- コラム
- スタッフコラム
2019.09.06
ドッグフードはローテーションするべき?犬と飼い主にとってのメリットとは。
犬たちとの暮らしの中に出てくるキーワードについてお応えする、犬と食の一問一答。今回のお題はドッグフードのローテーションについてご紹介します。
POCHIでは複数のドッグフードのローテーションをオススメすることがあります。その理由は何なのでしょうか?今回は、メリットを中心にご紹介します。
フードローテーションってどんなもの?
フードローテーションとは、犬が気に入っている、体質に合っているドッグフードを複数確保しておき、定期的に主食となるフードを切り替えて食べさせる方法のことです。
3種類以上のドッグフードをローテーション先として確保しておく方が多いようです。
大切なのは、犬が美味しく食べてくれるということと、犬の体質にもきちんとあっているドッグフードであるということ。
犬によって好みも体質もさまざまです。とくに体質の面はとても重要で、食物アレルギーがある犬はアレルゲンとなるタンパク質を含むフードを避ける必要がありますし、脂質やタンパク質のバランスが体質に合っていないと下痢や軟便になる犬もいます。粒の大きさや固さによっては、シニア犬や超小型犬が噛み砕けずに丸飲みにしてしまったり、食べなくなってしまうこともあります。
犬の好みや体質的な特長を把握しておき、「これなら安定して食べてくれる」「ウンチの状態もばっちり」というドッグフードがあればローテーション先として覚えておく、という形でローテーション先を増やしていきます。
では、ローテーションをしていくことで具体的にはどんなメリットがあるのでしょうか?
理由1犬の食物アレルギー予防のため
犬たちの中には食物アレルギーのお悩みを持っている犬たちもいます。
すでに犬たちが特定のタンパク質などに対して過剰に免疫反応を示してしまい、お腹がゆるくなったり、皮膚が赤くなったり、かゆみを生じさせたりといったアレルギー症状がある、この場合はアレルゲンとなる食材を避けて食事選びをすることが最適なので、ローテーションをする理由にはなりません。
ただ、特定の食材などを繰り返し食べたことで、もともとはアレルゲンではなかったはずのタンパク質が、アレルゲンへと変化してしまいアレルギー反応が出るようになってしまうケースもあるようです。
(人間が、前年までは何事もなかったのにとある年から突然花粉症を発症するようなイメージです。)
この後天的なアレルギーは、同じものを長期間続けて食べることによって発症のリスクが高くなるといわれています。
そのため、同じものだけを続けるのではなく、タンパク質源が異なるフードをローテーションすることが、犬たちのアレルギーのリスクを減らす方法として考えられています。
-
POCHIのペット栄養管理士O
もちろん、犬たちの好みもあると思いますが、長期的に考えてさまざまなフードを食べさせてみることのメリットは大きいと思います。まずは嗜好性の高いウェットフードやオヤツでさまざまなタンパク質源に慣れさせたりしながら、好みの幅を広げると犬たちも私たちも選択肢が広がるかもしれません。
理由2ドッグフードが入手できなくなるリスクに備えるため
現在、ポチでお取り扱いしているドッグフードの中には、日本国内で作られているもの、アメリカ大陸で作られているもの、ヨーロッパで作られているもの、オセアニアなどの南半球で作られているものなどがあります。
ポチでは、ドッグフードの販売前に安定して供給できるかどうかのチェックも行いますが、製造工場のトラブルや天候による原材料の調達問題、工場までの輸送のトラブルなどによって製造が難しくなってしまうケースも存在します。また、同時にメーカー都合の製造中止や国の規制による輸入中止が起きることもあります。
これらの問題が起きてしまったとき、1種類のフードしか食べてくれないと、食べられるものがなくなってしまいますよね。
こういったリスクに備える意味で、異なる原材料や異なるメーカー、異なる原産地で複数のフードをストックしておくことは有効な手段のひとつです。
-
POCHIのペット栄養管理士O
私の場合は、ヨーロッパで作られているラム肉を使ったフード、南半球で作られたビーフを使ったフード、そしてアメリカ大陸で作られた総合栄養食タイプのウェットフードを併用するようにしています。
犬の好みを反映した結果でもあるのですが、このように製造地域が異なるものを併用することで、たしかに「万が一」の時への安心感があります。
理由3毎日のことだから、私たちと同じように味を変えてあげたい。
私たち人間は、毎日同じメニューを食べていませんよね。もちろん、時には毎日食べたい!と思うほど美味しいものや好物と出会うこともあるかもしれませんが、それでも全く同じメニューを続けることはないと思います。
家族である犬たちには、健康であってほしいと願い、同時に毎日「今日のごはんおいしい?」と語りかけたい存在です。家族同様、食事には肉、魚、野菜を色々与えたいと思った時、犬の栄養バランスを気にしない方法として、味のバラエティのローテーションという選択になります。
おわりに
今回はドッグフードをローテーションとはどんなものなのか、そして犬と飼い主にとってどんなメリットがあるのかをご紹介しました。
犬の好みと体質に合っているフードを探すために、色々なドッグフードを試す機会もあると思います。その時には、今まで食べていたフードからいきなり一食を変えてしまうのではなく、数日~2週間ほどかけて前のフードに徐々に新しいドッグフードを加え、慣れさせるようにしてください。
フードを急に切り替えてしまうことでお腹の調子を崩してしまい、軟便になってしまう犬もいます。
基本的には、アレルギーの予防やドッグフードの確保、犬たちの健康管理などのほかにも、色々な食材を楽しむことができるというメリットがあるフードローテーション。私たちは食事を通して、犬たちの健康だけではなく「楽しみ」も提供することができます。犬たちの楽しみを少しでも増やす方法として、ローテーションをしてみるのもいいですね。
ローテーションにオススメのドッグフードご紹介
*1 犬の食事の新提案! Topping Friendly®トッピングに最適なドッグフード POCHI ザ・ドッグフード