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2025.04.28
目指せ!散歩で筋肉痛 飼い主のための最強トレーニング(2)《RETRIEVER + POCHI archive016》
撮影=伊東武志
構成・文=RETRIEVER編集部
「RETRIEVER」は、ゴールデン、ラブラドール、フラットコーテッドを中心とした、レトリーバー種の専門誌。
陽気で明るい性格は家族に笑いをもたらし、豊かな表情は言葉が通じなくてもコミュニケーションを可能にしています。
何と言っても、人間に対する愛情がとても深い。そんな犬種との暮らしを紹介する「RETRIEVER」さんの素敵な記事をピックアップしてPOCHIバージョンでご紹介。
犬種が違っても読めばきっと皆さんのドッグライフがより充実したものになるはずです。(POCHI編集チーム)
強度:中〜高 難易度★★トレーニング3 引っ張り運動
腕が上がりにくい、ヒザが痛いなどのドラブル軽減に!
ボールを追いかけるのは逃げる獲物を追うため、時に頭を振りながら引っ張る行為には、つかまえた獲物を放さずに仕とめるという、犬の本能が隠されています。もともと犬が持つ欲求を満たす遊びであるため犬の満足度は高く、ぜひ散歩に取り入れたい遊びが「引っ張りっこ」です。
取り入れたい筋力トレーニングは主に二つ。筋肉量を上げるのにとても効果があり、衰えやすい太モモ裏の筋力アップにもつながる「スクワット」と、肩甲骨まわりの筋肉にアプローチすることで猫背や肩コリ、腕が上げにくいなどの解消へとつながる「ヒジ引き」です。まずは正しいフォームをチェックしていきましょう。
ポイント①肩甲骨を寄せて、姿勢よく
なるべく逆手でオモチャを持ち、左右の肩甲骨をぐっと寄せるイメージで、ヒジを引きます。
写真はリングトイで行っていますが、長いロープトイだとより行いやすいでしょう。
また、背筋をまっすぐ伸ばして行うと、お腹まわりなど上半身の筋肉へもアプローチができます。
ポイント②お尻を後ろに引くイメージ
足を肩幅よりも少し広めに開き、つま先を自然に外側に向けた状態から、お尻を後ろに引くような感覚でしゃがみます。
ヒザはつま先と同じほうへ向け、つま先よりもヒザが前へ出ないよう、ヒザの角度が90度になるまでお尻を落とすのが理想です。
ポイント③足裏全体に体重をかける
バランスよく負荷をかけていくため、足裏全体に体重がかかるように意識をし、重心の偏りがないよう意識します。
強度:低〜中 難易度★★トレーニング4 プチ・パルクール
さまざまな動きを取り入れられるように!
「私が犬の散歩で意識しているのは、パルクールを取り入れるということ」と、監修者・浅野里実さんは言います。
パルクールとは、走る、飛ぶ、登るなどの移動動作で、心身を鍛える運動方法のことです。
街や自然の中に障害を超えることで体を鍛えていくスポーツで、公園に大きな石があれば素通りせずに、乗ったり降りたり超えたりします。
その行為が筋力アップや可動域を広げるにつながり、自分も犬と一緒に行えば、同じ効果を得ることができます。
ポイント①縁石や白線に注目
転倒予防など普段の生活においても欠かせないのがバランス感覚です。
バランス感覚に必要な筋肉は体幹であり、体幹とは、全身から頭部と両手・両足を除いた胴体のことをいいますが、細い線の上を歩くだけでも十分に体幹トレーニングになります。
縁石や白線などがあったら、ぜひその上を歩いてみましょう。
ポイント②精神的負担を減らす
平均棒の上を歩く時、ほんの20cmでも高くなると、人が感じるプレッシャーは各段に上がるといわれています。
縁石の上を歩くことに恐怖を感じたら、地面に引かれた白線の上、正方形のタイルであればその線に沿ってみるなど、心理的負担を減らすようにしましょう。
ポイント③できるだけ継続
線の上を歩くこのメニューでは、 5歩10歩程度では、正直あまり効果はありません。
理想は10m以上、一定時間バランスを取ることを繰り返すことで効果が得られます。10mを3セット程度からスタートしてみましょう!
強度:中〜高 難易度★★★トレーニング5 ランジ・ドッグダンス
バランス感覚も養えるトレーニング「ランジ」
股関節やヒザの曲げ伸ばしを行うことで可動域を広げつつ、主に下半身の筋肉を鍛えることができる筋力トレーニングが「ランジ」です。
足を前後に開いて動作を行うためバランス感覚が求められ、その分姿勢を安定させようと、お尻の筋肉も多く使います。
同じ下半身を鍛えるスクワットよりも難易度は高くなりますが、犬と一緒に楽しむ筋力トレーニングとしてとてもオススメです!
右から左、左から右へと大きく前進し、犬を股下へくぐらせ、犬とコミュニケーションをとりながら取り組みましょう。
ポイント①正しい姿勢からスタート
足は肩幅より広く前後に開き、できれば上体はまっすぐにしたまま、股関節とヒザを曲げます。
ポイント②動作はゆっくり
前の足のヒザが90 度に曲がるまで上体を下げましょう。
この時、ヒザに負担がかからないよう、前足のヒザがつま先よりも前に出ないよう注意します。
出典:『RETEIEVER』Vol.111/「最強のサンポ術」
*1 監修:山本忠昭。やまもとただあき。パーソナルトレーナー。ラグビーを筆頭に、野球、ストリートワークアウト、キックボクシングなどにも精通し、トレーニング歴は20年を超える。
*2 浅野里美。あさのさとみ。犬との暮らしコンサルタント、ドッグトレーニングインストラクター。千葉県習志野市にあるドッグスクール「Perrito」主宰。応用行動分析学・犬の行動心理学に基づく正の強化をベースとしたトレーニングで犬と暮らす家族の暮らしをサポート。スケボーを乗りこなす愛犬・コーダと元保護猫のフィーユ、ガロ、メローと暮らしている。


