皮膚の病気のサイン?それともストレス?犬が飼い主や犬自身をなめる理由と意味

犬が飼い主や犬自身をなめる理由と意味

犬や猫は、何かを「なめる」という動作を頻繁に行います。 猫の場合、毛づくろいのために自分の体をなめることが多いのですが、犬に関しては自分自身だけではなく、飼い主をなめてくることも多々あります。 このような犬の「なめる」行動には、どのような意味があるのでしょうか。実は、なめる対象やなめるタイミングなどによって、その都度理由が異なります。 犬の「なめる」行動の理由や意味とはなんでしょうか?

 犬が自分自身以外をなめる理由は?

犬が飼い主や他の犬などをなめる場合、その理由は大きく2つ考えられます。

【1】あいさつとしてなめる

犬が他の犬や人間をなめる場合、その行動はあいさつの意味で行われている可能性があります。このような仕草は犬の祖先に当たる狼にも共通しており、つまり「こんにちは」と言葉をかける代わりに、相手の体をなめるのです。
また、ただのあいさつとしてだけではなく、相手との優劣を付けるため、あるいは意思を表示するためになめることもあります。
人間では感じ取ることができないようなことも、同じ犬同士であれば体をなめ合いながら伝えることができるのかもしれません。

【2】親愛の証としてなめる

犬が人間や他の犬の体をなめる際、その行動により親愛の気持ちを示している可能性があります。 また、犬の「なめる」行動については、あいさつのほか、なめてキレイにしてあげるという、相手への思いやりが込められているともいわれています。
飼い主をなめるという行為は、体を振ったりしっぽを振ったりという行動と同様に、相手に対する信頼や愛情を意味しているようです。人間をなめる場合は口元当たりをなめてくることも多いですが、顔を横に向けたりするなど犬の唾液が口に入らないよう工夫しつつ、犬の気持ちをくみとりちゃんと相手をしてあげるようにしてあげてください。

 犬が自分自身をなめるときには注意も必要

犬が飼い主や他の犬ではなく、自分自身の体をなめているときには、注意が必要となるケースもあります。少しなめるくらいならば正常であるといえますが、同じ場所、特に足の裏などを頻繁になめている場合は、一度獣医に見てもらった方が良いでしょう。
ストレスなどを原因としてこのような行動を取る犬は、体の同じ箇所をなめ続けることにより、最終的に皮膚炎を起こしてしまう可能性があります。放置すると、場合によっては骨が見えるほどなめ続けてしまうこともあるため、異常に気が付いたら早い段階で獣医に相談するなどの対応を取ってください。

 カーミングシグナルとしてなめる場合も

犬が自分自身の、特に口元などをなめる場合は、カーミングシグナルの可能性があります。
カーミングシグナルとは、直訳すると「落ち着くための合図」という意味で、自分自身や相手を落ち着かせるために犬が取る行動です。
口元をなめるという行為もカーミングシグナルの一種であり、相手が怒っているときに、その気持ちをなだめるためのサインです。たとえば、犬を叱ったときにこのような行動が見られた場合、「そんなに怒らないでほしい」という意思表示を行っていると考えられます。

ポチのペット栄養管理士でもあるコンサルからひと言


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犬が自分自身の体を執拗に舐める時には、根本的な原因がストレスなのかアレルギーなのか、などを突き止めて対応するのがベストですが、ひとまず、その行動を落ち着かせるためのケア用品を常備しておくのもおすすめです。
舐めている箇所の痒みや火照りをおさえたり、ハーブの効果で気持ちを落ち着かせるケア用品もありますので、活用してみるのも良いかもしれません。
長持ちおやつやお気に入りのおもちゃなど、自分の体以外を舐めさせて気を紛らわす工夫をしてあげてもいいですね。

 おわりに

いかがでしたか?犬の「なめる」という行為に着目し、その意味をご紹介しました。言葉が通じなくても、犬は全身で飼い主になにかを伝えますし、そして飼い主の行動や表情から喜怒哀楽を読み取る能力に長けています。
「なめる」という行動は、比較的判断しやすいサインの1つですが、それが犬自身の体だった場合は、皮膚トラブルの信号かもしれないのでよく観察してくださいね。同じ箇所を執拗になめていたりしたら、できる限り早く獣医師さんに相談しましょう。




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