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2025.06.18
カビや細菌に注意!梅雨時期の「フード保存と食中毒」対策
梅雨の時期は高温多湿になり、犬のフードが痛むリスクが高まる季節です。「いつもと同じドライフードなのに食べない」「保存容器から変なニオイがする」という経験はありませんか?湿気によってドッグフードが酸化、劣化し、犬の食中毒や食欲不振の原因になることもあります。本記事ではフードのタイプ別に保存法を解説し、梅雨ならではの注意点や便利な保存グッズも紹介します。大切な犬の健康を守るために、ぜひ参考にしてください。
なぜ梅雨は「犬のフードが傷みやすい」のか?
梅雨は、湿気と気温上昇でカビや細菌が増殖しやすい季節です。そのため、ドッグフードも傷みやすくなります。犬の健康に悪影響を及ぼさないよう、傷んだ食事を与えないように気をつけましょう。
+湿気と気温上昇でカビ・細菌が増殖しやすい
梅雨の特徴は、湿度80%を超える日が続き、気温も25℃を超える日が増えます。「高温多湿」は、カビや細菌にとって最適な繁殖環境です。開封したドライフードは、湿気を吸収することで表面にカビが生える可能性がでてきます。実際、開封したフード袋を湿気の多い場所に封をしないで置いていたりすると、わずか数日で「油臭さ」や「ベタつき」を感じた経験がある人も多いと思います。未開封のドライフードの状態も、飼い主の管理方法に大きく左右されます。同じドライフードでも、保存環境によって傷むスピードは大きく異なります。また、「未開封だから大丈夫」と油断せず、日ごろの保存方法を見直すことも大切です。
+食中毒の症状は?見逃してはいけないサイン
湿気で劣化したフードを食べた犬は、次の急性の症状を起こすことがあります。
✓嘔吐や下痢
✓食欲低下
✓ぐったりする
✓元気がない
食後すぐに嘔吐や下痢が起きた場合はフードのニオイや見た目、保存状態を確認しましょう。
【梅雨版】タイプ別|犬のフード保存方法
タイプ別のドッグフードの保存方法を紹介します。
ドライフード湿気&酸化に要注意
保存が効くように思えるドライフードですが、梅雨時期は次のポイントを守らないと劣化が早まります。
●開封後は密閉容器+乾燥剤(シリカゲル)を使用:
フード袋のまま保管するよりも、密閉性の高い容器に移し替える方が湿気の侵入を防げます。再利用できる乾燥剤を一緒に入れておくと安心です。
●小分けしてジップ袋に保存、空気を抜いて密閉:
一度に使い切らない大袋のフードは、小分けして空気を抜きながらジップ袋に入れると劣化を防げます。
●保存場所は「冷暗所」に限定:
キッチンの床や窓際、冷蔵庫の上などは意外と高温多湿になりがちです。風通しがよく、直射日光の当たらない場所に保管しましょう。
開封後すぐのフードでも、梅雨の湿気と管理状態により1週間以内にカビが生えた事例もあります。保管場所の見直しは早めに行いましょう。
ウェットフード開封後は冷蔵+早めに消費
ウェットフードは水分が多く、開封後は特に傷みやすいため、次のポイントを徹底しましょう。
●開封したら密閉容器に移し、冷蔵保存(24〜48時間以内に消費)
●スプーンなどの器具は毎回清潔に:
一度使ったスプーンを容器に戻すと、雑菌が繁殖する原因になります。
●未開封でも直射日光を避ける:
「常温保存OK」と書かれていても、直射日光や高温多湿な場所は避けましょう。温度や湿度が高くなりすぎないよう気を付けつつ、キッチンの棚や収納ボックスなどがおすすめです。
手作りごはん最も傷みやすいので注意
手作り食は、最も劣化が早いため、衛生管理が不可欠です。
●冷蔵で保存する場合は1〜2日以内に使い切る:
冷蔵庫でも菌の増殖は完全には防げません。特に動物性タンパク質を含む場合は早めの消費を心がけましょう。
●長期保存は冷凍が必須:
1回分ずつ小分けして冷凍すると、与えるときに解凍するだけで手間が省けます。
●与える前は中心部までしっかり再加熱:
冷蔵・冷凍保存していても、与える際は湯せんや電子レンジで再度加熱しましょう。
梅雨の湿気対策|フード保存グッズおすすめ4選
ドッグフードの保存におすすめの保存グッズを紹介します。
★シリカゲル入りの密閉容器
ドライフードには湿気対策が必須です。再利用可能な乾燥剤と併用すれば、梅雨の湿度にも安心です。
★真空保存袋・小分けパック
空気や湿気を遮断できるため、ドライフード、ウェットフード両方に使用できます。まとめ買い派や大型犬の飼い主におすすめです。
★小分け冷凍トレー(ウェットフード・手作り食向け)
1回分ずつ冷凍すれば、朝の忙しい時間にも解凍するだけで時短になります。手作り派におすすめの便利グッズです。
★ステンレス or 陶器のフードボウル
プラスチックは細かい傷に菌が残りやすいため、梅雨の時期は雑菌が繁殖しにくい素材を選んだ方がベター。ステンレスや陶器の食器は、プラスチックの食器に比べてより衛生的といえます。
食中毒を防ぐために飼い主ができること
犬の体調不良の原因になる食中毒を防ぐために、飼い主ができることを解説します。
■フードの「異変」を見逃さない
日々の食事で、次の変化があればすぐに廃棄しましょう。
✓酸っぱいにおい、油が酸化したようなニオイ
✓表面がベタベタしている
✓カビっぽいニオイ
「もったいないから」とそのまま与えるのは危険です。犬は体が小さく、食中毒の影響を強く受けるため、異変を感じたら迷わず処分しましょう。
■犬の体調管理もセットで意識
フードの保存だけでなく、与え方や周辺環境にも目を向けることが、梅雨時期の食中毒対策には欠かせません。
とくにウェットフードや手作り食を与える際は、食べ残しを長時間放置しないよう注意が必要です。食べきれなかった分は、30分以内に片付けましょう。
また、毎回の食器洗いも欠かせません。前回の食事の汚れやぬめりが残っていると、そこから雑菌が繁殖する可能性があります。洗ったあとは、十分に乾かしてから使用してください。
さらに、飲み水の管理も見落としがちなポイントです。朝と夕の1日2回を目安に新しい水に替え、容器もきれいに洗って清潔を保ちましょう。気温が上がるこの時期は、水がぬるくなりやすく、雑菌が繁殖しやすい状態になります。常に新鮮な水を用意すれば、犬の健康を守ることにつながります。
まとめ
梅雨時期は「湿気」と「高温」によって、犬のフードが傷むリスクが一気に高まります。フードのタイプにあわせた保存方法を工夫するだけで、カビや細菌の繁殖を防げます。「このフード、昨日より変なニオイがするかも?」と感じたら、まずは保存状態をチェックしてみましょう。毎日の小さな習慣が、犬の健康を守る大きな力になります。


