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2021.05.06

犬のデンタルケアに効果を感じない?本当に効果があるの?歯垢・歯石除去のあれこれ

犬のデンタルケアに効果を感じない?本当に効果があるの?歯垢・歯石除去のあれこれ

犬の健康のためにデンタルケアを行うことはとても大切です。ただ、始めてみたけれど、なかなか効果を感じられない…ということも多いと思います。
効果を実感できないことから悩んでしまい、「うちの子には合っていないのかも」と色々なデンタルケアアイテムを試している内に、ますます「これでいいのかな…」と迷ってしまっていないでしょうか。
そこで、悩む方も多いデンタルケアの心構えと基本的な考え方について改めてご紹介します。

デンタルケアの考え方

犬のデンタルケアを行う時、どうしてもすでについている歯石に意識が向いてしまうという人が多いのではないでしょうか。
歯石は犬に多い歯周病や口臭、そして心臓などのトラブルにもつながることが知られるようになり、歯石がついていることを気にする人が多いように感じます。
この歯石をどうにかして取り除くことを目的にしてしまうと、一度ついてしまった歯石を奥深くまで(歯周ポケットの深い場所まで歯石が付きます)除去することは、家庭でのケアでは難しいため、デンタルケアの効果を実感しにくくなるのです。

歯石は食べかすなどを栄養として繁殖する歯周病菌が集まった歯垢がミネラルなどと結びついて、歯に固くこびりついいてしまうことでできていきます。一度ついてしまった歯石は固く、無理にはがそうとしてしまうと歯肉や歯そのものを傷付けてしまうことになります。
ですから、歯石を取り除くのであれば動物病院などで専門的な知識を持つ人に依頼する方が安心ですし、確実です。

家庭でのデンタルケアでは、いかに歯垢をついたままにしないかを意識してケアをしていくのがオススメです。
これ以上歯石を増やさないための「予防」の意識で取り組んでみてくださいね。

犬の歯垢・歯石除去の方法

犬のデンタルケアをする時にはさまざまな選択肢があります。効果的にデンタルケアを行うためには、それぞれの方法の特長を把握することがとても大切。
それぞれの方法のメリットとオススメの使い方をご紹介します。デンタルケアアイテムの使い方で悩んだ方は参考にしてみてくださいね。

 

■デンタルガム

犬用デンタルガムは犬たちが喜んで食べてくれるオヤツとしても活用できることが魅力です。固さや味わい、使用されている成分も様々なので選ぶ楽しみもありますね。

デンタルガムは適度な硬さがあるものであれば、犬の歯にこびりついた歯垢を絡めとる働きがあります。
より歯磨き効果を期待したいのであれば、飼い主が手に持って左右の顎で交互に噛ませるといいですね。犬に任せてしまうと、犬にも利き手のような効き顎があるといわれていて、左右どちらかの顎でばかり噛んでしまう可能性があります。
汚れを落とす力自体はあまり強くありません。

 

■歯磨き

私たち人間が行う歯磨きと同じように、犬のデンタルケアとして定番です。慣れている犬であれば、歯磨きは犬の口内の状態を確認しながら行うことができるメリットがあります。

犬の歯磨きは歯ブラシや歯磨きシートなどを使う人が多いと思いますが、口の中に物を入れられるのが苦手な犬もいます。
歯磨きが苦手な犬も徐々に慣れていくことが多いのですが、慣れていくペースはまちまちですので無理のない範囲で行いたいですね。
デンタルガムだけでは取り切れない汚れもチェックしながら歯磨きをすることができれば、より効果的です。

 

■歯磨きサポートアイテム

乳酸菌の力でデンタルケア。POCHI デンタルプロバイオティクス プラス

犬の歯磨きをサポートするアイテムとして、ペーストやパウダーなどの歯磨き粉のような使い方ができるものも登場しています。
これらは犬の歯垢を除去するだけではなく、歯垢が付きにくいようにしたり、歯周病の原因になる菌が繁殖しにくい環境を維持する乳酸菌などの機能性成分を含んでいるものが多いです。

歯磨きをする時に使用するとより効果的なものが多いのですが、食事や飲み水に混ぜて与えることである程度口内環境を整える働きが期待できるものもあります。
歯磨きが苦手な犬であっても、新しく歯垢や歯石が付いてしまうのを予防したいという時にはオススメです。

■ 家庭でも歯石除去はできるの?

一般的に、犬の歯石は一度ついてしまうとケア用品で取り除くことは難しいと言われています。
そのため、歯石を除去する際には、トリミングサロンや動物病院で行う方が多いのですが、家庭でも歯石を除去するスケーラーやペンチなどが手軽に手に入るようになりました。
それらのアイテムを使って家庭で歯石を除去しようとする方も多いようですが、注意が必要です。

歯石が付いている犬の歯肉は出血しやすいだけではなく、犬も痛みを感じやすくなっていることも多いです。
また、歯周病が進んで歯石や歯垢で菌が繁殖していると、潰瘍を起こし、そこから菌が入り込んでしまい、病気のリスクになることもあるようです。
やむを得ない理由で家庭で歯石のケアを行う際にはリスクも踏まえて慎重に行うか、動物病院などの専門家に相談してからがオススメです。

おわりに

本日は家庭で行う犬のデンタルケアについてご紹介しました。
犬の歯石は一度ついてしまうと過程で取り除くことは難しいので、家でのケアは新しく歯石が付いてしまうことを予防する目的で継続して行うことで犬の健康維持に繋がります。
何を使えばいいのか迷ってしまうようであれば、犬と飼い主が無理なく続けられる方法やアイテムを選んでみてください。
犬のデンタルケアは、新しく歯石が付いていないか、歯周病が進んでいないかという視点でチェックしてみてくださいね。