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2025.06.26

雨の日に元気付ける!犬の「香りごはん風トッピング」3選|梅雨の食欲不振対策

雨の日に元気付ける!犬の「香りごはん風トッピング」3選|梅雨の食欲不振対策

梅雨になると「最近、犬の食欲が落ちた気がする」「元気がないかも」と感じる飼い主は少なくないと思います。
もしかしたら、梅雨特有の湿気や気圧の変化、においの広がりにくさが、犬の嗅覚や体調に影響しているかもしれません。

この時期に注目すべきは「香り」です。
犬は嗅覚が優れているため香りをうまく活用することで、食事をたのしみにしていつもの元気が取り戻せる可能性が高まります。
本記事は、雨の日でも食欲をそそる「香りごはん風トッピング」を紹介します。
人も一緒に楽しめる内容で、犬の健康管理に役立つため、ぜひ参考にしてみましょう。

犬が梅雨に食欲をなくす理由

犬が梅雨に食欲をなくす理由は、次の3つが考えられます。

湿気とニオイの関係

梅雨は湿度が高く、空気の流れも滞りがちです。そのため、ニオイがこもりやすく、犬の嗅覚が鈍る原因になります。人間のように「見た目」で食欲を感じることが少ない犬には、ニオイや風味が伝わりにくい環境は食欲をなくすひとつの理由となります。

気圧の変化や運動不足

低気圧は自律神経のバランスを崩しやすく、犬の体調にも影響を与えます。加えて、散歩の機会が減ることで運動不足になり、胃腸の動きも鈍くなることも考えられます。

室内環境のストレス

雨の日が続くと換気がしにくく、空気がこもり、室内でもストレスがにつながることがあります。これも犬の元気を削ぐ一因になります。

犬の嗅覚と食欲の深い関係

犬の嗅覚は人間の数千倍ともいわれます。「ニオイ」がそのまま「食べたい」に直結するため、香りが届かない食事では、栄養バランスが良くても「食べたい」という気持ちが湧いてこないということになります。湿気が多い日は、とくにニオイの粒子が拡散しづらく、香りがぼやける原因になります。梅雨は、香りの強い食材や調理法を使って嗅覚を刺激することで、自然に食欲が戻るよう促してみませんか。

【香りで食欲アップ】おすすめの香り食材

香りが強く、食欲アップにおすすめの食材を紹介します。

納豆

独特の発酵臭が犬の嗅覚をダイレクトに刺激し、ニオイの変化に敏感な子でも興味を持ちやすくなります。とくにひきわり納豆は細かく扱いやすいため、フードに混ぜやすいことが特徴です。タンパク源として優れているだけでなく、納豆菌が腸内環境を整え、消化吸収を助ける作用もあります。加熱せず、そのまま少量を使ってみてください。

チーズ

少量でも濃厚な香りが立つチーズは、嗅覚を刺激し「食べたい」を引き出すサポート役として重宝されます。 熱を加えるとさらに香ばしさが増します。カルシウムやタンパク質も豊富なため、食欲が低下している犬にはよりおすすめです。ただし塩分がそれなりに含まれるため、ごく少量にとどめてください。塩分量が気になる場合は、低塩タイプや犬用チーズがオススメです。

鶏レバー・牛レバー

レバーは、鉄分やビタミンA、亜鉛などを豊富に含む栄養価の高い部位で、嗜好性の高さが魅力です。犬はレバーを好む子が多く、その特有の匂いが食欲をそそり、「食べたくない」気持ちが続く時に後押ししてくれます。十分に加熱することで香りが広がり、寄生虫や細菌などのリスクも回避できます。大量の摂取でビタミンAが過剰にならないよう、週1〜2回かつ少量を心がけるのがオススメです。

