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2026.01.29
冬は犬の泌尿器トラブルが増える季節?ストルバイト・膀胱炎を防ぐための水分摂取と食事のポイント
冬になると「血尿が出た」「おしっこの回数が減った」など、犬の泌尿器トラブルに悩む飼い主さんが増えます。実は、ストルバイト結晶や膀胱炎は冬に起こりやすいとされる代表的な不調です。
原因の一つとして考えられる点は、寒さによる飲水量の低下や生活環境の変化です。気づかないうちに水分不足が進み、尿が濃くなることでトラブルのリスクが高まります。
本記事では、冬に泌尿器トラブルが増える理由を解説しながら、ストルバイト、膀胱炎を防ぐための水分摂取と食事のポイントを、ペット栄養管理士がわかりやすく解説します。
冬の健康管理:ストルバイトや膀胱炎を知る
冬は犬の体調トラブルが増えやすい季節ですが、実は泌尿器系の不調も起こりやすくなります。ストルバイト結晶や膀胱炎は、寒さによる行動や生活環境の変化が引き金になるケースが少なくありません。
まずは、なぜ冬に泌尿器トラブルが増えるのでしょうか。
■冬は水を飲む量が自然と減る
気温が下がる冬は、犬も人と同じように喉の渇きを感じにくくなります。渇きの感覚が鈍ることで飲水量が減り、結果として尿量も少なくなりがちです。尿量が減ると尿の濃度が高くなり、ミネラル成分が析出しやすくなります。これがストルバイト結晶の形成につながる大きな要因になります。
■室内環境(乾燥・運動量低下)も影響
冬は暖房の使用により室内の湿度が40%以下になることも多く、気づかないうちに体内の水分を奪われることがあります。
さらに寒さで散歩時間が短くなり、運動量や排尿回数が減ることで、膀胱内に尿が長くとどまりやすくなります。これは細菌の増殖を助長し、膀胱炎のリスクを高めることにつながります。高齢犬では行動範囲や飲食習慣の変化も重なり、影響がより顕著になります。
もっと詳しく!ストルバイトとは?膀胱炎とは?


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「もっと詳しく!」コーナーは獣医師の私が解説します!:獣医師 菱沼 篤子
ストルバイトは犬の泌尿器トラブルの中でも特に多く、放置すると重症化することがあります。まずはストルバイトがどのような結晶なのか、なぜできてしまうのかを理解することが予防の第一歩です。
+アルカリ性の尿でできやすい結晶
ストルバイトとは、リン酸アンモニウムマグネシウムからなる尿結晶です。尿がアルカリ性に傾くことで形成されやすく、ウレアーゼという尿素を分解して尿をアルカリ性に傾ける酵素の産生菌が引き起こす細菌性膀胱炎が犬での主な原因とされます。
特に膀胱内で細菌が増えると尿のpHが上がりやすくなり、結晶が析出しやすい環境が整いやすくなります。冬の水分不足は、このリスクを高める要素の一つです。尿量を増やし、排尿頻度を増やすことは細菌を外へ洗い流すことにもつながります。
+放置すると結石に進行する
ストルバイトは初期段階では無症状のことも多く、気づかれにくいことが特徴です。また、シーズーやミニチュアシュナウザーなどの犬種は、細菌性ではなく体質的にストルバイトになりやすいため、定期的な尿検査もオススメです。
しかし、結晶の状態を放置すると次第に大きくなり、結石へと進行する可能性があります。
そのため、血尿や排尿時の痛み、排尿困難などの症状が現れ、犬に大きな負担を与えます。重症化すると外科的処置が必要になるケースもあるため、早期の対応と予防が重要です。
泌尿器トラブルを防ぐための食事ポイント
泌尿器トラブルの予防には、水分摂取だけでなく、日々の食事内容も大きく関わります。特定の栄養素や食材を意識することで、尿の状態や膀胱環境を整えやすくなります。肉などの動物性タンパク質は、代謝過程で酸を生じやすく、尿を弱酸性に傾ける作用があります。
これはストルバイト結晶の形成を抑えるうえで有効です。ただし、同じく動物性タンパク質である魚はプリン体が多いため、尿酸値が高くなる可能性もあり、特にダルメシアンなどの尿酸アンモニウム結石の遺伝的体質を持つ犬種には注意が必要です。
食事だけで極端に酸性になることはないと考えられるものの、ジャーキー、ささみ、チーズ、魚のオヤツなどの高タンパクなオヤツは、リンやマグネシウムも多く含まれていることが多いため、与えすぎは控えたほうがよいでしょう。あくまで「適度」を意識し、極端な食事調整は避けることが大切です。
✔クランベリーの効果は?
クランベリーに含まれるPAC(プロアントシアニジン)には、細菌が膀胱壁に付着するのを抑える作用があるとされています。そのため、期待できるのは膀胱炎の予防であり、すでにできた結晶や結石を治療するものではありません。
また、尿を酸性にする働きもあるものの、サプリメントとして活用する場合は、メーカーによって有効成分の含有量に差がある点にも注意が必要です。
オヤツで手軽にクランベリーを摂るなら
POCHI デンタルプロバイオガム クランベリー 1本入
●原材料名
コーンスターチ、チキン、白キビ、大麦、白米、アルファルファ、クランベリー、コラーゲン(牛由来)、加熱処理EC-12菌(エンテロコッカス・フェカリス菌/死菌)、植物性グリセリン
●保証分析値
粗タンパク質 12.4%以上、粗脂肪 1.5%以上、粗繊維 0.7%以下、粗灰分 1.5%以下、水分 17.1%以下
○代謝カロリー 289.9kcal/100g
●原産国名:日本
●サイズ:長さ約10cm×厚み約1cm
●給与量目安(1日)
体重5kgまで:1本、5~10kg:2本、10~20kg:3本、20kg以上:4本
✔塩分の摂りすぎは泌尿器に負担
塩分を摂りすぎると体内に水分を溜め込みやすくなり、結果として尿が濃くなる傾向があります。オヤツや人の食べ物からの隠れた塩分摂取には注意が必要です。基本的に犬に与える際は無塩を前提とし、味付けされた食品は避けることが泌尿器ケアの基本となります。
冬に「飲水量を増やす」ための具体的な工夫
冬の泌尿器トラブル対策で最も重要なのが、いかに無理なく飲水量を増やすかという点です。日常生活の中で実践しやすい工夫を取り入れましょう。
★ぬるま湯を出す(35〜40℃)
冬場は冷たい水を嫌がる犬も多く、ぬるま湯にするだけで飲水量が増えるケースもあります。35℃程度の人肌に近い温度は、体
