「ターメリック」の歴史ターメリックの種類 今すぐ役立てたいターメリックの働き
聞き逃せない!もうひとつの役割フィトセラピストからここだけの話


●ターメリック
学名:Curcnma longa L.
科名:ショウガ科 クルクマ属
別名:ウコン、クルクマ、インデアンサフラン
使用部位:根茎部

有効成分
クルクミン、ターメロン、シネオール、クルクメン、クルクモール、エレメン、パラメチトルイルカピノール、フラボノイド、アズレン、カンファ、リン、鉄、カルシウム、カリウム、マグネシウム、ビタミンC、ビタミンBなど


●注意:ターメリック(ウコン)は通常の食品から摂る量であれば心配いりませんが、サプリメントなどで過剰摂取や長期間の摂取によって消化器系や肝臓機能に負担をかけたり、副作用が出ることがあるため、小型犬は特に摂取量には十分注意してください。

肝臓や胆嚢に病歴がある、胃潰瘍などの消化器疾患がある犬や人がターメリック(ウコン)を摂取する場合は必ず医師、専門家に相談して下さい。

妊娠中の犬、授乳中の犬へ使用は避けましょう。

 
街中がきらめく光で包まれるクリスマス、そして、新年を迎えるための準備と何かと気ぜわしいこの季節です。
そして、心待ちにしていたお正月ももうすぐですね。
日頃の疲れをゆっくり癒したり、普段会えない家族と過ごしたり、犬と一緒にゆっくりと楽しい時を過ごされてくださいね。

今年最後のハーブだよりは、年末年始、私達がついつい食べ過ぎ、飲みすぎてしまうように、 犬たちもいつもより少しだけご馳走を食べ過ぎてしまうのではと思い、 忘年会、新年会、お家でマッタリと、飲みすぎ食べ過ぎが気になる飼い主さんにもオススメのハーブ、カレーのスパイスとしてお馴染の「ターメリック(ウコン)」です。

「ターメリック」の歴史


ターメリックは、東南アジアではカレー料理には欠かせないスパイスのひとつで、香辛料、着色料として使用されています。
ターメリックを加えて炊いた美しい黄金色のターメリックライスは有名。ヨーロッパでは高価なサフランの代用品として用いられています。
魚、米、牛肉、鶏肉、油を使ったフライや炒めものにもよく合い、ソース、マスタードのほか、バター、チーズ、シチュー、スープ、ドレッシング、ピクルスなど幅広く様々な料理に使用されます。

ジャワ島やバリ島には「ジャムウ」と呼ばれる東南アジアの伝統的な植物療法があります。
インドのアユールヴェーダを基礎とし、ヒンドゥ教とともに渡り伝えられ、 そこに現地の人々のテイストが加わって、人々の生活にしっかりと根付いた健康と美容のための植物療法です。
その「ジャムウ」では、ターメリックとジンジャーという2種のショウガ科のハーブが処方の中心で、 それをベースに様々なアジアンハーブがブレンドされ処方されます。
現地でターメリックは主に強肝、強壮の目的に使用され、他に消炎、鎮痛作用を利用して皮膚病や潰瘍、リウマチや関節炎にも用いられています。 この療法で、最も重要なのはターメリックの香り成分(精油成分)です。
乾燥させても香りを損なわない、掘りたての生のターメリックを摂取することが最も高い効果を得られるとされています。
また、インドやネパールでは神から与えられた聖なる植物として扱われており、癌の予防や多くの生活習慣病などにも用いられてきています。

日本や中国では「ウコン」と呼ばれ漢方薬として知られています。
中国から琉球王朝に伝来し沖縄県で栽培され、薬用として主に肝臓病、糖尿病、高血圧、心臓病などに役立ててきた歴史があります。
有効成分である独特の黄色い色素成分「クルクミン」の働きは、活性酸素除去(抗酸化作用)、 強肝、抗菌、抗炎症、健胃、抗血栓、脂肪分解、免疫強化、抗ガン、利尿、老廃物排泄、整肌作用など多岐にわたります。

