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2020.01.22

レンコンは犬も食べられる?犬に嬉しい成分と与え方について。

レンコンは犬も食べられる?犬に嬉しい成分と与え方について。

季節ごとの旬を迎える野菜の中から、犬たちにも与えられる食材をご紹介するシリーズ。今回は冬野菜の中から、薬膳料理としても使用されてきた歴史を持つレンコンについて。
人間では、咳やたんなどの症状がある時に、レンコンをすりおろしたしぼり汁を飲むと良くなる、という民間療法がありますね。
レンコンには水溶性食物繊維・不溶性食物繊維に代表される犬たちにも嬉しい成分が含まれている食材ですので、トッピングや手作り食の材料として活用していきたい旬の味。今回は、犬たちと一緒にレンコンを楽しむときに知っておくと役立つちょっとした豆知識をご紹介します。

レンコンが持つ犬に嬉しい成分について

■タンニン
レンコンを切った後、しばらく経つと断面が徐々に黒っぽく変色していってしまいますよね。調理の際には、変色を防ぐために酢を活用したりしますが、この現象はレンコンが持っている豊富なポリフェノールの仕業です。
ポリフェノールといえば、天然色素のひとつで、非常に強い抗酸化作用を持っている成分です。犬たちの加齢に伴う細胞の酸化に抵抗する作用を持っていて、健康的で若々しいシニアライフを送るために役立つ成分です。そんなポリフェノールの中でも、レンコンに含まれているのはタンニンと呼ばれるもの。
実はこのタンニンの中には、緑茶などに含まれるカテキンも含まれています。タンニンの中でも特定の配列を持っているタンニンをカテキンと呼びます。カテキンは抗酸化に加えて非常に抗菌作用を持っており、ニオイの元を抑える作用もあるといわれています。
抗菌作用を持っているから、体内に入り込んだ病原菌の繁殖を抑え、病気を予防する働きのために風邪予防などにも役立てられています。色白ながら、野菜の中でトップクラスの抗酸化力を持つのがレンコンなのです。


■ビタミンC
レンコンにはビタミンCも豊富です。生の状態であれば、100gあたり48mgとレモン果汁とほぼ同じくらいのビタミンCがあります。
犬たちにとっては、ビタミンCは体内でコラーゲンを合成する際に必要な栄養素です。コラーゲンは皮膚のバリア機能を維持するために必要なだけではなく、粘膜の健康を維持したり免疫系の健康的な機能にも役立ちます。
また、抗酸化作用を持つ成分のひとつなので、シニア期の犬たちの健康維持にもお勧めの栄養です。
本来、ビタミンCは熱に弱い成分ですが、レンコンに含まれているでんぷんが加熱によってビタミンCが壊れてしまうことを防いでくれるので、加熱してもビタミンCは残ります。

■食物繊維
レンコンに含まれる嬉しい成分のもう一つは、犬たちの腸内環境を整えるのに役立つ食物繊維です。腸内環境を整える際には、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類の食物繊維をバランスよく摂取することが大切です。レンコンには主に腸内細菌のエサとなる水溶性食物繊維、そして腸の運動を促進してウンチを排出するサポートをしてくれる不溶性食物繊維、どちらもしっかりと含まれています。
犬たちのウンチの状態が安定しない、という時のトッピングに活用してもいいですね。

犬たちにオススメのレンコンの与え方

私たち人間は、煮物にしたりスープにしたり、加熱して食べることが多いレンコン。犬たちに食べさせる際には、生でも加熱した状態でも与えることが出来ます。ただ、加熱しているほうが消化の面で優しいです。

オススメの調理法は、ほかの野菜やお肉と一緒に一口サイズにカットしたレンコンをスープにすること。独特の歯ごたえを楽しめますし、水溶性の栄養もそのまま与えられます。
また、薄くスライスしたレンコンを焼いて手作りのレンコンチップを作ってオヤツとして活用してもいいですね。

おわりに

人間ののどの風邪薬としても使われてきたレンコンですが、豊富な食物繊維には犬の健康維持にうれしい成分も含まれていました。
独特の食感を持っているレンコンは、そのままなら歯ごたえを、すりつぶすことで粘り気が出て濃厚な味わいをそれぞれ楽しむことができます。犬の食事には栄養面ももちろん大切ですが、季節それぞれのおいしいものを取り入れることも楽しみの一つですよね。
犬と一緒においしいレンコンを楽しんでみてはいかがでしょうか。