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2018.06.12

ホーソン

ホーソン

この時期になると夏日も増えだして、少しずつ夏の気配を感じ始めます。
急に訪れる暑さに弱いといわれている犬たちのために、気をつけたいのが夏バテや熱中症です。
夏バテは、暑さによるエネルギーの消耗と、体温や体内の水分調節がうまくできなくなったり、冷たい水の飲みすぎにより、消化機能が低下し食欲が落ちたり、室内と外気の気温差の影響で自律神経のバランスが乱れやすくなることから、だるさなどの不調がでやすくなります。
そこで、ぜひこの時期にプラスしたいハーブは『ホーソン』。
少し早めの夏のオススメハーブですが、「なるほど!」や「使えるかも!」を、少しずつ説明していきますね。

「ホーソン」7、8月のオススメハーブ「ホーソン」

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●ホーソン 学名: Crataegus laevigata
科名:バラ科
別名:西洋サンザシ
使用部位:葉・花・実部
有効成分: フラボノイド配糖体・サポニン・プロシアニジンB-2、カテキン、脂肪酸エステル、アミンなど
こんな時に:環境を含む様々なストレスによる心臓への負担が心配なとき(循環器系の血流)など、心臓機能を健康に保ちます。

ホーソンの歴史

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バラ科のホーソンの花や葉、果実は欧米やアジアの伝統的な植物療法で、東洋医学では、夏は「心(心臓)」の活動が盛んになると考えられており、 古くから動悸、息切れ、心臓の痛みなど、心臓をとりまくさまざまなことに用いられてきました。
ホーソンは世界中広く分布し、日本ではサンザシと呼ばれ親しまれています。
日本では薬用のほか、庭の植え込みなどに用いられたり、可愛らしい赤い実をドライフルーツにするなど、暮らしに密着した植物としても愛されてきました。

ホーソンに関する研究データから

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科学的な研究によれば、ホーソンの有効成分であるフラボノイド配糖体のヒペロシドやビテキシン、 それにオリゴメリックプロアントシアニジン(OPC)やカテキン類が、冠動脈や脳の血管を広げて血液循環を促し、 全身への栄養素や酸素の運搬量を増やし、動悸や息切れの改善、なおかつ副作用の心配もなく不整脈の改善にも効果があることがわかっています。
更に、病気に対する抵抗力や全身の平滑筋組織を健康に保つために必要な抗酸化作用のある19種類にも及ぶフラボノイドの働きにより、 健康な血流や心筋をストレスから守るとされています。

犬のからだへの働きについて

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まずは犬のカラダから。
犬は人のように発汗で体温調節する汗腺がパット(肉球)にしかないため、パットからの発汗とパンティングによって体温を下げます。
その時にエネルギーや体内の栄養素を消耗し特に心臓に負担がかかります。
シニア犬、鼻の短い短頭種犬、被毛が厚い犬、太り気味の犬、心臓に持病のある犬は、時にはカラダに急激な負担をかける事もあるので、特に夏は注意が必要です。
心臓への負担を軽減し、熱中症予防、暑さに負けない身体作りに役立つハーブが「ホーソン」。
また、心臓そのものだけではなく、全身の血液循環を促進することから、暑さによる負担だけではなく、冷房による冷えの改善にも役立つため、足先や耳が冷えている犬にもおすすめのハーブなのです。

ホーソンと相性が良いハーブについて知ろう

ホーソンの働きに相乗効果を与えてくれるのが、夏の暑さによって消費されやすいビタミンCを豊富に含む「ローズヒップ」。
レモンの約20倍ものビタミンCが含み、ビタミンP、リコピン、ビタミンA、D、B、クエン酸、 リンゴ酸、カルシウム、鉄、ケイ素、セレン、ナトリウム、マグネシウム、亜鉛などが含まれ、 ローズヒップ全体を摂取することで、ビタミン、ミネラル補給に役立ち、疲労回復に効果的なクエン酸、リンゴ酸も摂取することができ、新陳代謝を促し、様々な病気予防、健康維持にも役立ちます。

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また、「抗酸化ビタミン」と呼ばれるビタミンCは、血液中の活性酸素を除去する働きや、 癌の増殖を阻止するインターフェロンという物質の生成とコラーゲン生成を促進するためにかかせない栄養素なので夏の紫外線による皮膚へのダメージの予防、回復にもオススメ。飼い主さんもお散歩中に気になるのが強い紫外線。犬と一緒に積極的に取り入れたいハーブですね。

詳しい『ローズヒップ』の説明を見る

そしてもう一つ、夏の食事で気をつけたいポイント!

夏の食欲低下やだるさですが、犬も私たちも、季節によって必要なエネルギー量は多少変化するため食欲が低下することがあります。 
冬は体温維持のため要求量が増え、夏は要求量そのものが少し低下します。
私たちも夏の暑さで食欲が落ちてしまうことがありますよね。
多少であれば、犬自身が体温や身体を調整するための正常な反応としてみていいと思いますが、 熱中症予防と暑さに負けないカラダを維持するためには、バランス良く栄養を摂り、ハーブの力でサポートするのが理想的だと思います。

食欲がなくなったときにホーソンにプラスするのにオススメしたいのが「ダンディライオン」。
西洋たんぽぽの根であるダンディライオンは、滋養強壮として使用され続けており、夏の暑さで疲れた身体全体に働きかけることができます。
ビタミンA、B、C、D、カリウム、マグネシウムなどが豊富で、口に含んだ時のほのかな苦味があり、 その有効成分のひとつである苦味質により唾液が分泌され、それが胃に到達すると胆汁やその他の消化を助ける物質が分泌されます。
その結果、身体の代謝を整え消化を促進、栄養吸収が良くなり食欲もアップします。

だるさや疲れやすくなるのは、暑さとストレスが内臓、特に肝臓機能に負担をかけるのが原因のひとつ。
ダンディライオンは肝機能を促進し胆汁の分泌を高めることから、暑さによるストレスや体力低下による肝臓へのダメージが気になるときにもオススメしています。

夏の暑さに負けず元気に過ごすために、身体の冷えは体調不良の原因にもなりますので、体内の熱を取り去り、喉の渇きを潤す働きがあるキュウリやトマト、冬瓜などの季節の食材を適度に犬の食事に取り入れ、 やさしく労わるハーブをプラスして夏を快適に過ごしませんか?


・ シニア犬、鼻の短い短頭種犬、被毛が厚い犬、太り気味の犬、心臓に持病のある犬に 
・ ホーソン+ローズヒップの相乗効果で、紫外線対策にも。特に夏に消費されやすいビタミンC補給。
・ ホーソン+ダンディライオンで、食欲が落ちたときの天然のサプリメントとして

*1 【この特集の資料提供】Urara Herb Design Lab. フィトセラピスト 堂山うらら氏 現在、ホリステックケアアドバイザーとして人と犬へのフィトセラピーを中心としたカウンセリングや、人と犬のクオリティ・オブ・ライフに役立ち、犬と一緒に楽しめるフィトセラピー講座、ハーブ講座を行っている。

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フィトセラピスト 堂山うららさん

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