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2026.04.20

法律のプロに聞いてみた!法律・保険②~思い出を苦笑いに変えてしまわないために~《RETRIEVER + POCHI archive056》

法律のプロに聞いてみた!法律・保険②~思い出を苦笑いに変えてしまわないために~《RETRIEVER + POCHI archive056》

イラスト=大迫緑
構成・文=RETRIEVER編集部

「RETRIEVER」は、ゴールデン、ラブラドール、フラットコーテッドを中心とした、レトリーバー種の専門誌。
陽気で明るい性格は家族に笑いをもたらし、豊かな表情は言葉が通じなくてもコミュニケーションを可能にしています。
何と言っても、人間に対する愛情がとても深い。そんな犬種との暮らしを紹介する「RETRIEVER」さんの素敵な記事をピックアップしてPOCHIバージョンでご紹介。
犬種が違っても読めばきっと皆さんのドッグライフがより充実したものになるはずです。(POCHI編集チーム)

愛犬による事故が起きた時は…

Step1:まずは相手に謝罪(ただし具体的な約束はしない)

Step2:ケガをした人の救護(安全な場所に移動、状況により救急車を呼ぶなど)

Step3:保険会社に連絡(損害を与えた側が自分の保険会社に連絡)

Step4:保険会社の承認を得て弁護士に相談(話がこじれてしまった場合など)

日常生活でのトラブルでも役立つ二つの特約に入っておくのがオススメ!

「個人賠償責任保険」と「弁護士費用特約」について、複数の保険会社と委託契約を結ぶ保険代理店の唐木厚人さんに話を聞きました。

犬の保険と聞くとペット保険を思い浮かべがちですが、ペット保険は犬自身の病気やケガを補償するものです。犬が他人を噛んだ場合などに役立つのは、飼い主が加入する「個人賠償責任保険」や「弁護士費用特約」です。これらは単体では加入できないことが多く、自動車保険や火災保険、傷害保険などに付帯する特約となります。

個人賠償責任保険は、日常生活で誤って他人にケガをさせたり物を壊したりして、法律上の損害賠償責任を負った場合に補償される保険です。散歩中の咬傷事故だけでなく、自転車事故や買い物中の破損など、同居家族の行為も含め幅広く補償されます。補償限度額は保険会社によって異なりますが、最低でも1億円、できれば無制限を選ぶと安心です。保険料の差は大きくないため、可能な限り高い設定をオススメします。

入っておきたい、二つの特約

個人賠償責任保険

・個人またはその家族が、日常生活で誤って他人にケガをさせたり物を壊したりして法律上の損害賠償責任を負った場合の損害を補償。
・他人の「体」や「物」に損害を与えた場合が対象。
・一般的には個人賠償責任保険のみの加入はできず、自動車保険・火災保険・傷害保険などの特約(オプション)として加入。
・保険会社によっては「日常生活賠償」などの名称の場合も。



弁護士費用特約

・個人またはその家族が事故で被害者になった場合に、ケガやモノの損害に対する賠償請求を弁護士に委任する時にかかる弁護士費用や法律相談費用など補償。
・補償が「自動車事故のみ」のタイプもあるので、「日常生活の事故」もカバーしているタイプを選ぶ。
・自動車保険・火災保険・傷害保険などの特約(オプション)として加入。

被害者になった時に備える弁護士費用特約

「弁護士費用特約」は、被害者側になった場合に、損害賠償請求を弁護士に依頼する際にかかる弁護士費用や法律相談費用などを補償する特約です。すでに広く知られている特約ですが、個人賠償責任保険よりも後発のため、保険会社によっては「自動車事故に限定した特約」となっている場合もあります。つまり、犬が起こしたトラブルには適用されないケースもあるということです。「弁護士費用特約はすでにつけている」という人も、補償内容がどこまで対象になっているのか、あらためて確認してみることをおすすめします。なお、特約は契約期間の途中でも追加することが可能です。「次の更新時に」と先延ばしにせず、早めに検討しておくと安心です。

事故が起きてしまったら…

加害者になってしまった場合は、まず誠意をもって謝罪することが大切です。これは当然のことですが、同時に冷静になることも重要です。動転して「すべて私がお支払いします」などと具体的な約束をしてしまうと、後々トラブルになる可能性がありますので、安易な約束は控えたほうがよいでしょう。ケガをした人がいる場合は、何よりもまず救護を優先してください。その後、状況が落ち着いてから相手と話し合いを行い、被害を与えた側はすみやかに保険会社へ連絡をします。最近は示談交渉サービスがついた保険も多くありますので、保険会社に相談しながら進めると安心です。保険は使う機会がないことが一番ですが、万一の時には必ず役立つ存在です。

出典:『RETRIEVER』 vol.113/「思い出を苦笑いに変えてしまわないために知っておきたいこと 法律のプロに聞いてみた!」

*1 監修=唐木厚人(からきあつひと)。総合保険代理店エーアイ・コンサルタントオフィス代表取締役。アパレル業界から転身し、某外資系損保会社へ。1997年に転職、2000年12月にエーアイ・コンサルタントオフィス設立。保険会社の各種損害保険・生命保険を取り扱う。