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2024.02.07

寒い"今"こそすすめたい。犬と触れ合うコミュニケーションの力

寒い

寒い季節になると、この寒さが犬たちの体にも影響を及ぼすことが少なくありません。寒さのために体が縮こまったり、血行が悪くなったりして、とくに高齢の犬では関節の痛みが出ることもあります。
高齢の犬の関節の痛みに関するお悩みは、寒い時期に優位に多くなる傾向にあります。

しかし、最新の研究によれば、飼い主との触れ合いが犬にポジティブな影響を与えると、脳波によって証明されるような研究結果が出てきました。
今回の記事では、犬とのコミュニケーションがどのように関係しているのかをご紹介します。

DOG's TALK

POCHI編集部

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犬との暮らしをちょっと素敵に、快適に。日々、そんな情報集めに余念がない編集チームです。

飼い主との触れ合いが犬の脳波に与える影響

犬の脳波において、信頼関係が構築されている飼い主との愛情深い触れ合いはメンタルの安定感をもたらし、リラックス効果があると言われています。
また、飼い主の匂いは犬にとって快感につながるという研究結果も出ています。
機能的核磁気共鳴画像法(fMRI)という機械を用いた研究では、犬の尾状核というポジティブな期待に関連する脳の領域が、親しい人間の匂いによって最も強く活性化することが分かりました。

これらの研究結果から、犬たちにとって飼い主と一緒に過ごすこと、そして愛情を感じられる触れ合いをすることは、犬たちの心と体の健康維持に大きく影響すると言えるでしょう。

関節などの痛みのケアと触れ合いの関係

気温がぐっと下がる冬の間は、体の冷えや運動不足によって関節の痛みを感じやすい時期だといわれています。
とくにシニア犬では関節の痛みがさらなる運動不足を招き、血行不良から全身のこわばりにつながるなどして痛みが出やすくなっていきます。
先ほどご紹介した研究結果を踏まえると、犬たちの体に優しく触れつつ体をほぐし、血行をよくするマッサージは非常に効果的と言えそうです。

私たち人間であれば、疲れが溜まりやすい場所は肩や腰、首など想像しやすいと思いますが、健康的な犬たちは私たちのように「こる」「張る」という症状が出ることはありません。

基本的には、骨や皮膚ではなく、犬たちの筋肉などを中心に腕や足は軽く握るように、ほかの部分は体をくまなく触る、というくらいの心持ちでのマッサージがオススメです。犬があくび(「もうやめてほしいな~」のサインの一つ)をするようになったらマッサージは終了です。
また、怪我をしている可能性がある箇所や、過去にいためたことがある場所は触れられることを嫌がる犬がほとんどです。ある箇所だけ異常に触られるのを嫌がる、という素振りをみせたら痛みがあるのかもしれません。かかりつけの獣医師に相談してみてください。

これまでもポチではさまざまな犬のマッサージ法についてご紹介してきました。これらを参考にマッサージをしてみるのもオススメですよ。

冬はもっと犬の体に触れよう

寒さが厳しい冬。寒さを耐えるように、体はぐっと縮こまってしまいがちです。無意識に背を丸めてしまっていませんか?
犬も同じで、寒さのせいで体がこわばり、運動不足で血行が悪くなる傾向にあります。このことが、老犬では関節の痛みに繋がるケースも少なくありません。

だから、マッサージほどではなくても、冬には意識して犬の体のさまざまな部分に優しく触れてみてください。
冷たく感じる部分や、動かしにくそうにしている様子はないでしょうか。この時、優しい声で話しかけてあげるとコミュニケーションの密度もアップします。

足先や関節周り、腰やおなか、胸元、肩、首など犬の体に触れていると思わぬ発見があるかもしれません。
関節だけではなく、皮膚や被毛の異常にいち早く気がつくきっかけになったという話も少なくありません。
うちの子が触られて喜ぶ場所を発見することにもつながるかもしれませんよ。
とくに寝起きは、関節がこわばりやすいタイミングです。起きてすぐ散歩、ではなく、少しマッサージなどをして体をほぐしてあげてからの散歩がオススメです。

おわりに

私たちを自然と笑顔にしてくれる犬たち。犬の体の健康チェックとして、そして犬の体を労わる日ごろのケアとして、体に触れるコミュニケーションはとても効果的です。
犬の脳は飼い主とのコミュニケーションを通してリラックスし、このことが回復にもつながると考えられています。
犬が痛がっていたりすると、ついつい触れることにもためらいを感じる方がいるかもしれません。
でも、そんな時だからこそ触れることが効果的なケースもありますから、今年の冬は犬の体にたくさん触れてみませんか?
犬たちは喜んでくれるはずですし、私たち人間も犬に触れると、愛情ホルモンの「オキシトシン」の分泌が活性化するという研究結果もあります。寒い冬こそ、うちの子と触れ合っていきましょう。