膀胱炎や尿毒症、尿漏れ、尿結石など犬の尿トラブルはサプリメントで解決できるって本当?

犬の尿トラブルのためのサプリメント

尿漏れや膀胱炎、尿結石、そして尿毒症など、犬の尿に関わるトラブルはさまざまで、症状によっては危険な状態に至る場合もあります。 そのため、予防法や適切なケアについてお悩みの飼い主の方も多いのではないでしょうか。 近年では、犬の尿トラブルに効果的とされる成分を含んだ多数のサプリメントも販売されています。 そこで、犬の尿トラブルの種類と、改善に効果があると言われるサプリメントの成分についてのお話です。

【尿漏れの特徴】ホルモン異常・ストレス・筋肉の衰えが原因に

尿漏れの特徴

犬の尿漏れの主な原因としては、ホルモンバランスの乱れ、過剰なストレス、加齢による筋肉の衰えなどが挙げられます。 避妊手術を受けた雌犬に尿漏れが多く見られます。また、強いストレスを受けて自律神経に障害が起きたり、加齢に伴い膀胱の筋肉が弱まったりしたために、尿漏れを起こしてしまう犬も少なくありません。

【膀胱炎の特徴】雄より雌の方がかかりやすい

膀胱炎の特徴

膀胱炎は、外部から細菌が尿道を介して膀胱の粘膜に感染することにより、炎症を引き起こす病気です。尿道が短い雌の方がかかりやすいという特徴があります。 排尿の過度な我慢や加齢などが、膀胱炎を引き起こす主な原因であると言われています。また、糖尿病を患っている犬も膀胱炎になる可能性が高いため、注意しなければなりません。 主な症状は、尿の濁り、排尿時の痛み、異常な尿臭などです。

【尿結石の特徴】腎臓や膀胱で形成された結石が尿道でとどまる

膀胱炎が悪化すると、膀胱内で結石が作られる膀胱結石や、膀胱で作られた結石が尿道に移動することにより、尿道結石を引き起こす場合があります。 膀胱炎にかかると、尿がアルカリ性となり結石ができやすくなるため、獣医に相談した上で食事療法などのケアを行いましょう。

【尿毒症の特徴】腎臓機能の低下により発症する

犬の腎臓機能が低下し、尿素を含んだ老廃物の排出が滞ると、血中の老廃物濃度が高まり尿毒症になることがあります。 主な症状は、歯茎が蒼白する、運動を嫌う、体がむくむ、食欲不振になるなどです。尿毒症にかかった犬は昏睡などの重篤な状態に至る可能性もあるため、体調不良に気が付いた際は必ず動物病院で診察を受けましょう。

【サプリメントの特徴】尿トラブルに効果的とされる成分は色々ある

通販やペットショップでは、尿トラブルを抱えた犬用のサプリメントも数多く販売されています。 尿トラブル用のサプリメントに配合されている主な成分としては、「クランベリー」や「オレゴングレープ」などが挙げられます。 いずれも尿トラブルに効果的とされている成分です。形状は顆粒やタブレットタイプが多く、普段の食事と混ぜて与えやすいように仕上がっています。

【サプリメントの効果】成分の種類ごとの効果は?

クランベリー

先ほどご紹介したサプリメントの成分には、それぞれ異なる効果が期待できます。 「クランベリー」に含まれる成分には、膀胱壁の細菌増殖を抑える作用があると言われています。尿路感染症の予防・改善に役立つとされ、多くの尿トラブル用サプリメントに使われているハーブです。 「オレゴングレープ」に含まれている成分には利尿作用が期待できます。根っこ部分を使用したサプリメントが多く見受けられます。 軽度の尿トラブルの場合、上記の成分などを配合したサプリメントを試してみると良いでしょう。ただし、症状に改善が見られない場合や重篤な病気が疑われる場合には、必ず獣医に相談してください。

ポチのペット栄養管理士でもあるコンサルからひと言


イラスト画像

尿トラブルの多くを占めるのは膀胱炎→ストルバイト尿石症です。
このどちらも尿pHがアルカリに傾くことが知られています。
食前朝一の尿pH測ることで早期発見が可能です。
食前朝一の尿pHが7以上の場合は獣医に相談するとよいでしょう。

 おわりに

尿トラブルはぶり返すことが多いと言います。普段から犬の尿を観察することで、尿の頻度や色、臭いの変化に気付く可能性が高くなります。 この記事を参考に、時にはサプリメントなども活用しながら、犬の健康維持に取り組んでみてください。




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