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2019.01.04

そう遠くない、未来の新奇タンパク源をチェック

そう遠くない、未来の新奇タンパク源をチェック

犬たちには、自然の恵みをありがたく利用しながら、なるべく犬の体や食性に合ったものを選びたい。そして、おいしく食べてすくすく育ってほしい。私たちの願いは、「おいしく食べていいウンチ、健康で長生き」ですよね。
ただ、大きな視点で周りを見ると、さまざまな形で表面化することが増えてきた環境問題や資源の問題。さらには、旱魃(かんばつ)や温暖化、石油資源の枯渇などの問題は私たち人間だけではなく、犬たちのフードにも影響が出ることが心配されています。……これってまだまだ先のお話でしょうか?

それらの問題にいち早く反応した一部のフードメーカーでは、早くも新たな形のドッグフードの開発に着手するなどの動きが見られるようになってきました。
そんな最新のドッグフードのトピックを、ポチではちょこっと先取りしてお届けいたします!

犬たちにも他人事ではないかも!「自然の恵み」や「持続可能な」というキーワード

皆さんもご存知の通り、現代に生きる私たちは、さまざまな形で文明の利器とも呼べるエネルギーや技術に依存する形で暮らしています。電気を生み出すために使用される石油や車を動かすために使われるガソリンなど、自然資源を使うことで初めて現在の生活が成り立っていると言っても過言ではありません。
そんな自然資源は使えば使っただけ、温室効果ガスを排出し、地球全体の気温を高い状態で維持してしまうなどの影響を及ぼしてしまいます。

現在も、温暖化によって南極や北極圏にある氷が溶け、海面の水位があがるほか、海の温度が上がってしまい海流なども大きな影響を受けています。広大な海ですが、その中で暮らしている生き物たちは、海洋汚染や海流の変化などの影響も受けながら数を減らしたり、弱ってしまったり…。
また、大雨や日照りの地域が世界規模で増えていくことで、家畜たちを育てるのに適した牧草地や適度な気温の場所が減っていき、今までと同じようなペースで食肉などの生産ができなくなってしまう……という研究もされているようです。

「自然の恵み」とか「持続可能な」といった犬たちのフードを語る上でもキーワードとなっていることが、これから、より身近な問題となっていきそうです。

私たち、犬たちの食事を守るために、私たちができること。

ポチでは2018年の間にも、ご紹介してきたフードの廃番・値上げなどのご案内を度々行ってきました。その理由の中には「原材料の確保が難しくなったため」「原材料の価格高騰のため」と説明がメーカーからされているものもありました。現実問題として、ドッグフードにも、私たち人間の食糧問題同様、じわじわと影響が出ているのです。

そこで、一部のペットフードメーカーが新しい取り組みに挑戦するようになっています。
「犬たちの食事の栄養バランスを崩すことなく、健康的な食事を維持し、なおかつ妥当な価格にするにはどうしたら良いのだろうか」
……なんとも途方もない挑戦にも思える問いかけですが、私たち同様に犬たち(猫たちも)を愛するフードメーカーの開発者たちは、この問題に真剣に向き合っています。

その中で導き出された一つの答えが、「新奇タンパク源」の採用です。

新奇タンパク源として注目されているのは「○○」!?

ポチに遊びに来てくださっている皆さんなら、ご存知だと思いますが、ドッグフードを作るうえで大切な栄養素と言えば、タンパク質です。犬たちの体を作り、時にはエネルギーにもなるタンパク質は、まさしくドッグフードの肝心要となる栄養。
現在ポチでお取り扱いしているドッグフードの多くは、そのタンパク質を魚を含む肉類などから作られています。最近の流行でもある、ヒューマングレードのフードともなると、私たちが食べるのと同じグレードの肉・生肉を使用しているものになります。

でも、この家畜などの肉を生産するためにはたくさんのコストとエネルギーが必要だということはあまり知られていません。飼育・肥育のための飼料となる小麦や牧草の生産には、広大な農地と水遣りのための大規模な施設が必要です。また、家畜小屋の温度や衛生管理のほか、明かりなどにも電気も多く使用されています。また、これらの家畜たちはもちろん生き物なので、水を飲み、食事をし、排泄を行うため、面倒を見るための人が多く必要です。
つまり、家畜を育てるためにまた膨大な資源を消費する必要があるのです。

さて、開発者たちはここに目を付けました。つまり、育てるのにコストが低く、なおかつ犬たちの理想とする栄養バランスを満たすタンパク源を見つけることに成功したのです。
それは、なんと「昆虫」でした。

実はとっても優れた栄養源・昆虫のメリット!

「ええー!?虫!?」と拒否反応が出てしまう方も多いかと思いますが、実は虫は栄養源としてとっても優れた力を持っていることが分かっています。
ここでは、次なるタンパク源として期待がかかっている「クリケット」に注目して、ビーフ・チキンと比較を行ってみたいと思います。


クリケット/100g  

タンパク質 31.0g
オメガ3 1.8g
鉄分 9.5mg
繊維質 7.2g


ビーフ/100g

タンパク質 22.4g
オメガ3 0.04g
鉄分 3.5mg
繊維質 0g


チキン/100g

タンパク質 18.7g
オメガ3 0.02g
鉄分 0.9mg
繊維質 0g


栄養価だけを見ても、非常に優秀なタンパク源ということが分かりますね。タンパク質量が豊富なだけではなく、犬たちにとっても嬉しい不飽和脂肪酸・オメガ-3が豊富に含まれています。また、他の食肉と比較しても繊維質が多く含まれているのはクリケットならではの特徴です。

他のビーフやチキンと比較するまでもなく、クリケットは飼育に必要な面積やコストは低く抑えることが可能であり、短期間に成長することも大きな魅力として捉えられています。
犬たちの食事の一つの選択肢として、クリケットなどの昆虫が選ばれる未来は、そう遠くはないようです。