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2020.03.09

予防接種、フィラリアだけじゃない。早めがオススメの肝臓ケア。

予防接種、フィラリアだけじゃない。早めがオススメの肝臓ケア。

気温が上がり、どんどん春らしい過ごしやすい日が増えていきます。犬たちも過ごしやすく、アクティブな犬であれば、より活動的に過ごすようになったり、シニア犬であれば冬よりリラックスしてのびのびしているように見えたりと、それぞれ快適そうな姿を目にすることが多くなります。

そんな春と一緒に近づいてくるのが犬たちの予防接種の時期。各種予防接種やフィラリア投薬も始まり、犬の体への負担がかかってきます。また、この時期、犬の体は冬に溜め込んだ"老廃物"をせっせと外に出そうとするようになるので、なにかと肝臓を酷使することになります。普段、犬の生活を見ていて「なんだか肝臓が悪そうだぞ」とか「内臓が悪いのかな」とはなかなか気づきにくいものです。

そこで、今回は少し先回りする形で犬たちの肝臓を労わるアイテムを種類別にご紹介します。

"予防接種の前の"肝臓ケアなら、ハーブがオススメ。

4月から6月の間に狂犬病の予防接種を受けることが定められています。予防接種自体はとても大切なことですが、どうしてもワクチン(病原体から作られた無毒化・弱毒化されたもの)を強制的に体内に取り込むことになるので、デトックスを担う犬たちの肝臓への負担が心配…という方も多いですよね。

家庭でできる肝臓ケアのひとつとして、先人の知恵を借りるハーブで労わるという方法があります。
たとえば、肝臓の細胞膜を保護し、毒素や活性酸素によるダメージに役立つミルクシスルや、体内の循環を良くしてスムーズな排出を促すクリバース、ダンディライオンなどは犬たちの体にも嬉しいハーブたち。

少し早めに使い始めて、本格的な春を迎える前に穏やかに体調を整えたい時には、植物の力に頼ってみてはいかがでしょうか。

■ ハーブはこんな時にもオススメ

膀胱炎やストルバイト結晶などのオシッコトラブルにお悩みの犬たちや、運動量や飲水量が低下して巡りが悪くなりやすいシニア犬にも、体内の循環を助けるハーブは効果的です。

植物の力ですっきり肝臓ケア。

肝臓ケアに、毎日続けるイチ押しアイテム。

個の体質的に肝臓に不安があったり、肝臓の機能が徐々に落ちてくるシニア犬たちには、効率的に肝臓の働きを助ける成分を調整したサプリメントを活用するのもひとつの手。
肝臓は体内で起きる化学反応の多くを担っており、食べ物からエネルギーを生成するほか、消化液を作ったり、タンパク質を分解するなど、基本的な体の機能を維持するためにとても重要な臓器です。できる限り肝臓が元気で働いてくれるよう、肝臓に必要な栄養素が摂取できるサプリメントや、肝臓の機能をサポートする成分、肝臓の疲労を回復する成分が摂取できるサプリメントがあります。

肝臓の働きを助ける成分に注目したアイテム。

■ 昨年、肝臓の数値が悪いといわれたら?

予防接種の時期に合わせる形で犬の健康診断をセッティングする方も多いと思います。昨年の健康診断の時に「少し肝臓の数値が悪いですね」といわれたようであれば、今年は昨年より数値を良くしたい、と考えるのが飼い主心理。

とはいっても、実は肝臓の数値が変動するのは肝臓自体だけの問題ではなく、さまざまな要素によって変化が見られるケースもあります。(【獣医師コラム】犬の血液検査で肝臓の数値が高いと言われたら。)

昨年の健康診断の結果を今一度振り返って、どの数値が良くなかったのかを確認してみるといいですね。それぞれの数値が関係している要素を確認したうえで、食事の内容や生活習慣を改めて獣医さんに相談することができます。犬の普段の様子や生活ぶりを一番よく知っている飼い主だからこそ、気が付ける病気のサインも見つけることもできるかもしれません。

おわりに

気温が15度以上に上がると、フィラリアを媒介する蚊などの害虫の活動も活発になるといわれています。年々、平均気温が高くなっていくので、例年では6月くらい(薬の種類によっては5月)から行うフィラリア予防やノミ予防薬を「今年は何月から始めるか」を改めて獣医師さんに聞いてみてもいいと思います。いつも通りではなく早めにスタートさせる必要が出てきているかもしれません。
病気の予防接種だけではなく、害虫の対策もとても大切なことなので、犬の体調への影響を考慮しつつ、環境の変化と投与のタイミングを信頼できる獣医師さんと連携して、犬の体調を観察していきたいものですね。