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2019.06.13

犬たちが暑さに負けないために、今からちゃんと体力づくり。

犬たちが暑さに負けないために、今からちゃんと体力づくり。

梅雨の期間は、雨が続いて気温がぐっと下がる日もあれば、気温が急上昇する日がやってきたりと犬たちも体調を崩してしまいやすいタイミング。もうすぐやって来る暑い夏には夏バテしないためにも、しっかりと体調を整えて体力を付けてさせておきたいですよね。
暑さに負けない体作りのために、この時期の犬たちの食事で気をつけたいポイントをいくつかご紹介します。

犬たちの体調やウンチの様子をみながら、ぜひ取り入れてみてくださいね。

(食事を)残すようになったな…、そんな時のひと工夫。

ふさふさの被毛を持っている犬たちは、私たちよりも暑さに弱いもの。夏になると毎年食欲が低下してしまったり、いつものゴハンを食べなくなってしまう、というお声も。
犬たちの食欲が低下してしまうことで、夏の間はエネルギーの補給ができず痩せてしまう……なんてことも。そうなる前に、体力を養っておきたいですね。
そのために大切なのが、犬たちの体が「しっかり食事から栄養を吸収」すること。むやみやたらと体力づくりのために食事やオヤツの量を増やしたり、フードを変更したりするよりも食事の内容を見直すことで、対策はできるかもしれません。

今年の夏は、いつもの食事にちょこっとひと手間加えたり、小さなポイントを意識してみてくださいね。

ポイント 1消化の良いものをトッピングしてみる。

犬たちの体力を付けさせるためにも、まずは消化の良いものを意識して食べさせるようにしてください。とはいっても、いきなりフードの内容を変更してしまったりすると、かえって犬たちがお腹を壊してしまうリスクがあります。
そこでオススメしたいのが、消化を助ける働きを持つビタミンUが豊富なキャベツのような野菜や、タンパク質や脂質などの消化吸収をサポートするアクチニジンという消化酵素が含まれるキウイなどをトッピングしてみること。

犬たちの消化を助けてくれるサプリメントを一時的にプラスしてみて、しっかりと体に栄養が吸収されるように手助けしてあげるのも一つの手です。

DOG's TALK

ペット栄養管理士 U

ひとくちに「消化の良い食事を」と言っても、 どんな食事の消化が得意かということは、その犬によって個性があり、一概には言えない部分。
一般的に、犬は本来肉食なので、炭水化物よりもタンパク質を消化するほうが負担が少なく得意であると言われています。 ですが、あまりにお肉たっぷりのフードを与えると、かえって調子を崩してしまう子もいます。 また、素材をたくさん使っているフードが得意な子もいれば、厳選した食材をシンプルに配合したフードが得意な子もいます。
そこで、この時期は普段から食べているフードをベースとして、いつもよりも「消化を助ける」成分や素材をプラスして様子を見るのが良いかもしれませんね。

ポイント 2ウェットフードを食べさせる際は温度に気をつけてみる。

夏になると食欲が落ちてしまう犬たちに、ウェットフードやレトルトなどを特別に食べさせている、という方も多いと思います。犬たちの嗜好性を刺激してくれるウェットフードは、とっても心強い存在ですよね。
一度で使い切ることが難しい場合には、冷蔵庫に一時的に保存しているという方も多いはず。

でも、犬たちの消化のためには、冷蔵庫で一時保存したウェットフードは、犬たちに食べさせる前に一度常温に温めてから与えてみてください。これはウェットフードに含まれている脂肪分などが冷蔵庫で保存されている間に固まってしまい、お腹の弱い犬たちの消化を妨げてしまうことがあるほか、ウェットフード自体が冷え過ぎてしまってお腹を壊すことがあるためです。
もちろん、暑い時期には食中毒のリスクもありますので、ウェットフードを冷蔵庫で保存することは大前提として、犬たちに食べさせるちょっと前に冷蔵庫から取り出したり、電子レンジで数秒温めるなどしてみると良いかもしれません。

ポイント3食欲がない時は無理に食べさせない。

「いろいろな工夫をしてみたけれど、どうしても食べてくれない…」という時には、健康的な成犬であれば犬たちが自発的に食事を欲しがるまで、しばらく様子を見るのも一つの手です。
若い犬たちにたまに見られるのですが、それまでは良く食べていたのに、ある時から急に「ピタッ」と別犬のように食べなくなってしまうことがあります。これは犬たちが成長期を終えて体が要求するエネルギー量が変化したためと考えられます。例えるなら、どんぶりでご飯を食べていた高校生がある日、茶碗で満足するように、成長期がそろそろ終わる合図です。
犬たちの成長ペースはそれぞれ異なりますし一概には言えませんが、食べる量が減ったり、ゴハンを残したりする程度であればウンチの状態などを観察しながら、少し様子を見てあげてください。

このとき、慌てて無理やり食べさせてしまったり、食べなくなったからといってフードを変更したりすると、好き嫌いが増えたり、かえってお腹を壊してしまう可能性があるので、食べない時は食器をすぐに下げて次の食事の様子をみるなど、注意して見てあげてください。

おわりに

6月頃から暑いと感じる日が増えてきて、犬たちにとっても過ごしにくかったり体調を崩しやすい日が出るようになってきます。本格的に暑さが襲ってくる前に、しっかりと栄養を摂取して体調を整えておくことから、まずは対策を始めてみてくださいね。普段の食事の与え方から、厳しい夏を乗り切るために工夫をこらしていきたいですね。