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2026.02.09

ご褒美をあげても太りにくい犬へ|体をつくる肉類の成分比較ガイド

ご褒美をあげても太りにくい犬へ|体をつくる肉類の成分比較ガイド

2月9日は「肉(29)の日」。スーパーのお肉売り場も盛り上がるこの時期、犬にも特別なご褒美をあげたいと考える飼い主は多いと思います。

「お肉は脂が多いから太りそう」「ダイエット中だから控えている」といった心配があるかもしれませんが、実は肉選びのポイントさえ押さえれば、お肉は「太りにくい体」を作るための強力な味方になります。

今回は、スーパーで手に入る身近なお肉6種を徹底比較し解説します。ドッグフードのトッピングや手作りおやつの材料として、どのお肉を選べばよいのか気になる方はぜひ参考にしてください。

犬の健康に「肉選び」が重要な理由

犬にとって、肉は単なる嗜好品ではなく、生きていくために不可欠な栄養の宝庫です。


肉は犬の体をつくる主原料

犬の体を作る重要な栄養素は、タンパク質です。筋肉はもちろん、内臓、血液、免疫細胞に至るまで、タンパク質を材料として作られています。犬は本来、肉食に近い雑食動物です。植物性のタンパク質よりも、動物性タンパク質(肉や魚)の消化吸収が得意で、効率よく体の材料として利用できます。



「太らない体」を作る考え方

ここでいう「太らない体」とは、代謝が落ちない体を指します。
食事量を極端に減らせば一時的に体重は落ちますが、筋肉まで落ちてしまい基礎代謝が下がり、逆に「太りやすい体」になります。大切なのは、良質なタンパク質で筋肉を維持し、代謝を高く保つことです。そして、余分な脂肪(脂質)とカロリーをコントロールすることも大切です。
高タンパク・低脂質なお肉を選べば、罪悪感なくご褒美をあげることができ、結果として太りにくい体づくりをサポートできると考えられます。

身近な肉類5種を成分で比較

スーパーで比較的、手に入りやすいお肉5種類について、100gあたりの成分(生)を比較してみましょう。

※数値は部位によって異なりますが、一般的な部位で比較しています。

  種類 カロリー タンパク質 脂質
馬肉 (赤身) 馬肉 (赤身) 102kcal 20.1g 2.5g
羊(ラム)肉(ロース) 羊(ラム)肉(ロース) 128kcal 22.3g 5.2g
和牛(サーロイン) 和牛(サーロイン) 294kcal 17.1g 25.8g
ポーク(肩ロース) ポーク(肩ロース) 146kcal 19.7g 7.8g
チキン(ささみ) チキン(ささみ) 107kcal 24.6g 1.1g

出典

*1 食品成分データベース https://fooddb.mext.go.jp/index.pl

鶏ささみは、脂質は1.1gと圧倒的に低く、高タンパクで低カロリーなため、毎日のトッピングや体型管理におすすめです。一方、ビーフやラムは赤身でも脂質がやや高めです。嗜好性は良い傾向がありますが、ご褒美として与える際は量を調整し、カロリーオーバーに注意しましょう。

+馬肉|高たんぱく・低脂質+グリコーゲン
馬肉は、低カロリーかつ低脂質でありながら、良質なタンパク質を含みます。とくに、グリコーゲンや、脂肪燃焼をサポートするアミノ酸であるL-カルニチンが豊富なことが特徴です。
グリコーゲンは素早くエネルギー源となるため、疲れやすい犬や、体力が落ちてきたシニア犬の活力サポートに向いています。


+羊肉(ラム)|代謝を支えるミネラルが強み
ラム肉は、不飽和脂肪酸やビタミン類もバランスよく含み、皮膚、被毛の健康維持にも役立ちます。この代謝サポートの特性から、運動量が多い犬や、若々しさを保ちたい犬に向いています。その特性を活かして、「POCHI」の総合栄養食ベーシック、エイジングケア、ボディヘルスのラム製品にも採用されています。

+ビーフ|嗜好性が高くエネルギー源に
犬にとって牛肉の香りは魅力的で、食いつきがよい傾向のある肉の一つです。牛肉は、犬の体に必要な栄養素の鉄分やビタミンB群も豊富に含まれています。ただし、部位により脂肪分が多いため、日常的なトッピングに使用するよりは、特別な日のご褒美として頻度を調整してあげることがよいでしょう。


