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2020.11.24

バナナは犬のダイエットにもオススメ?腎臓病の犬は注意が必要!【ペット栄養管理士監修】

バナナは犬のダイエットにもオススメ?腎臓病の犬は注意が必要!【ペット栄養管理士監修】

犬のオヤツとして人気のバナナ。
中には食感が気に入らないという子もいるようですが、パクパク食べてくれる犬が比較的多く、身近で手軽に手に入りやすいことから人気のフルーツです。

人間ではダイエット用の食品としても人気のバナナですが、犬にとってもダイエットに向いている食品なのでしょうか?

犬のダイエットにもバナナは使えるの?

人間用のダイエット食品としてバナナは人気がありますが、犬にとっても同じようにダイエットメニューとして与えることはできるのでしょうか。

■犬も人間と同じバナナダイエットが出来るの?


人間では朝ごはんのパンなどの代わりにバナナを食べることでダイエットにつながるといわれています。これは、バナナにはタンパク質と人間にとって速やかにエネルギーに代わる果糖などの糖分と、水溶性、不溶性の食物繊維、ビタミン類、ミネラルなどがバランスよく含まれているという理由からのようです。午前中に活動するには十分の栄養素が含まれている、ということですね。

人間では、朝食をバナナ1本~2本程度におきかえるのでそれから考えると、バナナ1本約100gですから、5㎏の犬の体重換算でざっくり10g~20g程度が朝1食分。10gあたり8.6kcalとなります。
たとえば、1日あたり350キロカロリー/100gのフードを与えていたとしたら、1食分50gで175 kcal。一見、ダイエットできそうに感じますが……。
人よりも体の小さな犬に同じダイエットの基準を当てはめるとわずかな量しか食べさせることができず、朝1食分をバナナのみにしても腹持ちが悪くあまり現実的ではありません。

■バナナを犬のダイエットに取り入れるなら

また、満足感が感じられない犬からのオヤツやフードの要求がより激しくなることも考えられます。そもそも、犬は「自分はダイエットが必要だ」と意識することがありませんから、「健康のために我慢をする」というのも人間以上にストレスにつながります。
ダイエットが必要な犬の多くは、食べることが大好きですし、犬にとっての食事は栄養を摂取するだけではなく、おいしく大切なお楽しみです。急に朝の食事の量がバナナのみに減ってしまうと、犬はとてもがっかりしてしまうはずですし、1食をバナナに置き換える生活を続けると栄養の偏りやバナナを食べ続けることができるのかも気になります。

ただバナナには犬の健康維持に役立つ栄養を含んでいますので、トッピングやオヤツとして与えれば犬の健康維持の心強い味方になってくれます。

バナナに含まれている犬の健康に役立つ栄養

栄養豊富なことでも知られているバナナには、犬にとってどんなうれしい機能性成分が含まれているのでしょうか?

■抗酸化成分 ポリフェノール、ビタミンE

夏に強くなる紫外線などによって、細胞を傷つけて老化を進める活性酸素が増えていきます。活性酸素自体は免疫機能の一つであり、体の中に侵入した異物や雑菌、ウイルスとの戦いで活躍するのですが、ストレスや紫外線などによって増えすぎてしまうと、細胞を傷つけてしまいます。加齢によって新しい細胞を作る能力が落ちたシニア犬の場合は新しい細胞の合成が間に合わず、機能が落ちてしまうといわれています。

バナナに含まれるポリフェノールやビタミンEは、活性酸素が細胞を傷つける前に結合し、活性酸素が細胞を傷つけるのを防ぎます。夏はとくに紫外線が強く、少し浴びただけでも活性酸素が増えやすくなるので、細胞を若々しく健康的に維持するために活用していきたい成分です。

■さまざまなビタミンB群

夏バテや疲労回復にうれしい成分、ビタミンB群もバナナには含まれています。糖質の代謝をサポートするビタミンB1は、バナナ自体が持っている糖質を速やかにエネルギーに換えてくれます。ビタミンB2は脂質の代謝と細胞の合成に必要な栄養です。ビタミンB6はタンパク質・アミノ酸の代謝と細胞の合成をサポートします。
このように、犬のエネルギー源となる栄養を上手く代謝するのに役立つビタミン類が豊富に含まれています。また、粘膜や皮膚の健康維持に役立つナイアシンも含まれています。

食欲が低下し体力が落ちている犬やシニア犬、被毛がパサつき始めたり、皮膚がカサつくなどの皮膚被毛が気になるような犬にとっては嬉しい栄養になりますね。

■必須アミノ酸

バナナには植物性タンパク質が含まれていますが、その量はあまり多いとは言えません。バナナ100gあたりでは、約1.1gほどがタンパク質といわれています。しかし、その少ない量のタンパク質には、多少のバラつきはあるものの、犬の必須アミノ酸すべてが含まれています。(バナナのアミノ酸スコア:60=白米やジャガイモとほぼ同等)
ですから、ほかのアミノ酸が豊富な食品や、特定のアミノ酸が少ない食品と組み合わせることでバランスを取り、全体の摂取量を底上げすることが可能です。


フルーツでありながらタンパク質だけではなく、さまざまな栄養を取りながら食事全体のアミノ酸バランスを取ることができることが、バナナの魅力かもしれません。

スティックタイプだから与えやすい!

スティックタイプだから与えやすい!

J&C ソフトスティックバナナ 20g

●保証分析値
タンパク質 2.8%以上、脂質 0.3%以上、粗繊維 9.3%以下、灰分 3%以下、水分 8.7%以下
〇代謝カロリー 278kcal/100g

●原産国名:タイ

●内容量:20gX3個入り、サイズ:約1cm×7cm、厚み0.3cm程度

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おわりに

バナナダイエット、リンゴダイエット、ゆで卵ダイエットなど人間では様々な食材のダイエットがはやりますが、一つの食材を続けて食べることで栄養バランスが崩れてしまい、良くないとも言われています。バナナダイエットは朝食を抜く代わりに、バナナを食べることで総摂取カロリーを落としながら、腹持ちもし、有効な栄養分補給につながるということで人気が出ているようです。犬に同じようにバナナをあげ続けるのは避けた方がいいと思いますが、手に入りやすいフルーツ、バナナは補給したい栄養もしっかりあります。
ダイエットのためにいつもよりも長い散歩を頑張った後のおいしいご褒美として、また、ダイエット中の皮膚被毛の栄養を補うために与えたり、主食を減らした際のボリュームアップのトッピングに活用してみてはいかがでしょうか。