かつお節

お湯をかけた瞬間に立ち上る“だし”の香りは、犬の鋭い嗅覚にも強く届く香り食材です。消化吸収に優れ、胃腸への負担が少ない点も魅力です。ドライフードにふりかけたり、温野菜と合わせて軽く混ぜたりと応用できます。タンパク質補給にもなり、シニア犬にも役立ちます。また、かつお節には、乾物の荒節と、発酵食品の本かれ節と種類があるので、できれば本かれ節のかつお節がオススメです。

ごま油・オリーブオイル(少量)

香ばしさや青い香りが際立つ油類は、少量でも食欲スイッチを刺激してくれます。加熱すると香りがさらに引き立ち、湿った空気で匂いを感じにくくなる梅雨時期にも効果的です。オリーブオイルには抗酸化作用があり、皮膚や被毛の健康を保つ手助けにも役立つとされます。数滴をトッピングとして活用できます。

雨の日の香りトッピングレシピ3選

梅雨の時期におすすめの香り食材を活用したトッピングレシピを紹介します。1食分は、体重5kg前後の小型犬を基準としていますが、犬の体格や体調を観察し、トッピングする際は、普段のドッグフードの1〜2割を目安に置き換えてください。

recipe1かつお節と温野菜のトッピング

■材料(1食分:13 kcal)

✓かつお節 ひとつまみ(約1g)
✓温野菜(にんじん・かぼちゃ) 各10g

作り方
1.にんじんとかぼちゃをやわらかく茹でる
2.粗熱をとって小さめにカットし、かつお節と混ぜる
3.いつものフードにトッピング

かつお節の香りが湯気とともにふんわり立ち上り、嗅覚をしっかり刺激します。甘みのある温野菜との相性も抜群です。

recipe2納豆とごま油の香りミックス

■材料(1食分:15 kcal)

✓ひきわり納豆 小さじ1(約5g)
✓ごま油 ほんの数滴(0.5g程度)

作り方
1.納豆は軽くかき混ぜて粘りを出す 2.ごま油をひとたらし加えて香りづけ 3.いつものフードの上にのせて完成

納豆の発酵臭と、ごま油の香ばしさが組み合わさり、湿気で鈍った嗅覚を刺激します。少量でも存在感がある香りを楽しめます。

recipe3チーズ風味のささみフレーク

■材料(1食分:28 kcal)

✓ささみ 1/2本(約20g)
✓チーズ ひとかけ(約2g)

作り方
1.ささみを茹でてほぐす
2.熱いうちにチーズを混ぜて軽くとろけさせる
3.冷ましていつものフードにトッピング

加熱されたチーズの濃厚な香りが立ち上がり、食べたい気持ちを後押しします。エネルギーとタンパク質が補えます。

【梅雨の食欲不振対策】よくある質問

梅雨の食欲不振対策になる香りトッピングについてのよくある質問に回答します。

Q1.香りが強ければ強いほど食欲は出ますか?

A. 必ずしも香りが強ければよいわけではありません。
香りが強すぎると逆に警戒する犬もいますので、その子にとってのほどよい香りを探って調整してみてください。

Q2.人の香辛料(カレー粉など)も使えますか?

A. 基本的には使用できません。
香辛料は犬の消化器官に刺激が強すぎることがあり、下痢や嘔吐の原因になります。

Q3.毎日「香り食材」を使っても大丈夫?

A. 同じ食材のみに偏らないよう、ローテーションを心がけて使用するのがいいと思います。
適量やバランスを意識し、変化を楽しめるよう与えましょう。

まとめ

梅雨の時期に見られる「犬の食欲不振」は、湿度や気圧、嗅覚への影響など、さまざまな要因が重なり起きます。しかし、ニオイに敏感な犬だからこそ、「香り」を工夫することで、食欲を上手にサポートし、元気付けにつながります。今回紹介した香りトッピングレシピは、簡単に作れるうえ、味をプラスすれば飼い主さんも一緒に楽しめます。梅雨の季節も犬と一緒に健康的な毎日を過ごしましょう。