+ポーク|ビタミンB1が豊富なスタミナ肉

豚肉は、糖質の代謝を助けるビタミンB1が牛肉の約10倍(豚肉0.96mg、牛肉0.1mg)も含まれています。疲労回復や夏バテ防止に効果的で、活動量が多い活発な犬に向いています。ただし、豚肉は赤身に見えても繊維の間に脂を含んでいることが多く、部位選びには注意が必要です。脂身が多すぎると、単にカロリーオーバーになるだけでなく、消化不良による下痢や、膵炎などの消化器トラブルを引き起こすリスクがあるため、脂身の少ない部位を選ぶことがおすすめです。

+チキン(ささみ)|栄養価の良さが強み
ささみは、犬にとって理想的な「高タンパク・低脂質」な食材の代表格です。消化吸収に優れており、胃腸への負担が少ないため、子犬からシニアまで安心して与えられます。また、どこでも手に入りやすく価格も手頃なため、毎日の食事に取り入れやすいのも魅力です。鶏肉は消化吸収も良く、良質なタンパク質を効率よく摂取できるため、ラム肉同様に「POCHI」の総合栄養食ベーシック、エイジングケア、ボディヘルスにも採用されています。お手頃感と栄養価のバランスが良い肉といえるでしょう。

比較して見えてくる「ご褒美向きの肉・注意が必要な肉」

成分比較から、トッピングやご褒美としての使い分けが見えてきます。


日常的に使いやすい肉

比較的安心して、普段の食事へのトッピングやご褒美として使いやすいのは、チキン(ささみ)です。
これらは脂質が非常に低いため、いつものフードにプラスしてもカロリーオーバーになりにくく、純粋なタンパク質補給として優秀です。トッピング常連の飼い主さんなら、納得の事実ですね。

量と頻度を考えたい肉

次の肉は、犬の嗜好性が高い傾向がありますが、脂質への配慮が必要です。

✔ ビーフ(霜降りやバラ肉)
✔ ポーク(脂身の多い部位)

これらは脂質含有量が高く、少量でも高カロリーになりがちです。犬は脂質の嗜好性が高いため喜びますが、消化に負担がかかったり、肥満の原因になる可能性があります。「特別な日だけにする」「脂身は徹底して取り除く」「茹でて脂を落とす」といった工夫をして与えましょう。

「体を作る」視点が大切

おやつやトッピングを選ぶ際、単にカロリーが低いものだけでなく、タンパク質が摂れるものを選ぶ視点が大切です。クッキーやパンのような炭水化物メインのおやつよりも、お肉(タンパク質)のおやつの方が、犬の筋肉や代謝維持にはプラスに働きます。それぞれの肉の特徴(鉄分、ビタミン、L-カルニチンなど)を活かし、犬の体調にあわせて選んでみてください。

犬のフード・おやつを選ぶときのポイント

トッピングだけでなく、ドライフードやおやつ(ジャーキー等)を選ぶ際も、この視点は役立ちます。


■原材料表示で見るべき点

ドライフードを選ぶ際は、パッケージ裏面の原材料表示をチェックしましょう。

1. 肉の種類が明確か:
「肉類」や「家禽ミール」といった曖昧な表記ではなく、「ラム肉」「チキン生肉」など具体的に書かれているか
2. 避けたい保存料や香料、着色料は含まれていないか:
安価なフードやオヤツには、BHTなどの酸化防止剤や赤色〇号などの着色料のような化学的な保存料や添加物が含まれることがある

良質なフードは、主原料である肉の品質にこだわっています。

■目的別に肉を使い分ける

肉ごとの特徴を理解すれば、犬の状態に合わせた適切な使い分けが可能です。
代謝が落ちやすい避妊・去勢後の犬やダイエット中なら、低脂質で高タンパクな鹿肉や馬肉、鶏ササミなどが向いているでしょう。年齢とともに代謝の衰えが気になるシニア犬には、脂肪燃焼を助けるL-カルニチンが豊富なラム肉や、素早く活力源となる馬肉がおすすめです。

逆に運動量が多く活発な子には、疲労回復に役立つ豚肉の赤身やエネルギー源となる牛肉を選ぶなど、ライフステージや運動量に応じて賢く取り入れていきましょう。

まとめ

2月9日の「肉の日」。 犬の健康を支えるために、成分や特徴を見ながら選んでみてはいかがでしょうか。
美味しいお肉のご褒美は、犬の体と心の両方を満たしてくれるはずです。