肉球をなめる意味は?腫れる原因はもしかして病気?犬の肉球を徹底解説!

犬の肉球を徹底解説

犬の肉球が持つ具体的な役割について、詳しく把握していない飼い主も多いのではないでしょうか。 肉球は、単なるチャームポイントではありません。歩行や体温調節などにおいて重要な役割を担う、非常に大切な部分です。 今回は、あまり知られていない肉球の各機能や、肉球に現れる病気の症状などをご紹介します。

肉球の役割とは

肉球の役割とは

肉球には、大きく分けて3つの役割があります。 1つ目は、歩行・走行時のクッションとしての役割です。肉球は靴底のように、接地の際に衝撃を吸収する働きを担っています。 2つ目は、汗の排出個所としての役割です。犬の発汗は、主に肉球を通して行われます。 3つ目は、感覚器官としての役割です。犬の肉球には人間の指先と同様に神経や血管が集中しているため、鋭敏な触覚や温度感覚があります。 上記の通り、肉球は犬にとって、日常生活に欠かせない複数の役割を担う重要な器官です。そのため、肉球が乾燥したり傷ついたりした際には、適切なケアを行わなくてはなりません。 犬が肉球をしきりになめている場合、何らかの異常が発生している可能性があります。けがや腫れがないか確認し、必要に応じて病院に連れて行くようにしましょう。

肉球から分かる病気のサイン

肉球から分かる病気のサイン

犬の病気の中には、症状が肉球に現れるものも少なからず存在します。 例えば、伝染力の強いウイルス性の病気である「ジステンパー感染症」もその一つです。ジステンパー感染症にかかると、病気が進行するにつれて肉球が硬化する、ハードパットと呼ばれる症状が見受けられます。 このジステンパー感染症は、致死率も高い非常に危険な病気です。普段よりも肉球が異常に硬いと気が付いた際には、他に体調の異常がないか、すぐに確認しましょう。 また、指と指の間に炎症が起きる「指間炎」にも注意が必要です。悪化すると腫れて痛みが生じ、脱毛や膿が見られます。肉球を触られることを嫌がったり、足を引きずって歩いたりする場合には、可能な限り早期に獣医の診察を受けてください。 傷ついた肉球を犬自身がなめたり噛んだりすることにより、上記の病気の原因となるばい菌や雑菌が体内に入り込みやすくなります。しきりに肉球を気にする様子が見られる場合には、病気やけがを疑い、早めに適切な処置を取りましょう。

肉球の手入れと注意点

肉球の手入れと注意点

けがや乾燥など、肉球のトラブルに対する予防策としては、肉球専用のジェルやクリームを使用することをおすすめします。 ジェルやクリームに含まれる保湿成分が肉球を保護することにより、傷やひび割れのリスクを低く抑えることが可能です。また、適度な湿り気を帯びた柔らかい肉球は、クッションとしても最大限の働きを発揮します。 さらに、肉球を守るためには、犬が歩行する場所に注意を払うことも大切です。 夏の熱いアスファルトや砂浜は、肉球の火傷につながることもあります。夏に散歩等をする際は、地面が冷えている夕方や朝方にするなど、適切な対応を取りましょう。

ポチのペット栄養管理士でもあるコンサルからひと言


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パピーの頃はプニプニだった肉球。いつの間にかガサガサでひび割れてたりしますよね。
でも、硬くなった肉球は、毎日お散歩でしっかり歩かせて鍛えられている証拠。
肉球は刺激とともに硬くなるので、もしかしたら、硬い肉球は飼い主さんの勲章に近いのかもしれません。
靴の代わりに毎日酷使している肉球は、発汗場所のひとつでもあります。
冷たい冬などにはお手入れをして、いたわりたいですね。
肉球用の保湿ケア用品としては、ココナッツ油やシアバター、オリーブ油などを含むものがおすすめです。自然原料を用いたケアクリームは皮膚へのなじみも良いと言われていますので活用してみてください。

 おわりに

犬の肉球が持つ役割や、肉球を病気やけがから保護するための各種方法についてご紹介しました。 犬の肉球は、人の指先と同じように、日常生活を送る上で不可欠となるさまざまな役割を担っています。 その反面、歩行や走行の際、繰り返し地面と接するためにとても傷つきやすく、 また乾燥にも弱いデリケートな部分でもあるため、できるだけケアしてあげたいですね。




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