生肉、生骨、生野菜など生食を推奨するバーフとは?犬用バーフのメリット・デメリット

犬用バーフのメリット・デメリット

人間にとっても、犬にとっても、食事の内容は健康を左右する要因となります。そのため、飼い主は適切な方法に基づいて、適切なフードを犬に与えなければなりません。 そこで今回は、犬の健康を管理するための一つの方法として、「バーフ・ダイエット」と呼ばれるフードの与え方をご紹介します。バーフ用に特別に管理された食品もありますが、このバーフ・ダイエットにはメリットの他、いくつか注意点もあるため、犬用バーフの概要を十分に理解した上で適切な方法を守りバーフ・ダイエットを実施してください。

そもそもバーフとはなにか?

バーフについて

バーフは、英語でつづるとBARFとなります。そしてBARFとは、Biologically Appropriate Raw Food(生物学的に適切な生の食材)、またはBones And Raw Food(骨と生の食材)の略称です。 バーフ・ダイエットと呼ばれる食事法では、文字通り生肉や生野菜、生の骨を犬に与えます。 具体的には、食事全体の分量の内、60から80パーセントを「50パーセント以上骨を含んだ肉」、残りの20パーセントから40パーセントを「フルーツや野菜、骨の混じっていない肉、卵、乳製品」とします。 加熱加工処理が施されたフードが普及した現代において、あえて自然食のメリットに重点を置き、犬に生の食材を与えていこうという考え方が、バーフ・ダイエットの基本理念です

バーフのメリット

まずは、バーフ・ダイエットを行うことのメリットについてご紹介します。

【1】栄養価が高い

生肉などの食材にもともと含まれているタンパク質やビタミン類を始めとした栄養素の多くは、加熱加工処理を施す内に壊れ、失われてしまうと言われています。そのため、生の状態で犬に食材を与えることにより、加工後の食材を与えた場合よりも、食事の栄養効率が上昇すると予想されます。

【2】便の状態が正常に

便を正常に

栄養素の偏りや食べ過ぎなどの影響により、胃腸の状態が悪化している犬も少なくありません。一方、バーフ・ダイエット中に摂取する自然に近い生の食材は、犬にとって消化しやすく、便通の改善にも効果的であるとされています。






【3】歯の状態を健康に保つ

歯の健康を保つ

また、生の食材は加工済みの食材に比べ歯石を作りにくいため、歯の病気にかかる可能性が低下することも、バーフ・ダイエットが持つメリットの一つです。バーフ・ダイエットの継続的な実施により、犬の健康に重大な悪影響を及ぼしかねない、歯槽のう漏などのトラブルを予防することが可能であると言われています。

バーフの注意点

最後に、バーフ・ダイエットを行う際の注意点についてご紹介します。

【1】汚染された食材に注意が必要

スーパーなどで販売されている生肉の多くは加熱調理を前提として販売されており、雑菌による汚染の可能性があります。 加熱処理した場合には、汚染による健康被害のリスクは低く抑えられます。しかし、食材を生のまま与えるバーフ・ダイエットでは、出荷元における家畜の管理状況など、品質に関わる情報のチェックを特に慎重に行わなくてはなりません。 バーフとして与える生肉などを選ぶ際は、バーフ用に特別に管理・冷凍処理されている食品を利用すると良いでしょう。

【2】加工品に比べて高価

生で犬に食べさせることができる高品質の食材は、通常のドッグフードよりも高額です。 そのため、もしも高いコストを原因に途中で断念することが予想される場合は、フードの切り替えなどにより犬にかかる負担も考えた上で、再検討してください。

ポチのペット栄養管理士でもあるコンサルからひと言


イラスト画像

犬は本来スカンベンジャー(不肉食動物)の一面もあり、本来雑菌には強い動物です。
ただし最近では過保護に育てられた結果、生肉でお腹をこわしてしまう犬もみうけられます。
そんな犬には肉をかたまりで購入、熱湯で肉の表面を殺菌してタタキ状態で与えるのもおすすめです。

 おわりに

バーフ・ダイエットのメリットと注意点についてご紹介しました。 今では人間の家族と同様に暮らしている犬も、先祖をたどれば野生を生きてきた動物です。 そのため、自然に近い食事を与えることが犬の健康に寄与するケースも多いでしょう。 バーフ・ダイエットを行う際は、今回の記事をご参考に、適切な方法を事前に把握した上で実施してください。




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