• コラム
  • スタッフコラム

2026.09.10

ドッグフードの切り替え中、犬の体の中では何が起きているの?【最新研究】

ドッグフードの切り替え中、犬の体の中では何が起きているの?【最新研究】

ドッグフードは、犬が健康に過ごすための基本的な栄養バランスを意識して作られていて、とても便利なものです。

ポチでは原材料などが異なるドッグフードを定期的に切り替える「フードローテーション」もおすすめしています。これは、食事の楽しみを増やしてQOL(暮らしの質)を高めることや、万が一の欠品への備えを目的としています。

ただ、中には

  • ・フードを切り替えるとお腹を壊してしまう
  • ・下痢や軟便になってしまう
  • ・どれくらいの期間で切り替えるべきかわからない

という声も少なくありません。

そこで今回は、犬の健康と食事に関する最新研究から、ドッグフードの切り替えが犬にどんな影響を与えるのかをご紹介します。

■ まず基本!犬のフード切り替えで大切な3つのポイント

  • ・ドッグフードを急に変更すると腸内環境が乱れる可能性がある
  • ・7~14日程度かけて徐々に切り替えるのが一般的
  • ・お腹が敏感な犬ではプロバイオティクスなどの活用も選択肢になる

今回ご紹介する研究では、急なフード変更によって腸内細菌叢や免疫機能に変化が起こることが確認されました。まずはその内容を詳しく見ていきましょう。

フードの急な変更はNG?切り替え時に犬の体で起きている「3つの変化」

「フードの切り替えは急激に行うべきではない」という話を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。その背景には、犬たちの腸に大きな負担がかかることが挙げられます。2025年、成犬20匹を対象に、4週間のベース食事から急激に新しい食事へ切り替えるという、海外で行われた研究をもとにチェックしてみましょう。

■今回の研究概要
対象:健康な成犬20頭
方法:食事を新しいフードへ段階を踏まず一気に変更
評価項目:腸内細菌叢、糞便IgA、血液マーカー
目的:食事変更が犬の体へ与える影響を調査

その結果、主に以下の変化が確認されました。

腸内細菌叢のバランスが崩れる

急激にフードを切り替えたとき、まず変化が見られたのは犬の腸内環境です。人間や犬など動物の消化管、主に大腸の中に棲みついている約1,000種類・100兆個以上ともいわれる細菌の集まりを腸内細菌叢と呼びます。腸内細菌叢には、さまざまな菌が含まれており、良い働きをするもの、悪い働きをするもの、そのいずれでもないもの…一緒に固まって存在しています。これらの菌のバランスは、人や犬それぞれ違いがあり、ベストな状態のバランスはそれぞれだといわれています。

善玉菌:乳酸や酪酸、酢酸などを作り、体の調子を整える(ビフィズス菌や乳酸菌など)。
悪玉菌:腸内で有害な物質を作り、健康に悪影響を及ぼすことがある(ウェルシュ菌や大腸菌の一部など)。
日和見菌:体調によって善玉菌びいきにも悪玉菌びいきにもなる、実は最も割合が多い

今回の研究では、食事を急激に変更した犬では、腸内の特定の菌群の割合が過剰に変化し、悪玉菌が優位になりやすくなる傾向があることがわかりました。
フードの急な変更は、腸全体の細菌のバランスが乱れてしまい、下痢などを起こしやすくなります。とはいえ、犬によっても影響の大きさは個体差があります。

腸内の免疫機能が低下する

また、急激に食事を変更した犬では、腸管免疫(糞便IgA)の低下がみられました。腸は、消化吸収を行う臓器であると同時に膨大な量の免疫細胞を持つ場所でもあります。
食べ物と一緒に体内に侵入した病原菌や異物から体を守るため、腸管には免疫の働きを担う細胞や、侵入者と直接戦うタンパク質である抗体(主として免疫グロブリンA(IgA))が全身に存在する免疫細胞の総数に対して約60%以上存在しているといわれています。
腸内細菌のバランスがよいと、免疫細胞が活性化されて病原体と戦う抗体が効率よく生み出されるようになり、免疫の調整機能もよく働くようになります。腸管免疫がよく働いていると、腸内細菌の多様性(種類が多いこと)が増し、バランスがよくなります。

全身へのストレスが血液に影響する

今回の研究論文の中では、急激な食事変更を行った対象のグループでは、血清中のグロブリン値が高く、アルブミン/グロブリン比(A/G比)が低い状態でした。これらの成分は、体内での炎症反応や免疫・消化器にかかる負荷を反映する指標とされています。
血液の成分に関しては、急激なフード切り替えを行った後、2日目では目立った変化が見られず、約2週間が経過してから顕著な変化が現れていました。

■ 【Check】犬のドッグフードは何日かけて切り替えるべき?

多くの方が気になるのが、「実際には何日かけて切り替えればいいの?」という点ではないでしょうか。

犬の体質によって異なりますが、一般的には7~14日ほどかけて徐々に移行することが推奨されています。

【切り替えの目安】
 1~3日目:新フード25%
 4~6日目:新フード50%
 7~10日目:新フード75%
 11日目以降:新フード100%

特にシニア犬や胃腸が敏感な犬では、さらにゆっくり切り替えると安心です。

DOG's TALK

フード切り替え中に下痢や軟便になったら?