これらは有効成分、作用に差異があるので、きちんと理解しておきましょう。

【紫ウコン (ガジュツ)】
4月~6月に紫色の花を咲かせ、茎に紫色の輪があることから、紫ウコンと呼ばれ、和名をガジュツと言います。 紫ウコンの根には、ノペルペン類、クルクミン類など、微量成分を含めると100種類近くの成分が見出されており、クルクミンの含有量は少ないのですが、ターメロン、シネオール、クルクモール、α-クルクメンなどの精油成分が多く含まれ、アズレン・シネオールの含有量が高くウコンの中では希少価値の高いものになります。

【秋ウコン】
7月から8月に花を咲かせ、健康維持に役立つとされるクルクミンの含有量が最も多く、春ウコンの約10倍以上も含まれ、切り口はオレンジがかった濃い黄色をしていて苦味が強い種類です。
精油成分の含有量は春ウコンに比べるとやや少ないですが、肝機能強化や抗酸化力が高いと言えます。食用(カレー粉やたくあんなどの着色料の原料)として使われるほか、染料などにも利用されています。

【春ウコン】
4月から5月にピンク色の花を咲かせ、その正式名称を「キョウオウ」といいます。
秋ウコンに比べてクルクミンの量は少ないですが、ターメロン・シネオール・クルクモール、αクルクメン、アズレン・カンファーなど 100種類以上の精油成分が豊富に含まれることから健胃作用に優れていると言われています。 また、カルシウム・カリウム・鉄・マグネシウム・リンなどのミネラル、食物繊維も含まれています。 刺激の強い苦味と辛さがある為、食用には不向きとされ主に健康食品などに使われています。



一般的にターメリックの作用は肝臓を守り二日酔いを予防すると言われていますが、アルコールは肝臓で酵素によって分解されます。
ターメリックの成分であるクルクミンにはこの酵素の働きを助ける働きがあり、アルコールの分解を促進し、翌日までお酒が残らないようにしてくれると言われていますが、 実はこの効果は経験、体験的なもので、未だ科学的データによって裏付けられていませんでした。
しかし最近、胆汁の分泌を促進し、解毒作用を発揮することで、肝臓の機能を助け、身体機能を改善する研究結果が得られ大きな注目を集めています。
クルクミンによるメカニズムは完全には解明されていませんが、精油成分の抗酸化作用やアラキドン酸代謝への関与などの複合的な効果によるものではないかとされ、今現在、肝臓や胆のうの機能促進、血中のコレステロール値の調整やアルコール性肝炎の予防、さらには抗ガン作用についても研究が進められています。

ターメリックの働きとして、すでに検証済みなのが「消化不良の改善と健胃作用」です。
ドイツコミッションE(ドイツの保険庁にある専門委員会で、ハーブを医薬品として利用する場合の効果と安全性を協議する、世界的権威をもつ委員会) では、ターメリック(ウコン)を消化不全の治療薬として認可しています。
クルクミンをはじめ、ターメロンとネオートというターメリックの有効成分は胆汁の分泌を促進させる働きがあります。また、 消化酵素の分泌も活発になって、胃腸の消化機能が高まり、健胃作用をもたらす、というわけで、 この季節の飲みすぎ、食べ過ぎのオススメハーブのひとつなんです。



そして、ご馳走を食べる機会が多くなり、寒さからついつい運動量が減ってしまいがちな私たちと犬には聞き逃せないターメリックの働きは『ダイエット』です。
ターメリックの成分であるクルクミンの働きで、胆汁の分泌が活発になると、コレステロールが原料となっている胆汁の分泌量が増え、 その分、体内のコレステロールが消費されるので、コレステロールや中性脂肪を減らすことができます。
クルクミンは、レシチンと一緒に摂ると乳化作用が起こり、小腸から吸収されやすくなるんですよ。
レシチンは、大豆などの豆類に多く含まれていて、ターメリックとお豆腐、豆乳などの大豆食品を一緒に摂るとダイエットにはより有効と言えます。

