• コラム

2025.02.17

ドイツの街角から~防寒対策と散歩の風景~

ドイツの街角から~防寒対策と散歩の風景~

*1 pochinski: スペインで保護された犬と暮らす、ドイツ在住の旅行&ファッションライター。趣味は犬の絵を描くこと、犬の首輪や冬用のセーターを作ること、たまに犬の手作り食やケーキ作りも。犬と暮らす日常のひとコマを不定期にお届けします。



1日中、霧が晴れない日も。見通しの悪い、真っ白な世界が広がっています。

1日中、霧が晴れない日も。見通しの悪い、真っ白な世界が広がっています。

冬本番を迎えたドイツでは灰色の日々が続いています。
もちろん、青空が広がる快晴の日はあるものの、どんよりと曇った日のほうが圧倒的に多い印象です。気温も低めで、朝晩の気温が氷点下になることは珍しくありません。
日の出が遅く、日の入りが早いため、朝晩の散歩は寒く暗い中を歩かなければならず、本当に太陽が恋しくなります。

もう十数年前の話になりますが、ドイツでは冬でも防寒具を着た犬を見かけることはほとんどありませんでした。
そこで、私たちは飼い犬に防寒具を着せるべきかどうかを獣医に尋ねてみました。すると、私たちの飼い犬は短毛で脂肪が少ないため、外出時は防寒具を着せたほうが良いとのこと。以降、私はコートやセーターを手作りするようになりました。

最近は犬にも防寒具を着せたほうが良いという考え方が浸透したのか、冬になるとコートやセーターを着た犬を見かけるようになりました。特に小型犬にはおしゃれをさせたい、というオーナーさんも少なくないのでしょう。
ただし、ドイツで飼われているのは中型犬や大型犬が多く、防寒具を着させている場合はおしゃれよりも実用性に重きを置いているように感じます。

現在の飼い犬、タビィは、私たちが以前に飼っていた犬に似て短毛で脂肪が少ないため、寒い日にはコートやセーターを着せています。コートのデザインにはまだまだ改良の余地がありますが、タビィの身体に合わせて手軽にお直しできるところは、手作り服の良い点かもしれません。


リードをつけず、自由に走り回る犬を見かけ、興奮気味のタビィです。

リードをつけず、自由に走り回る犬を見かけ、興奮気味のタビィです。

薬用リップで肉球の保護や保湿を。リップの形状や大きさが肉球に合い、使いやすいのです。

薬用リップで肉球の保護や保湿を。リップの形状や大きさが肉球に合い、使いやすいのです。

ところで、冬の散歩には寒さ以外にも気をつけなければならないものがあります。凍結防止剤です。
ドイツでは降雪などの予報があると、通行人のために自宅前の歩道に凍結防止剤をまく人が多く、靴をはかない犬たちにとってはやっかいな存在です。凍結防止剤として使われる塩化カルシウムが肉球につけば、歩きにくいだけでなく、炎症を起こす可能性もあります。
最近は環境への配慮もあって、塩化カルシウムの代わりに砂利がまかれた歩道も増えています。
とはいえ、私たちはできる限り凍結防止剤を避け、帰宅後はしっかりと肉球や爪の汚れを洗い落とすように心がけています。


歩道の左側に白くまかれているのが塩化カルシウムの凍結防止剤。

歩道の左側に白くまかれているのが塩化カルシウムの凍結防止剤。

1月下旬、朝8時前の散歩時間もほんのりと明るくなり始めました。
少しずつ春に向かい、灰色のトンネルを抜けつつあるようです。