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2026.01.28

犬と一緒に晩酌できる?!NZで注目のペットワインとは~南半球のDog's letter~

犬と一緒に晩酌できる?!NZで注目のペットワインとは~南半球のDog's letter~

世界の様々な地域に順応して暮らしている犬たち。
ところ変われば犬とのライフスタイルも変わります。日本とはちょっと違う?!共通してるかも?!と思える目新しいドッグライフ情報。今回はNZで注目のペットワインについてご紹介します。

DOG's TALK

この記事を書いた人:グルービー美子

この記事を書いた人:グルービー美子

ニュージーランド・オークランド在住のトラベルライター。JAL機内誌やガイドブック「地球の歩き方」などに寄稿。子供の頃から柴犬と暮らし、現在はサビ猫のお世話係。趣味はサーフィン。

世界でも珍しいペット向けワイン

アルコール好きな人が多く、飲みニケーションも盛んなニュージーランド。きれいな水を利用したクラフトビールや、上質なワインの生産国としても知られています。そんなお国柄を反映してか、数年前に発売されたアルコールフリーの犬用ビールが一躍人気に。そして2025年5月には、世界でも珍しいペットワインが登場しました。犬も猫も楽しめるワインとは一体どのようなものなのか……オークランドにあるペットワインメーカー「マットリーズ・エステート」代表のジョン・ロバーツさんに話を伺いました。

犬もワインを飲んでリラックス

ペットワインを楽しむ犬たち。男性はジョンさん

ペットワインを楽しむ犬たち。男性はジョンさん

マットリーズ・エステートが設立されたのは2024年。ジョンさんの妻コートニーさんが「犬用ビールがあるなら犬猫用ワインがあってもいいのではないか」とひらめいたことがきっかけです。ちなみに社名はジョンさんが子どもの頃に飼っていた犬の名前マットリーからつけたとのこと。
「僕の家族は動物用の医薬品会社を経営しており、僕自身もそこでジェネラルマネージャーとして働いています。そのノウハウを生かせるので、ペットワインの開発はさほど困難ではありませんでした」

ペットワインとその主原料であるキャットニップ。ミントの一種で育てやすいそうです。

ペットワインとその主原料であるキャットニップ。ミントの一種で育てやすいそうです。

犬用ビールの主原料が牛や豚などの骨を煮込んで作るボーンブロスなのに対し、同社のペットワインには英語でキャットニップ、和名でイヌハッカと呼ばれるシソ科のハーブが使用されています。特筆すべきはキャットニップに含まれるネペタラクトンという成分。この成分には犬の気分を落ち着かせ、リラックス効果があるといわれています。

「コロナ禍の際、ペットも人間同様にストレスを抱えると実感したことがペットワイン造りの原動力となりました。当時、ペット向け抗不安薬の注文が増えたのですが、薬だけではなくナチュラルな代用品も選択肢に入れられたらいいのにと考えていたのです」

1日の終わりに1杯のワインを飲んでくつろぐ、そんなひとときを犬も味わえるのは魅力的。来客が続いたときや、花火・落雷・通院などの恐怖を和らげるのにもよさそうです。ちなみにこのネペタラクトンを猫に与えた場合、中枢神経を程よく刺激し、高揚感をもたらして活動的になる傾向にあるとか。犬と猫で正反対の効用が見られるのも興味深い点です。

遊び心のあるネーミング


マットリーズ・エステートで販売しているペットワインの銘柄は赤と白が各2種類、ロゼが1種類の計5種類。ピノ・ノワール(Pinot Noir)とパー(Purr、英語で猫が喉をゴロゴロ鳴らすこと)をあわせたパーノ・ノワール(Purrno Noir)、ソーヴィニヨン・ブラン(Sauvignon blanc)とバーク(Bark、英語で犬がワンワンと吠えること)をかけてソーヴィニヨン・バーク(Sauvignon Bark)という風に、ネーミングも遊び心がたっぷり。どのワインにも自社栽培したオーガニックのキャットニップが使われており、色の違いは主にキャットニップの濃度から生じるとか。

リリース後、国内での反響もよく、現在はオーストラリアでも取り扱いがスタート。さらに、アメリカや日本への輸出も計画中です。ジョンさんは長年空手を習い、コートニーさんとは箱根で婚約したという親日家。ご夫婦にとって特別な国である日本でペットワインを展開したいと話してくれました。
自然由来原料で作られ、ストレス緩和に役立つペットワイン。自宅で犬と一緒に晩酌を楽しめるとあって、今後はますます需要が高まっていきそうです。

*1 取材・写真協力:Muttley’s Estate https://muttleysestate.com/