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2018.08.08

保存容器は必要?ドッグフードの品質を守る保存のコツ

普段ドッグフードをどのように保存していますか? 毎日犬が食べるものだからこそ、より良いドッグフードの選び方や保存方法を知り、品質を保つようにしてあげたいものです。
今回はドッグフードの種類や特徴、選び方から保管方法までまとめてご紹介します。

ドッグフードの種類と特徴


ドッグフードにはドライタイプとウェットタイプがあります。


ドライフードは水分が少ないのが特徴で、製品水分は10%以下です。 保存食なので長持ちしますが、品質が劣化してくると味や香りが落ちてしまいます。
原料に穀類を多く含んでいるものもあるので、お米に発生する穀物害虫が付きやすくなり、さらに湿気が多くなると水分含有量が増えてしまいます。
するとカビが生えてしまうため、水分含有量が13%以上にならないように気を付ける必要があります。


一方、ウェットフードは水分が多いのが特徴で、約80%の水分を含む缶詰やレトルトフードのことを指します。
ウェットタイプは、
いったん開封したらその日のうちに使いきることが理想的です。 1日か2日なら冷蔵庫での保存も可能ですが、それ以上日にちをあける場合は冷凍庫で保存します。 未開封でも賞味期限はきちんと守りましょう。
ウェットフードは、時間が経つとともに空気に触れて酸化し、色やにおいの変化が激しく、場合によっては雑菌が繁殖し腐敗することもあるため、きちんと管理しましょう。

■ ひと言メモ

缶詰のロング缶は、どのブランドもだいたい400グラム前後入っています。蓋を開けるまでは保存食で長持ち。なにかと使える常備食になります。 蓋を開けたら余った分はシリコンキャップなどをして冷蔵庫で保存し、都度スプーンですくって与えてください。 缶コーティング技術が進化しているので、とくに別容器に入れ替えなくても大丈夫。2~3日以内ならおいしくいただけます。
どうしても2~3日で食べ切らない場合は、冷凍保存もできます。
ただ、冷凍してから解凍するとやはり味や風味は落ちてしまいます。また冷凍しても私たちが料理を作り置きして冷凍保存するのと同じように、あまり長く保存せずに使ってください。
トイプードルと暮らすポチスタッフの中には、赤ちゃんの離乳食用としてつくられた冷凍保存容器を上手く活用しているようです。 そのまま電子レンジで解凍できるのでとても便利なのだそうです。

ドライフードの保存方法

比較的保存しやすく長持ちするドッグフードは、ドライフードの方だといえるでしょう。 そこで、ドライフードの保存方法や保存容器を詳しくご紹介します。

高温多湿と直射日光を避け風通しが良い場所があれば、常温保存でも問題ありませんが、冷蔵庫で保存したほうが酸化のリスクは抑えられます。
ドッグフードを開封したら密封できる保存容器に入れて保存しましょう。 開封したままだとドッグフードが空気に触れて変質してしまうことがあります。

また、1食分ずつ保存容器に入れて保管するのも良いでしょう。 具体的にドッグフードを入れる保存容器は、フードストッカーや米びつがおすすめです。
密閉できる容器に小分けに入れて、酸化を防ぎ湿気による劣化を防ぎましょう。
乾燥材をドッグフードと一緒に入れて保存をするのもおすすめです。

ドッグフードの質を保つために

ドッグフードは毎日食べさせるものだけに、ついまとめ買いをして節約したくなるかもしれません。
しかし、せっかくまとめ買いをしても、ドッグフードを腐らせてしまってはもったいないですよね。

一ヶ月以内で使いきる量を事前にきちんと確認し、こまめに新鮮なものを購入・与えるようにしましょう。

DOG's TALK

ペット栄養管理士からひと言

ドッグフードは基本的に保存食であり、賞味期限が過ぎたからといって、すぐに食べられなくなるものではありません。
しかし生産された時点から、じわじわと劣化は進んでいくことも事実です。
商品回転の早いお店で、少量ずつ購入されることをおすすめします。

おわりに

つい買いだめしがちなドッグフードですが、一番大切なのはドッグフードの品質です。犬の健康を守るためにも、それぞれの犬に合ったドッグフードを選び、きちんと保存して早めに使いきることを心掛けましょう。特に梅雨から暑い夏場は、ドッグフードの状態が気になってしまうもの。
適切な保存方法や消費のスケジュールを改めてチェックしたり、フード自体の管理だけではなく、見落としがちな食器類の衛生管理も行い、毎日美味しく安心して食事を与えるようにしたいものですね。