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2026.01.21

なぜか大型犬に多い手術必須の!?「前十字靭帯」損傷を知る -リハビリ編-《RETRIEVER + POCHI archive048》

なぜか大型犬に多い手術必須の!?「前十字靭帯」損傷を知る -リハビリ編-《RETRIEVER + POCHI archive048》

写真=樋口勇一郎
構成・文=RETRIEVER編集部

「RETRIEVER」は、ゴールデン、ラブラドール、フラットコーテッドを中心とした、レトリーバー種の専門誌。
陽気で明るい性格は家族に笑いをもたらし、豊かな表情は言葉が通じなくてもコミュニケーションを可能にしています。
何と言っても、人間に対する愛情がとても深い。そんな犬種との暮らしを紹介する「RETRIEVER」さんの素敵な記事をピックアップしてPOCHIバージョンでご紹介。
犬種が違っても読めばきっと皆さんのドッグライフがより充実したものになるはずです。(POCHI編集チーム)

術後、脚の機能回復のためリハビリを活用しよう

前十字靭帯損傷による外科手術の後は、専門家の下でリハビリを行うことで、患部の回復やその後の運動機能、QOLが理学療法的にも時間的にも効率よく改善するとされています。今回リハビリの監修を依頼した岸陽子先生は、「当グループ院の整形外科の獣医師が、術後2週間(抜糸)から8週間まで、段階ごとに患者さんを診察し、その結果に基づいて私達リハビリチームも稼働します。靭帯損傷の手術後は、関節可動域の改善や、術後の歩行状態・バランス能力の改善が大切です。それには、やはり専門家の指導を受けることをおすすめします」と話します。例えば、週1回、リハビリセンターで指導を受けたら、それ以外は自宅でできるトレーニングを取り組みましょう。

1.バランスボール・バランスディスク

術後4週間ほど経ってから始める体幹トレーニングには、バランスボールが効果的です。大型犬の場合は、状態が改善してきたころから、前足に小さめのもの、あるいは安定したバランスディスクを使用し、後ろ足には大きめのバランスディスクを組み合わせるといいでしょう。バランスボールであれば、自宅でも訓練がしやすくおすすめです。

2.カバレッティ・レール

術後3週間ほど経ってから、この訓練道具を使用して、ゆっくり足を上げてまたいで歩く訓練を開始します。その際は、しっかりレールを見て、レールを外さないように注意させます。片足を持ち上げて歩くため、筋トレ効果がありますし、足を持ち上げて歩く感覚を取り戻すこともできます。

3.トレッドミル( 陸 上・水 中 )

スポーツジムにある人間用トレッドミル(ランニングマシン)と同様に、ベルトが動き、その上を犬が歩くことで、歩き方や蹴り出しの訓練になります。足に重りをつけて負荷をかけると、さらに効果的です。水を入れて使用できる装置の場合は、浮力を利用してトレーニングすることも可能です。(※今回は水なしで撮影)

4.ハイドロセラピー

水の浮力などの特性を利用して、プールや水中トレッドミルで行う理学療法です。水の浮力によって筋肉やヒザに負荷がかかりにくく、動かしやすくなります。理学療法分野を専門とする獣医師が考えたプログラムでトレーニングを実施します。水中トレッドミルは術後3週間から、プールは術後約6週間から利用可能です。

出典:vol.116「なぜかレトに多い 手術必須の!? 「前十字靭帯」損傷を知る」

*1 監修=岸陽子 きしようこ。日本大学獣医学科卒業。CCRP(テネシー大学認定「犬の理学リハビリテーション」)資格取得。2020年まで動物の二次診療施設にて、リハビリ専門治療を担当。現在、『ONE for Animals』の『ONE自由が丘どうぶつ整形外科・リハビリセンター』で、センター長を務める。日本動物リハビリテーション学会理事。