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2019.10.04

2つのトラブルがあるときの療法食の選び方~ペット栄養管理士のアドバイス #13~

2つのトラブルがあるときの療法食の選び方~ペット栄養管理士のアドバイス #13~

犬たちの毎日の暮らしを少しベターにするTipsを、POCHIのコンサル担当のスタッフたちがお届けします。

*1 ご相談内容は一例であり、犬たちの生活習慣や体格、体質などによって差があります

~疾患が2種類同時にわかったときの食事~

<とあるご相談内容>

シニア犬なのですが、先日オシッコトラブルで病院を受診したら心臓の状態も良くないと指摘されてしまいました。ストルバイト結晶と心臓病、2つの病気が分かった時はどんな食事を与えたら良いのでしょうか?

DOG's TALK

コンサル担当 U

コンサルティング担当スタッフのリーダー的存在。自身の経験をもとにしたサプリメントやフード選びに関する知識が豊富。

コンサルの食事の相談の一例で「疾患(トラブル)が2種類同時にわかって、食事をどうしたらいいか悩んでいる」という相談があります。
病気の時の食事の相談の場合は、まずは獣医さんによる診断の内容をうかがい、それに沿ってPOCHIでお手伝いできることを飼い主とお話しながら、アドバイスさせていただいています。

今回は、心疾患とストルバイト結石が同時に見つかったという例。今回の場合は、おしっこが出にくそうで、病院に行って検査したら心臓の働きも良くないことがわかったということでした。

心臓の働きに関しては、シニア犬だったことから老化による衰えではないかと考えられます。犬たちの身体で休まず頑張ってきた心臓も、シニア期になるとどうしてもトラブルが起きやすくなります。心臓のトラブルに関しては、肥満などの要因も関係しますが、シニア期になってから発症するものに関しては、ある程度は仕方ないことなのかもしれません。上手にシニアの心臓とのお付き合いをしてくことをオススメします。

ストルバイト結石は、放っておくとおしっこが出なくなり尿毒症など、大きなトラブルに発展する恐れがあります。
また、一時的に結石が無くなっても、尿pHの偏りやすい(結晶が出来やすい)食事を継続していると、またすぐ結石が作られて再発してしまう可能性もあります。
加齢により、免疫が弱くなり膀胱炎を再発しやすくなっているのかもしれません。

ですので、このケースの場合は尿路疾患改善用の療法食をベースに与え、心臓のケアとして、サプリメントを毎食加えてサポートするようアドバイスしました。

投薬や療法食によるケアで尿路疾患が改善されれば、その後、低リン処方で心臓に負担のかからないフードを選んでいっても良いのではないでしょうか。

もちろん、継続してサプリメントをあげる事もオススメです。

特にシニア犬になると、身体機能や内蔵機能が弱まってくるので同時に数種類のトラブルを抱えることも少なくありません。
そんなときはあわてず、何を優先にケアしていくか獣医さんとも話し合いながら考えていきましょう。