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2023.08.02

犬のうんちの色が変わった!これってなぜ?理想的なうんちについても解説します。

犬のうんちの色が変わった!これってなぜ?理想的なうんちについても解説します。

犬の健康のバロメーターでもある、うんち。日ごろからチェックしている飼い主さんも多いのではないでしょうか。毎日のことなので「今日は固めね」「いつもより量が少ない…」「回数が増えた」など、変化に気が付きやすく、それが犬の体調の変化に気が付くきっかけになることもあります。

ところでうんちの変化は、なぜ起こるのか?どんなうんちが理想的なのか、改めてチェックしてみませんか。
今回は、犬のうんちの色が変わる理由と、理想的なうんちについてご紹介いたします。

※本記事は公開された記事を2025年7月24日に再編集して公開しています。

犬のうんちの色は、食べ物、腸内環境などで変わります。


犬のうんちの色は食べたものや、腸内環境、消化液の分泌状況などによって大きく変化します。もちろん犬の体質などによってどれくらい変化が出るか、影響されるのかは犬それぞれですが、「犬のうんちの色がいつもと違う…!」ということに気が付く飼い主さんは多いはず。

ただ、全体的な傾向としては、肉や魚などのタンパク質が多いドッグフードを食べると、犬のうんちは黒っぽく、うんちの量が少なくなる傾向があります。これは肉や魚に含まれる鉄分などのミネラルの影響で、黒っぽいうんちが出やすくなり、消化率の高い栄養が多い食事だとうんちの量は少なくなると考えられています。(動物性の栄養素であっても、ケラチンやコラーゲンなど比較的消化率が悪い栄養もあります)
一方、穀類など植物性の食材を多く食べるとうんちの色は黄色っぽく、量が多くなるといわれています。
それなら、うんちの量が少ない方が良いのでは…と思ってしまいがちですが、うんちの量が極端に少なくなるとうんちが固く、便秘になりやすくなったりとデメリットもありますので、バランスが大切。毎日しっかり同じくらいの量のうんちがスムーズに出ることが大切です 。

腸内環境によってもうんちの色は変化すると考えられていて、腸内が酸性寄りだと黄色っぽく、アルカリ性寄りだと黒っぽくなる傾向があるそうです。
また、着色料を使用している食事を与えるとその着色料の色をしたうんちが出ることもあります。

うんちの色は様々な原因で変化しますので、一様に良い/悪いとは言えないのが奥深いところです。

健康的な犬のうんちの色は?

健康的な犬のうんちの色は、食べている食事の内容にもよりますが、茶色~黒茶色といわれています。極端な色をしている場合は、何かしらの体調不良のサインの場合があります。代表的な体調の変化がうんちの色に影響しているケースを以下にまとめました。

真っ黒いうんちの場合

血液は時間が経つと黒くなるため、黒いうんちが出たときは口やのど、胃や小腸など上部消化管からの出血がある場合も。
誤食などによる出血、消化器系のトラブルが考えられます。とはいえ、タンパク質が多い食事を食べている場合や薬、サプリメントなどの影響でうんちが黒くなるケースもあります。
うんちの色が黒っぽくなっている以外に、食欲不振、嘔吐、下痢・軟便などの体調不良が一緒に出ているようであれば、動物病院で相談するようにしてください。

赤っぽいうんちの場合

うんち全体が赤い場合は、トマトやパプリカなどの色素が出ている可能性もありますが、着色料に由来する色であることが多いです。一時的なものであれば心配ありませんが、原因がはっきりしない場合は異食などの可能性もあります。
また、うんちの表面に血液がついている場合は、いわゆる痔(ぢ)の可能性と、大腸や直腸で出血している可能性の二つが考えられます。血便や下痢とともに、透明なゼリー状の粘液が出ているようであれば、下痢の影響で腸の粘膜が荒れて出血している可能性が高いようです。続く場合は、動物病院でご相談ください。

緑色っぽいうんちの場合

うんちが緑色になるときは、一度に大量に緑の色素を含む野菜や野草、サプリメントの影響を受けた可能性があります。また、海苔などを食べても消化できずに黒っぽい緑色のうんちと して出ることがあるようです。
これらの心当たりがなく、うんちが緑色になっている場合は消化器系のトラブルの可能性があります。胆汁に含まれる色素は、通常であれば消化のプロセスの中で色を変えて茶色っぽくなり、うんちの色となります。しかし、消化器系のトラブルがあると色素が茶色に変わる前の緑っぽい状態のまま出て来ることがあります。この場合も、動物病院で診察を受けるようにしてください。

白いうんちの場合

胆管や胆のうのトラブルで胆汁がうまく分泌されない場合や、膵臓に異常がある場合、白っぽいうんちが出ます。これらの病気が原因の場合、ほかの症状も出ている可能性があります。痛がる素振りや食欲不振、ぐったりとしているなどの症状がある場合は速やかに動物病院でご相談ください。
また、骨を丸ごと食べさせたときや、骨由来のカルシウムを摂取させたとき、チーズを大量に食べさせたときに白いうんちが出た、というベテラン飼い主の体験談もあります 。

黒いうんちでも「スルッと出て、しっかり掴める」なら良いウンチ。

急にうんちの色が変わったことで、体調への影響を心配される方が多いのですが、フードの切り替えに伴ってうんちの色が変わることはある意味で自然なことですので、しばらく様子を見ていただくのが良いかと思います。(下痢や便秘、嘔吐などほかにも気になる症状がある場合は動物病院でご相談ください)

その際、うんちの色と合わせてぜひチェックしてほしいのが、「ウうんちの固さ」と「出やすさ」です。

 

うんちの状態をチェックしてみよう

良い便かどうかは、便の量、排便回数、色、硬さ、形、臭いなどで総合的に判断することが大切です。
人間では、便の硬さや形状などをチェックする国際的な基準となっているのが、「ブリストルスケール」というものです。このうんちの状態については、犬にも共通している部分が多いので、参考にしてみるのが良いかもしれません。

 

ブリストルスケールにおいて、「良いうんち」と判断されるのはtype3、type4、type5に分類されるうんちです。犬の場合は、これらの形状や柔らかさに加えて、犬が踏ん張ってからスムーズにうんちが出てきているかもチェックしてみてください。うんちが出るまでに時間がかからず、スルッと出て来るのが良いうんちです。逆になかなか出てこなかったり、うんちが細かく切れて出て来るようであればよいうんちとは言えません。

犬のうんちの色が変わってしまっていても、スムーズにスルッと出て来るうんちであればよいうんちの可能性があります。犬とうんちの状態、両方をチェックしながらフードが合っているのかどうかを判断していただくのが良いと思います。

おわりに

今回は犬のうんちの色が変わる理由と 、犬の健康状態を知るヒントについてご紹介いたしました。
フードの切り替えに伴ってうんちの色が大きく変わると心配になってしまう飼い主さんが多いと思います。でも、うんちの色が変わった理由が分かれば、慌てることも少なくて済みます。また、うんちの色以外の健康チェックポイントも踏まえて総合的に判断していくことも、犬の健康管理にきっと役立つはずです。
犬の食事選びについて迷ったり、分からないことがある時はポチのコンサルティングサービスにてお気軽にご質問ください。ペット栄養管理士を持つスタッフがお話を聞かせていただきます。

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