• コラム

2019.01.28

犬のドッグフードの好き嫌い。理由と簡単な対策をご紹介。

ポチに寄せられる犬たちに関するお悩みの中には、「偏食で困っている…」「オヤツばかり食べたがるんです…」「ドライフードを食べてくれなくて、仕方なく手作りをしています…」というような、犬の好き嫌いに関するものも多くなりました。
犬にもお好みやどうしても譲れないポイントもあるのでしょうが、一緒に暮らしている私たちとしては少々困ってしまうこともありますよね。せっかく犬たちのために買ったドッグフードも、食べなくなってしまってたっぷり残ったまま……なんてことも。

一緒に暮らしている飼い主なら、もっと犬のことを知りたいと思うもの。そして、犬の好き嫌いが起きる原因を知り、食べてくれるものを探したいと思うもの。どうして、犬たちは好き嫌いをしてしまうのか?考えられる理由と対策をご紹介します。

犬の好き嫌いの理由1:現在の体調とフードの内容が合っていない。

犬も私たち人間のように、体調は時間経過と共に変化します。それが年齢を重ねたために起きた、いわゆる加齢が原因のケースも、年齢は関係なく、単に体調不良が原因になっている場合もあります。
例えば、私たちでも胃がむかむかしている時に、「焼肉を食べよう!あなた大好きでしょう」と誘われても、食欲が出ないばかりか、胸焼けを起こしてしまうこともあるのではないでしょうか。それと同じように、犬もその時の体調によって食の好みが変化することもあるようです。
たとえば、大好きだったドッグフードを急に食べなくなった時、消化器系に違和感があることが原因として考えられます。胃腸炎のほか、膵臓や肝臓などの消化液を作る器官に病気が見つかるケースもあります。ほかのドッグフードに変えても食欲が戻らず、体力が落ちていってしまうようであれば、動物病院で相談することをオススメします。

また、シニア犬であれば、噛む力が衰えてしまい、固いドライフードの粒を噛み砕くことが難しくなってしまったり、運動量が減り必要となるエネルギーもそれにつれて少なくなったといった理由で、高栄養のフードを急に食べなくなることもあります。
犬たちにも体調や個体差があります。一概に「○歳用」というような年齢別に作られたドッグフードにあわせるのではなく、犬の体調チェックをしながら選ぶようにしたいですね。

犬の好き嫌いの理由2:オヤツが美味しいのでお腹いっぱいになってしまう。


基本的に、食いしん坊が多いといわれている犬たち。美味しいオヤツのためなら、頑張って少し厳しいトレーニングにだって取り組んでくれることも。
でも、だからといってオヤツを目当てにしてしまう習慣がついてしまうのは、偏食や好き嫌いだけではなく、主食となるドッグフードを食べなくなってしまう原因にも繋がることがあるので注意が必要です。
特にトレーニング中のパピー期に、ご褒美を理由にオヤツをたくさん与えてしまうことはあまり推奨されていません。
一般的にオヤツはドッグフードと比較しても嗜好性が高いものが多いです。そのため、食の好みがオヤツで固まってしまうと、好き嫌いが激しくなってしまうだけではなく、食事の栄養バランスが崩れやすくなってしまいます。

そうならないためにも、オヤツはあくまで補助的な役割ときちんと定め、飼い主がコントロールすることも重要です。
場合によっては、オヤツを与えない日を作るなどの工夫もしてみてください。

犬の好き嫌いの理由3:好みではないフード・もっと好みのフードを知っている。

様々な原材料を使用していたり、粒のサイズや香りなど、数多のフードの選択肢がある現在では、ドッグフードを変えたりすることも珍しいことではなくなりました。
もちろん、犬の体調管理やライフステージ、病気の時などの緊急時のような場合には、療法食などその時その時にマッチした食事を選ぶことも重要です。
しかし、犬たちの食いつきが少し異なるたびに、ドッグフードを頻繁に変えてしまったりすると、「もっと良いものが出てくるかもしれない!」と犬たちが賢く振舞うケースも見受けられます。
このことが好き嫌いに見えることもあるようです。犬たち自身は好き嫌いをしているのではなく、「もっとおいしいもの」を要求している訳ですね。(犬って本当に賢いです)

場合によっては、食べることを放棄してしまったり、好みの味のごはんを出してもらえるまでしつこく要求鳴きをしたり、攻撃的になるなど困った行動に出ることも。
そういった困った行動に対して、折れてしまって犬たちの要望を通してしまうと、それが当然になってしまい、さまざまな場面でコントロールが難しい「わがまま犬」になってしまうこともあるので、時には厳しい態度で接することも必要になってきます。

また、療法食などを与えるように動物病院で指導されたときには、指示されたドッグフードを決められたように与えることが治療の基本となります。犬が食べない、アレルギー項目が含まれている、といった「どうしても」の理由がある場合は飼い主判断はせず、獣医師に相談したうえで代替となるドッグフードを探すようにしてください。療法食は犬の治療のための食事です。ほかのドッグフードを混ぜたり、オヤツを与えたりすると栄養バランスが崩れてしまうケースがあります。

まとめ:犬たちの好き嫌いは毎日の過ごし方次第で対策可能


犬にとって、食事は日々の大きな楽しみの一つ。だからこそ、好きなものやよく食べるものを食べさせてあげたいと考えるのはある意味当然のことなのかもしれません。でもそれを聞き続けてしまうと、人間の子どもと同じように、犬たちの好き嫌いや偏食をさらに加速させてしまう結果にもなりかねないので、注意が必要です。

基本は「お母さんの献立」。主導権は飼い主さんがしっかりと握った上で、“ウチのコ”の個性や体調に合わせて選んだものやウンチの状態が良い主食が2~3あれば、主食に混ぜるもの、ウェットフードやレトルト、ふりかけなど味の変化をプラスするようなものなら、ある程度、付き合ってあげてもいいのではないでしょうか。(※もちろん、療法食の場合は別です)
おいしく食べることがしっかりとした体作りにつながりますし、なにより犬たちも幸せそうですから。