しっかりとしたデンタルケアを!乳酸菌や歯石除去で犬の歯周病予防をしよう

乳酸菌や歯石除去で犬の歯周病予防

人間と比べると、犬は虫歯ができにくい動物であると言われています。ただし、虫歯にはならずとも歯周病にかかる危険性はあるため、日頃のお手入れとしての歯磨きは欠かせません。健康な歯を保つためには、可能な限り毎日、また難しい場合でも1週間に1度は必ず飼い主がきちんと口の中のケアをしてあげることが理想的です。 そこで今回は、犬のデンタルケアのポイントを4つご紹介します。

 犬のデンタルケアのポイント

【1】歯と口の中を確認し異常がないかチェックしよう

歯と口の中を確認し異常がないかチェックしよう

健康な犬の歯は白く輝き、口臭もほとんどありません。 歯垢が固まって歯石がはりついてしまうと、犬の歯は黄色や薄茶色へと変色します。また、すでに歯周病になっている場合には歯がグラグラしたり、口の中に腫れを起こしていたりします。 日頃から犬の口の中をチェックしていれば、口臭や歯の色の変化にもすぐに気付くことが可能です。早期に異常を発見するため、歯磨きを行う際は、よく口の中の状態を確認しましょう。

【2】歯磨きを習慣化しよう

歯磨きを習慣化しよう

日々の歯磨きは歯周病予防に効果があります。犬の場合、特に門歯や前臼歯が歯周病になりやすいと言われているため、そのような部分を重点的に磨くことが大切です。 犬の歯磨きにはガーゼや歯ブラシを使います。ガーゼを指に巻いて使うと、歯の表面の汚れを落とすことができます。また、歯ブラシを使用する場合は、歯茎を傷つけない柔らかいブラシを選んでください。 専門店などで売られている犬用の歯ブラシ、もしくは人間の子供用の歯ブラシが適しています。片手で犬の口元をしっかりと押さえて、もう一方の手にガーゼや歯ブラシを用意して、力を入れすぎないように丁寧にお手入れしましょう。
ただし、犬の歯磨きを行う際、絶対に人間用の歯磨き粉を使用してはいけません。含有成分のキシリトールによって、犬が低血糖を起こしてしまう可能性があります。歯の表面に固い歯石がついてしまっている場合には、スケーラーという歯石除去専用の道具を使って取り除きましょう。先端が鋭利であるためうっかり口の中を傷つけることがないよう、慎重に行う必要があります。また、飼い主が自分で行う自信がない、あるいは重度の歯石がこびりついている場合には、必ず獣医に相談してください。犬がどうしても歯磨きを嫌がる場合は、スプレータイプやジェルタイプの歯磨きグッズを活用することをおすすめします。犬の好みに合わせ、適切な方法を選択してください。

【3】日頃から口腔内の菌バランスを整える

歯周病の原因は、歯垢・歯石に潜む細菌から発生する毒素です。 この毒素の繁殖を抑制する方法としては、犬の口腔内を乳酸菌や酪酸菌で満ちた環境に保つことが効果的であると言われています。 そのため最近では、エンテロコッカス菌、ビフィズス菌などを含むサプリメントが、犬のデンタルケアに用いられるようになっています。有益な菌を増やし、悪玉菌の発生を抑制することができれば、口内環境を良好に保つことができるでしょう。

【4】食生活の改善もデンタルケアに有効

食生活の改善もデンタルケアに有効

柔らかいフードに偏った食事では歯垢がたまりやすく、犬が歯周病にかかる可能性が高くなってしまいます。そのため、歯垢がつきにくい固めの食べ物を適度に与えることも、歯周病予防としては効果的です。 現在では、デンタルケア用のおもちゃやガムなども数多く販売されています。普段の犬の食事にプラスして、与えてみると良いでしょう。

ポチのペット栄養管理士でもあるコンサルからひと言


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口臭や歯周病の予防といえば歯ミガキですが、実は乳酸菌がその予防に役立つってご存知でしたか? 原因歯自体を減らすことはないのですが、菌の餌になる「不溶性グルカン」が作られるのを防ぐので予防に期待できるのだそう。 ガーゼにつけて歯茎をゴシゴシ。お腹にもいいから一石二鳥ですよ!

 おわりに

犬のデンタルケアの方法についてご紹介しました。 歯の健康を保つためには、飼い主による日頃のデンタルケアが大切です。毎日歯磨きを行うことはなかなか難しいかもしれませんが、市販のデンタルケアグッズなども活用しながら、犬の口腔環境良化に努めてあげてください。




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