フード切り替え中に下痢や軟便になったら?

フード変更中によく見られるのが、下痢、軟便、食欲の低下といった消化器トラブルです。

一時的な軽い軟便であれば様子を見るケースもありますが、悪化する場合は無理に切り替えを進めないようにしましょう。
犬によって腸内細菌叢の状態は異なるため、同じフード変更でも影響には個体差があります。

最新研究で判明!プロバイオティクスが腸内環境を守る?

急激に食事を変更した場合、犬の体内で起こる変化についてご紹介してきました。これだけの影響が食事を変えただけで起こるのですから、念のため、食事の切り替えはなるべく長い時間をかけて慎重に行っていった方が、より安心といえそうです。
一方で、今回の研究を読み解くと、犬の食事の切り替えをする際のサポートとなる成分についても見えてきました。

サッカロマイセスセレビシエ(酵母)がフードの切り替えをサポートする?

今回の研究では、フードの切り替えに伴ってサッカロマイセスセレビシエ(酵母)を与えられたグループがありました。このグループでは、フードを急激に切り替えたとしてもその影響を少なく抑えることができたというのです。
具体的には以下のような変化が見られたそうです。


・通常通りのフード切り替えを実施したグループでは、急激な菌叢の変化が起きたのに対し「YPS群(酵母投与群)では食事変更後の腸内細菌叢の移行がより安定していた。
・腸の粘膜免疫の主役である糞に含まれる免疫グロブリン(IgA)について「28日目、30日目、42日目、56日目の各時点で、YPS群の方が有意に高かった。


これらのことから、フード切り替えの前後で継続して酵母を与えることで、フードを急激に切り替えることで発生するさまざまな体調の変化を緩やかにする可能性が示唆されたとのことでした。
もちろん、これらの実験は1つの結果であり、すべての犬たちにとって適用できるものなのか、酵母以外にもフード切り替えの負担を軽減する成分はないのか、与え方の問題など検証するべき点は多くあります。
でも、フードの切り替えの際に決まって犬が体調を崩してしまうというお悩みの方にとっては役立つ情報の一つだと思います。

おわりに

ドッグフードの切り替えは、単に犬の食事の内容が変わるだけではありません。
今回ご紹介した研究では、フードを急激に変更すると、腸内細菌叢のバランスが乱れやすくなり、腸管免疫の低下や血液検査値の変化など、犬の体内でさまざまな反応が起こることが示されました。
下痢や軟便などの体調不良に直接つながる変化は、飼い主目線ではやはり気になるもの。フードの切り替えはこれまで言われてきた通り、少しずつ時間をかけて行うことがまずは第一となりそうです。

一方で、今回の研究では酵母由来のプロバイオティクスを継続して摂取したグループにおいて、腸内細菌叢の変動が穏やかになり、腸管免疫の維持や体への負担軽減が期待できる結果も確認されました。もちろん、すべての犬に同じ効果が得られるとは限りませんが、フードの切り替え時に毎回お腹を壊してしまう犬にとっては、有力なサポート手段の一つになるかもしれません。

フードローテーションは食事の楽しみや選択肢を広げる一方で、犬の体には少なからず変化が起こります。犬の便の状態や体調をよく観察しながら、無理のないペースで切り替えを進めていきましょう。

フード切り替えが苦手な犬のサポートに

酵母が含まれる、オススメサプリメント

酵母が含まれる、オススメサプリメント

POCHI イミューンZ

●保証分析値
粗タンパク質 29%以上、粗脂肪 12%以上、粗繊維 1%以下、粗灰分 8%以下、水分 10%以下
○代謝カロリー 384kcal/100g

対象商品を見る

ポチのお客様からもフード切り替え時の軟便や消化不良についてご相談をいただくことがあります。特にシニア犬や胃腸が敏感な犬では、切り替え期間を長めに取ることで落ち着くケースも少なくありません。
免疫・自然治癒力の維持のために必要な機能性成分をバランスよく配合したサプリメント。成長期、シニア、妊娠授乳期など健全な免疫を維持しておきたい時、環境の悪化などで免疫が落ちてしまいそうな時、病中病後の回復期におすすめです。

酵母(サッカロマイセスセレビシエ)配合!切り替えにも◎ドッグフード

POCHIのドッグフードには、原材料としてサッカロマイセス・セレビシエ(酵母)を使用しているものがあります。中でもPOCHI ボディヘルスシリーズは、既存のPOCHI ザ・ドッグフードシリーズをさらにブラッシュアップ。注目の新たな原材料を加えて、丈夫な体づくりと美しい皮膚・被毛をサポートします。
お腹に配慮した酵母配合で、フードの切り替え時のリスクをサポート。さらにプロバイオティクスや乳酸菌が、フードの切り替え後も継続してお腹の健康維持に役立ちます。もともとPOCHIのドッグフードを与えていた方はもちろん、新しくフードの切り替えを検討していた方はぜひお試しください。