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2019.12.04

サーモンに含まれる犬にも役立つ抗酸化成分。アスタキサンチン

サーモンに含まれる犬にも役立つ抗酸化成分。アスタキサンチン

犬たちのドッグフードの原材料としても人気が高まっているサーモン。サーモンをドッグフードに使用するメリットのひとつとなっているのが、サーモンが持っている抗酸化物質であるアスタキサンチンの存在です。

アスタキサンチンといえば、人間用のサプリメントや化粧品などにも使用されていて「サーモンの鮮やかな色のもと」ということなどは知っている方も多いのではないでしょうか。では、そんなアスタキサンチンがどのように働き犬たちの健康に役立っていくのかをご紹介します。

アスタキサンチンってどんな物質?

アスタキサンチンは、サーモンなどに含まれている色素物質のひとつで、β-カロテンやリコピンなどと同じくカロテノイド=天然色素に含まれます。サーモンやマスの仲間以外では、甲殻類の殻やマダイの皮などの赤もアスタキサンチンに由来するものです。
アスタキサンチンはカロテノイドの一種なのですが、カロテノイドの多くは植物が保有していることが多い一方で、アスタキサンチンはカニやエビ、オキアミなどの甲殻類やプランクトンが豊富に持っている成分です。これらのプランクトンを餌にする小魚をそれよりも大きな魚が食べ、更に大きなサーモンがその大きな魚を食べる……といった具合にアスタキサンチンが巡っていきます。

そのため、私たちや犬たちが食べるサーモンには膨大な量の魚たち、そしてさらに膨大な量のオキアミが持っていたアスタキサンチンが豊富に含まれている、というわけです。
同じような理由で、プランクトンをエサにする魚を食べるフラミンゴは、その鮮やかな羽の色をアスタキサンチンによって出しているのだそうです。

アスタキサンチンって犬たちの体にどう働くの?

アスタキサンチンの機能性成分としての働きは、抗酸化作用です。他のカロテノイドと同じように抗酸化成分として、細胞の酸化の原因となる活性酸素を取り除くといわれています。活性酸素は老化だけではなく、ストレスや強い紫外線を浴びる等の要因によって過剰に作られすぎてしまうことがあります。活性酸素は体内に一定量必要な物質ですが増えすぎてしまうと、細胞を傷つけることが増えてしまいます。そのため、シニア犬だけではなく夏の間に強い紫外線を浴びた犬たちやストレスに弱い犬たちにも抗酸化成分はオススメです。

また、運動をすることによって活性酸素が発生しますが、アスタキサンチンの抗酸化力で酸化ストレスを軽減し、回復を早めるとも言われていて、スポーツの領域でも注目されている成分です。人間でもまだまだ研究が進められている段階の成分のひとつですが、パピーからアダルト、シニア犬までそれぞれのライフステージで嬉しい働きをしてくれる成分になりそうですね。

■ サーモンのドッグフードが人気の理由

サーモンオイルなどの魚油はEPAやDHAといった不飽和脂肪酸が豊富に含まれていて、被毛や皮膚のためにわざわざプラスしている方も多いようです。サーモンは、アスタキサンチン、そしてEPA・DHAが自然な形で摂取出きる食材なので選ばれているのかもしれませんね。抗酸化、そして抗炎症に働きかけてくれる機能性成分だけではなく、犬たちの嗜好性でも人気が集まる原材料です。

POCHI ザ・ドッグフード ワイルドサーモンの開発裏話もどうぞ

*1  「ワイルドサーモン」の苦労話