そしてそしてもうひとつ、クルクミンの特徴はなんと言っても強力な抗酸化力です。
クルクミンは腸内でテトラヒドロクルクミンという強力な抗酸化作用をもつ物質に変換され、 クルクミンが活性酸素を除去するとともに、抗酸化酵素のグルタチオンペルオキシターゼやカタラーゼを活性化、 結果としてLDLコレステロールの酸化を防ぎ、しいては動脈硬化を予防するためにも役立ちます。

さらに、「抗酸化力」といえば、「アンチエイジング」。
クルクミンの抗酸化作用により活性酸素を除去することでお肌の老化防止にも繋がります。
もちろん、細胞の酸化(老化)を防ぐことは、身体全体の若さを保つことに役立つと言えます。
このクルクミンは酵母菌や乳酸菌などと一緒に摂取すると、より効率よくテトラヒドロクルクミンに変化させることができ、 強力な抗酸化物質に変化し、活性酸素を除去する力もより一層強くなると言われています。
カレーを酵母菌で発酵させたナンと一緒に食べたり、ヨーグルトをベースにした乳酸菌飲料のラッシ―を食後のデザートとして飲むことは、 美容や健康面からみても、効果的と言えます。 



アドバイス

○ 毎日の食事で胃腸の健康
○ 食べ過ぎ
○ 健康的なダイエットをしたい
○ 日々の生活で老化防止

 手軽な利用法として、犬の食事にターメリックライスを加えてみましょう。リゾット、ソース、スープでもOKです。

 私がこの季節、よく作って飲んでいるティーは、ダンディライオン、シナモン、クローブ、カルダモン、アニス、ジンジャー、ターメリックをブレンドして、 豆乳でつくるスパイスティーのチャイです。もちろん、犬にもOKですし、「冷え」が気になる飼い主さんにもオススメの身体を温めてくれる飲み物ですよ。
犬たちにはヤギミルクで作ったチャイが好評のようです。



『ターメリックとサフラン』
ターメリックは日本でも高価なサフランの代用としてよく使われますが、使用する際にちょっとしたポイントがあります。
両方とも同じように黄色く着色しますが、サフランの色素成分は水溶性なのに対してターメリックの色素成分は脂溶性です。
ですから、ハーブティーにブレンドしてティーとして摂取するよりも、パウダー状のものや細かくしたものをそのまま摂取したほうが有効成分をよりよく吸収することができますし、脂肪分と一緒に摂取すると体内での吸収も良くなります。

様々な効果が期待され、これからも目をはなせないターメリック、この季節に上手に取り入れてみられてくださいね。


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毎月お届けしている『巡る季節のハーブ便り』をご覧いただき、犬との生活の中にハーブを取り入れてくださった皆さまへ。
犬と一緒にハーブを楽しむことで、心身ともに豊かになるよろこびを少しでも感じていただけたら、とても嬉しいです。 フィトセラピー(植物療法)は気長に続けてゆかれることが大切ですので、ぜひ、来年もハーブで更に健康に、そして、いつも笑顔で過ごされますよう、そして、素敵な新年をお迎えになられますよう、心よりお祈りしております。
さぁ、来年もハーブのやさしいチカラをかりて、今よりもっとHappyな毎日を。


 今回の特集に関連したアイテムをこのページの右側に少しずつご紹介しています。 )

【この特集の資料提供】
Urara Herb Design Lab. フィトセラピスト 堂山うらら氏
現在、ホリステックケアアドバイザーとして人と犬へのフィトセラピーを中心としたカウンセリング 『Dog Life Design(東京・駒沢)』のインストラクターとして、人と犬のクオリティ・オブ・ライフに役立ち、犬と一緒に楽しめるフィトセラピー講座、ハーブ講座を行っている。


(*サイト内、堂山氏のページ)
ハーブ便り


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