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2026.03.19
犬の口はなぜ、におうのか?〜クイズ編〜《RETRIEVER + POCHI archive053》
イラスト=mocco
構成・文=RETRIEVER編集部
「RETRIEVER」は、ゴールデン、ラブラドール、フラットコーテッドを中心とした、レトリーバー種の専門誌。
陽気で明るい性格は家族に笑いをもたらし、豊かな表情は言葉が通じなくてもコミュニケーションを可能にしています。
何と言っても、人間に対する愛情がとても深い。そんな犬種との暮らしを紹介する「RETRIEVER」さんの素敵な記事をピックアップしてPOCHIバージョンでご紹介。
犬種が違っても読めばきっと皆さんのドッグライフがより充実したものになるはずです。(POCHI編集チーム)
■ すっきり爽やかな口内を保つことは、犬の健康を守ることにつながります
犬が顔を近づけた時、プンとただよう口のにおい。犬の口臭の原因は、人間と同様に「歯周病」が多いといわれています。そして、その最も有効な対策は、やはり歯磨きです。そういえば、しばらく犬の歯磨きをしていなかった…そんな経験に心当たりはありませんか。すっきり爽やかな口内を保つことは、犬の健康を守ることにつながります。今回はわかりやすくクイズ形式で解説。口内ケアに本気で取り組んでみましょう。
「犬の口内」クイズ!Q1.犬の歯は全部で何本ある?
A.成犬は全部で42本!
■POINT:人間の歯と犬の歯はとても違う
成犬では人間の1.5 倍の42本もの歯があります。子犬(乳歯)でさえ23本 。しかし、犬と人間の歯は数だけではなく、役割や形の違いが大きいのです。犬の歯の各役割=形や生えている位置、機能を知ることで、汚れのつき方や磨き方も違うことを学びましょう。
「犬の口内」クイズ!Q2.犬の口臭の主な原因は何?
A.ほとんどの場合、歯周病です。
■POINT:犬の口臭は健康のバロメーター
成犬、子犬、シニアと年齢に関係なく、本来、健康であれば口内は無臭です。ところが、多くの犬に口臭があり、その原因のほとんどは歯周病です。歯周病とは、歯周病菌によって歯肉(歯ぐき)が炎症を起こした「歯肉炎」と、それが進行して歯の周辺組織(歯ぐきを含む歯を構成する部位)に炎症が広がった「歯周炎」を合わせた疾患を指します。歯周病が進行すると、抜歯が必要になることもあります。口臭を感じたことをきっかけに、早めに対策を講じたいものです。また、全身疾患や体調不良によっても口臭が強くなる場合があります。口臭は健康のバロメーターなのです。
「犬の口内」クイズ!Q3.成犬の多くは歯周病にかかる。では、何%ぐらい?
A.3歳以上の成犬の約80%以上が歯周病にかかっている。
■POINT:歯周病は、実は怖い病気
約30年前から、成犬の80%以上が歯周病、またはその予備軍だといわれています。さらに近年の報告では、小型犬では1歳未満の子犬の多くに重度の歯周病が見られるとされています。歯周病は感染症であり、放置すると歯周組織を侵し、抜歯やアゴの骨にまで影響が及ぶことがあります。さらに、歯周病菌が血流にのって全身を巡り、内臓疾患などを引き起こすリスクも指摘されています。
「犬の口内」クイズ!Q4.犬の歯の歯垢が歯石になるのに どれくらいかかる?
A. 犬の場合、3~5日で歯垢がかたまって歯石に。
■POINT:たった3日。だから、少なくとも3~5日に1回は歯磨きを。
歯周病は、食べ物のかすに細菌が繁殖したもの=歯垢が石灰化して歯石となり、歯の表面や歯ぐきの歯周ポケットでかたまって炎症を起こす病気です。やがて歯周病菌が骨まで溶かして歯が揺れたり、最悪は抜歯の必要も。犬の場合、この歯垢から歯石へ変化するまでが、たった3日! 人間でも1週間〜というのだから、犬は食べたらすぐ歯石になると考えたほうがいいでしょう。
「犬の口内」クイズ!Q5.犬の口のホームケアにはどんなものがあるのか?
A.まずは、歯磨き。歯ブラシでできればベスト。
■POINT:オススメのホームケア、4ステップ
歯周病対策、つまり口内ケアとして最も効果的なのは歯磨きです。次に、汚れを落とす機能のあるグッズ(歯磨きシートなど)を使うことで、時間がない時の応急対策になります。また、デンタルケア用のオモチャやデンタルガムも役立ちます。ただし、歯周病の犬がオモチャで遊んだ後は、必ず洗って清潔に保ちましょう。さらに、歯垢がつきにくいフードを選ぶことも一つの方法として検討したいところです。
〈オススメデンタルホームケア〉
1 歯磨き→歯ブラシ、ペースト
2 歯を触るなど→歯磨きシート、フィンガーブラシ、 液体歯磨き、口腔スプレーなど
3 噛む、歯に接触→デンタルガム
4 食べることによる→デンタルケアフード
「犬の口内」クイズ!Q6.何歳から歯磨きを 始めたらいいのか?.
A.早いに越したことはありません。月齢5カ月ぐらいから始めるのがオススメ。
■POINT:子犬の時から、口の中に手を入れることに慣れさせましょう。
子犬がまだ乳歯のころ(生後1〜5カ月)から、歯磨きトレーニングを始めるのがオススメです。最初は「磨く」ことを目的にするのではなく、口元を触ったり、口に指を入れたりと、遊び感覚で慣らしていきましょう。子犬の時期は学習しやすく、恐怖心を与えずに進めやすいというメリットもあります。成犬やシニア犬であっても、気づいた時が始め時です。まずは歯周病の治療を行い、その上で気持ちも新たにスタートするという方法もあります。
出典:『RETRIEVER』 vol.112/「犬の口はなぜ臭うのか?」
*1 監修=藤田 桂一(ふじた けいいち)。『フジタ動物病院』院長。 日本獣医畜産大学(現:日本獣医生命科学大学)大学院獣医学研究科修士課程修了。 1988年、埼玉県上尾市に『フジタ動物病院』を開院。日本大学大学院獣医学研究科研究 生博士号(獣医学)取得。獣医歯科学を専門とし、困難な症例の治療の他、講演・執筆などに精力的に臨む。日本小動物歯科研究会(会長)など、所属学会多数。


