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2019.11.28

消化に役立つ酵素!大根を手作り食に取り入れてみよう。

11月から12月にかけて旬を迎える美味しい野菜、おでんの主役といっても過言ではない?!それは大根。大根には嬉しい消化酵素が豊富に含まれていることは良く知られていますが、基本的にこれらの消化酵素は熱に弱いため加熱調理したものから摂取することは難しく、消化酵素を摂取するためのおいしい方法として大根おろしなどを活用します。とはいえ、犬たちに野菜スティックなどを作っても、キュウリは食べても大根を生のまま食べてくれる犬はあまり多くないと思います。それでも、手に入りやすい身近な野菜、大根で冬の旬を楽しんでみてはいかがでしょうか。

本日は、大根が持っている嬉しい栄養素とオススメの活用方法をご紹介します。

冬野菜の大根について

大根はアブラナ科の野菜で、水菜やわさび、ブロッコリーなどと親戚関係にある野菜です。日本での歴史は古く、春の七草にスズシロという名前で取り入れられていて、お正月の明けに七草粥にも使われますよね。
お正月の時期は普段よりも多くのものを食べたり、食べ慣れないものを食べたりする機会でもあり、慌しく過ごすことで胃が疲れたりもたれたり、消化器系の不調が出やすいといわれています。

春の七草は、疲れた胃腸を整えるのに使用されてきた野草や野菜を消化の良い粥にしたものなので、ここに大根が含まれているということから、日本でも昔から消化器系に良い野菜として知られていたと考えられます。これは大根がもっている消化酵素の働きが消化器系をサポートするからだといわれています。

また、大根の特長としては煮物にすると良く味がしみて美味しくなること。一緒に煮る素材の旨みがよくしみ込んで犬たちも喜んで食べてくれるはずです。また、大根には食物繊維も豊富に含まれいますから、こちらは加熱しても摂取することが可能です。もちろん、煮たあとの大根は適度に冷まして、調味料は使わない状態で楽しんでもらいましょう。

トッピングや手作りにおすすめのとり入れ方

前述の通り、大根が持っている消化酵素は基本的に熱に弱く加熱することで壊れてしまいますが、熱を加えることで柔らかくなり犬たちが食べやすくなるだけではなく、一緒に煮る素材の味が良く染み込むメリットがあります。
ぶり大根のように魚との相性も良いので、お魚好きな犬たちなら味付け前の状態で食べてもらうのも良さそうですね。

犬たちの手作り食やトッピングのオススメの取り入れ方は、鶏肉と一緒に柔らかく煮込むシンプルなスープ。鶏肉の出汁をしっかりと吸った大根を犬たちの食べやすい大きさにカットして、スープごとトッピングなどに活用するのも良いですね。七草がゆにちなんで、お腹に優しいお粥タイプのレシピに挑戦するのもオススメです。

DOG's TALK

最も効果的に大根の機能性成分を取り入れることができるのは、大根おろしと言われていますが、大根が持っているイソチオシアネートという辛み成分のために嫌がる犬が多いと思います。イソチオシアネートは、大根を摩り下ろしたりすることで細胞が壊れ、化学反応によって作られます。他の調理法よりたくさんの細胞を壊すことができる大根おろしは、より多くのイソチオシアネートが作られてしまいます。
しかし、イソチオシアネートは揮発性なので加熱調理をすることでほぼなくなり、大根が持っている優しいおいしさと食物繊維を残すことができます。

大根にはデンプンやグリコーゲンを分解して体内で使いやすい糖の形に変換するアミラーゼ(ジアスターゼ)やタンパク質を分解するプロテアーゼ、脂質を分解するリパーゼが含まれていて、いずれも消化を助ける酵素ばかり。飼い主の方が消化に働きかける力を期待したいとき、おでんより生で食べるのがオススメです。

おわりに

本日は犬にも嬉しい消化酵素を含む大根についてご紹介しました。大根は炭水化物、タンパク質、脂質などのエネルギーとなる栄養の消化吸収に必要な消化酵素をバランスよく含んでいます。これらの消化酵素を上手く犬にも取り入れることができれば、食欲が落ちている時やお腹の調子が安定しない時には心強い味方になります。
消化酵素は加熱するとその活性を失いますので、犬が食べやすい形の野菜スティックやサラダのような形で取り入れるのが良いかもしれませんね。
また、味が非常によくしみ込んで美味しくなりますので、塩分を控えめにした犬用の手作り食おかずに取り入れてみるのもオススメです。