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2019.03.27

犬の消化器系にオススメ『メドウスイート』 フィトセラピストが贈る、犬と暮らしのハーブ便り

【この特集の資料提供】

*1 Urara Herb Design Lab. フィトセラピスト 堂山うらら氏: 現在、ホリステックケアアドバイザーとして人と犬へのフィトセラピーを中心としたカウンセリングや、人と犬のクオリティ・オブ・ライフに役立ち、犬と一緒に楽しめるフィトセラピー講座、ハーブ講座を行っている。

まだまだ寒さの厳しい日が続き、ようやくやってきた春の訪れですが、季節は静かに春に向っていて、身体はすでに一足先に春の身体へと変化をはじめています。

花粉症でお悩みの敏感な方は、2月に入ったあたりから、早い春の気配を感じているかと思いますが、犬たちや花粉症をお持ちでない飼い主さんも、ハーブを使って身体の変化にあわせ、消化器官から「春の体調管理」をはじめてみませんか?

今月のオススメハーブメドウスイート

●メドウスイート
学名:Filipendula ulmaria
別名:セイヨウナツユキソウ
科名:バラ科
使用部位:地上部
有効成分:
精油成分、フラボノイド、タンニン、粘液質、クエン酸、サリチル酸塩など

特殊な用途:
収斂、抗炎症、殺菌、鎮痛、利尿、解熱、消化促進、制吐、抗リウマチ
※メドウスイート使用時の注意事項は、下部に記載

犬の消化器系に優しい メドウスイートの歴史

メドウスイートはバラ科の植物でヨーロッパ各地に自生し、淡いクリーム色の小花が枝の先に集まって咲き、花や茎葉からアーモンドのような甘い香りをほのかに放つことで知られています。
この香りは人々に好まれ、ジャムやワインなどの香りづけに利用され、種子は焼き菓子の香料として用いられてきました。葉をスープに加えると風味豊かにし、また、ミードという蜂蜜酒の香りづけにも使用されていたそうです。

エリザベス1世も、このハーブの香りを好んだといわれており、床にまくストローイングハーブとして用いられていた記述が残されています。

消化器系のトラブルに。ナチュラルメディスン「メドウスイート」


「メドウスイート」は、古くから胃酸過多を和らげ、消化不良、胸やけ、胃炎、消化性潰瘍などの消化器系のトラブルに用いるナチュラルメディスンの一つです。
その他、抗炎症作用、消毒作用、利尿作用、鎮痛作用、収斂作用、治癒促進作用などがあり、小児の下痢、赤痢、風邪やインフルエンザ、膀胱炎、リウマチ、関節炎などの症状緩和などに用いられてきた歴史を持ちます。

「メドウスイート」に含まれるタンニンは、腸で収斂作用を発揮し、粘膜を保護し回復を早めることから腸炎や下痢の緩和に役立つことから使用され、ジャーマンカモミールやマシュマロウと組み合わせて使用することで相乗効果が得られます。
関節炎やリウマチに伴う痛みや苦痛を和らげるためにも用いられ、消炎、鎮痛作用により関節の痛みと腫れを鎮め、利尿作用が有毒で痛みの原因となる老廃物や尿酸の排泄を促進し症状緩和に役立ちます。

その他、血行を促進し、身体を温め、発汗作用に優れることから解熱を促し、消炎作用により風邪やインフルエンザに伴う諸症状の緩和に役立ちます。

 

植物の力って凄い!ハーブと医薬品の違い。

DOG's TALK

アスピリンは「メドウスイート」に含まれる成分を元にして化学合成したものになりますので、 「メドウスイート」の用途はアスピリンとよく似ています。
サリチル酸を抽出し製剤化されたアスピリンは常用すると、胃の粘膜を荒らし時には出血を引き起こすという副作用が知られています。
しかし、「メドウスイート」は胃をいたわる成分、働きも持ち合わせていて、過剰摂取をしないかぎり副作用はなく、 植物に含まれる多種多様の成分により、補いあい、やさしく身体に働きかけます。

私自身がフィトセラピーにとても興味をもち、どんどん植物に魅せられていった要因のひとつなのですが、 現在使われている医薬品のおよそ半分はハーブが元になって作られ、ハーブと医薬品の違いはその成分の多様性にあります。
医薬品はひとつの成分から成りますが、ひとつのハーブの中には多様な成分が含まれています。
そして、その成分間では互いに相乗効果を発揮し、副作用を未然に防いでいるというその無駄のない凄さ。
また、医薬品の働きが一方通行であるのに対し、双方向に働きかけ、体内環境に応じて調整作用を発揮してくれるのがハーブ、植物たちです。

フィトセラピスト伝授!メドウスイートの上手な使い方。

■ シニア期に入ったら

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やさしい「メドウスイート」も長期にわたって摂取したりする場合や、もともと胃腸が弱い、シニア期で胃腸機能が低下気味、消化器系に疾患があって心配な場合は、胃腸の粘膜を消炎、修復、保護をしてくれるマシュマロウ、ジャーマンカモミールと組み合わせて摂取する方がより安心です。

■ 泌尿器系トラブルのフォローに

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やさしい「メドウスイート」も長期にわたって摂取したりする場合や、もともと胃腸が弱い、 シニア期で胃腸機能が低下気味、消化器系に疾患があって心配な場合は、胃腸の粘膜を消炎、 修復、保護をしてくれるマシュマロウ、ジャーマンカモミールと組み合わせて摂取する方がより安心です。

■ 風邪かな、の時には

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3月はまだまだ空気の乾燥と寒さにより免疫も低下しがちになるため風邪をひきやすい季節ですので、引き始めの風邪にはエキナセア、ローズヒップと合わせて使用するのがオススメです。

■ 吹き出物や肌の引き締めに

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「メドウスイート」は古くからハーブティーを化粧水として使用されてきた歴史があり、殺菌、保湿効果と収斂作用によりお肌を引き締め清潔に保ちます。
また、内用することで、優れた利尿作用により体内を浄化することから、肌質改善、吹き出物の改善にも使用されてきました。

メドウスイートの使用上の注意

サリチル酸塩を含むため、猫には使用できません。
また、アスピリンに敏感な体質の犬、人への使用は避けましょう。
妊娠中、授乳中の使用は避けましょう。

【アレルギー・過敏症や病気治療中の犬について】
ハーブに限らず、食品全般にわたって言えることですが、一般的に安全性が確認されていても、私たちや犬の体質や体調によって、まれに合わないものもあるということがあります。
皮膚がデリケートな犬や植物や食品などにアレルギーを持つ犬にハーブを使用する際は、ハーブティーをお腹の柔らかいところなどに少量つけてパッチテストしてから使用すると安心です。
また、病気で治療中の場合は、処方された医薬品の効果が減少してしまうハーブも中にはありますので必ず、獣医師に相談してその指示に従ってください。


ハーブティーにした「メドウスイート」の香りは好まれる傾向があります。
いつものデトックスティーに、「メドウスイート」をプラスして風味を変えてみるのもハーブの楽しみのひとつ。
待ち遠しい春はもうすぐ。
寒さにより体調を崩されませんよう、そして心地良く春を迎えられるよう、犬たちと一緒にその準備をスタートしてくださいね。

DOG's TALK

フィトセラピスト 堂山うららさん

さぁ、ハーブのやさしいチカラをかりて、今よりもっとHappyな毎日をスタートしましょう。