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2018.01.31

どう使う?話題のスーパーフード「ヘンプシード」のオイル

ココナッツオイルやエゴマ油ブームで、今や「オイル=太る」ではなくて、 ものによってはヘルシーさが魅力となったオイルですが、 ここでご紹介するヘンプシードオイルも、γ(ガンマ)リノレン酸を含む植物オイルとして注目されています。 人では外用におけるアトピーなどへ応用もあります。

必須脂肪酸のひとつであるγリノレン酸は、皮膚との関わりがとても深く、体質や加齢によって体内でつくることが出来ない場合は 天然の食品にはほとんど含まれていないのでサプリなどで補うのが一般的です。

このごろ皮膚トラブルが多いなと思ったら、必須脂肪酸不足かも?!
外用だけじゃなく体の中から見直して、明日からの体づくりに、毎日の元気の予防食材として、 サプリメントではなく、食用オイルから《γリノレン酸》を補ってみてはいかがでしょうか。

すごい栄養ヘンプシードオイルのなにがすごいの?

栄養バランスを整えた総合栄養食のドッグフードは、AAFCO基準においてさまざまな栄養素の基準値が設けてあります。
ヘンプシードオイルに含まれるリノール酸(オメガ6)、αリノレン酸(オメガ3)は、必須栄養素として成長期の犬には最低基準値が記載されています。 実は、少し前のAAFCO基準にこの項目は見当たりません。AFFCO基準も、人と同様、進化しているようですね。 最新フードブランドのレシピにもやはりオメガ3と6は積極的に配合されています。

この必須脂肪酸であるリノール酸とαリノレン酸は、体内でそれぞれ合成や変換をして、重要なホルモンなどに作り変えられますが、 最近の研究では、脂肪酸の変換がうまく機能していないことがアレルギーやアトピーの原因につながっているのではとされ、 リノール酸(オメガ6)とαリノレン酸(オメガ3)それぞれのオイルの組成が注目されることに。
とくにリノール酸から合成される《γリノレン酸》は、健康な皮膚の構造と機能に必要な成分で、 不足すると皮膚の水分調節に異常が起こり、乾燥を引き起こしたり、皮膚のバリア機能が低下することも。 ただ、《γリノレン酸》自体、含まれている食品が少なく、 リノール酸から必要な分を変換できない場合は不足してしまうことに・・・・。 もともと脂肪酸への変換が苦手な体の犬やとくにシニア犬は加齢に伴いその機能が低下してくると言われますので、 《γリノレン酸》自体を与えることが望ましいのです。
【メモ】脂肪酸の変換に必要な成分は、ビタミンB群、ビタミンC、ビオチン、マグネシウムや亜鉛といった栄養素。

もうひとつ不足しがちな必須脂肪酸が《EPA・DHA》。《EPA・DHA》は、αリノレン酸(オメガ3)から合成・変換されてできるものですが、直接《EPA・DHA》自体を多く含んでいるのが魚油です。
ひと言で必須脂肪酸といっても、変換や合成で呼び方も変わってきて、ちょっと混乱してしまいますよね。とにかく複雑で難しい脂肪酸ですが、ちょっと手荒にまとめると、不足しがちなのは《γリノレン酸》と《EPA・DHA》の2つと言えそうです。
《γリノレン酸》を含むのは『ヘンプシードオイル』。直接《EPA・DHA》なら『魚油』です。

ヘンプシードオイルのすごいところは、その80%が必須脂肪酸であり、すべての植物油脂の中で最も多く含まれているところ。またリノール酸とαリノレン酸のバランスがよく、他の植物にはあまり含まれていない《γリノレン酸》を含む希少なオイルなのです。

安心デリケートなヘンプシードオイルの製法は?

続いて、原料と製法について。
『POCHI オリジナル ヘンプシードオイル』には、手間を惜しまずさまざまな工夫を凝らしています。
原料のすべてであるヘンプシードは、カナダSAFEプログラム基準に準拠した、無農薬栽培で、遺伝子組換えをしていない新鮮なヘンプシード使用しているので、安心して与えられます。
質を左右するオイルの製造方法は、大切な栄養を壊さないよう、すべての工程を低温で管理。
手間ひまかかりますが、採用した低温圧搾機(コールドプレス製法)で圧搾し、1μ紙フィルターで濾過しているため、かなり気になる硬化油や精製油の製造過程で発生するトランス脂肪酸は一切含まれていません。

せっかく丁寧なプロセスで作ったオイルですから使うシーンを考えた最終仕上げは、液垂れしにくい中蓋を採用し、遮光瓶にいれました。 蓋を開けたときに、ほのかにナッツの香りが漂います。

チャレンジ使い方のヒント

最後に、ポチのペット栄養管理士たちによる、使い方のヒントやヘンプシードオイルの感想をご紹介します。

【ペット栄養管理士(U)】
このスペシャルなオイルは、 青っぽい苦味もほとんどなく、
軽い舌触りでそのままでもオススメです。
開封後は必ず冷蔵庫、または、冷凍庫保管していただきたいのですが、
冷たいままオイルを垂らすと、ほとんど匂いを感じません。
すこし手のひらにのせて人肌で暖めるとほんのりナッツの香りが…。
ふわっとしたやわらかな感じは、ヘンプシードオイルならでは。
この植物オイルの高い品質を、ぜひ感じてほしいです。

【ペット栄養管理士(田島)】
体重5kgあたりで、ティースプーン1杯が目安です。
食事の内容に合わせ、様子を見ながら加減して与えてくださいね。
このオイルは、まさに「γリノレン酸」がポイント。
皮膚トラブルのある犬の体質改善の期待に、トライしてみる価値ありです。天然素材の商品は、人用の需要や天候などに左右されてしまい、いつも安定してるとは限りませんが、当面は安定していますのでぜひお試しください。

【ペット栄養管理士(大島)】
医学的な根拠や原因はわかっていませんが、湿気の多いこの時期に腰や関節周りのトラブルが多くなるのも事実。
関節に関連した成分としてはグルコサミンやコンドロイチンが有名ですが、 最新研究で注目なのが、オメガ3脂肪酸の《EPA》。
この成分は青魚に含まれ、犬の免疫や皮膚にオススメしていましたが、腰や関節トラブルにもうれしい成分なのだとか。
皆さまのキッチンには、用途によってオリーブオイルやごま油、ココナッツオイルなどなど、様々なオイルが並んでいませんか。
ぜひシニア犬の健康のために、ヘンプシードオイルと魚油、2種類のオイルを使い分けて、湿気の多い季節の不調などに試してみてください。

残念ながら《γリノレン酸》や《EPA》は熱に弱いので、恩恵に預かるならフレッシュが一番。犬の手作りごはんにはもちろん、ドライフードに混ぜたりスポイトでそのまま口の中に垂らしても。
このヘンプシードオイルは、加熱せずにそのまま与えることが理想的。犬の食事スタイルはいろいろありますが、
どんな食事にもよくあうので、プラスしてみてはいかがでしょうか?

▼不足しがちなオメガ3(EPA)、6(γリノレン酸)に。おすすめオイルはこの2つ