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2020.01.27

老犬の認知症予防に遊びを活用!嗅覚で刺激を取り入れよう。

老犬の認知症予防に遊びを活用!嗅覚で刺激を取り入れよう。

冷え込みが厳しくなり、いよいよ冬本番といった寒さを感じます。皆さまの家の犬たちの様子はいかがでしょうか。寒くなってくると、犬たちも家の中では暖かい場所で寝ていることが多くなります。
特にハイシニア犬・老犬の場合は、加齢によって活動的に過ごす時間が短くなり、太りやすくなるほか、認知症の傾向が出てくると夜中に起きてしまうこともあります。また、耳が遠くなったり、白内障が進み、聴覚や視覚から得られる刺激が少なくなることから、体内時計が狂いやすくなることもあるようです。
しかし、犬たちには聴覚や視覚が弱くなっても、頼れる「嗅覚」があります。今回は認知症予防のためにハイシニア犬とできる遊びとして、嗅覚を使った遊びをご紹介します。

シニア犬は、室内遊びの刺激で認知症予防を。


犬たちは体内時計のほかにも、日差しや気温の変化から時間の経過を理解することができると考えられていますが、日差しが弱く、気温も上がりにくい雨の日や冬は、どうしても時間経過を感じにくくなってしまうようです。
さらに、室内であっても寒さを感じると、温かい場所に留まり体力を温存するように、眠ることが多くなります。

特にハイシニア犬たちの場合は、聴覚や視覚などが衰えているため、より変化を感じにくくなり、いつも以上に睡眠時間が長くなるほか、寒さによって関節のこわばりが出るなどの理由から、寝て過ごすことが多くなります。
しかしそのままにしておくと、どんどん体内時計が狂っていってしまうのでは…?と心配になる方も多いですよね。
また、認知症の症状が出始めている犬たちも、昼と夜が逆転してしまうケースがあり、夜になるとゴソゴソ動き始めたり、オヤツや遊びを要求するようになることも。
これらのシニア犬たちの体内時計の乱れと認知症の進行を防ぐために楽しく活用できるのが、室内でできるアクティビティです。

ごはんやオヤツの与え方をちょっと工夫してみよう。

室内でできるアクティビティとしてオススメなのが、ドライフードや一口サイズのトリーツを入れられるオモチャや、知育玩具を取り入れること。自分の意志で動き回ることが出来る犬なら、ごはんの前にちょっとした時間に宝探しゲームをしてもらうことで、犬たちの意欲を掻き立て、美味しいごはんやトリーツを食べ、達成感を感じられます。シニア犬たちも「まだまだ自分はこんなことができるんだ」という自信にもつながるかもしれません。
最初はうまくできないかもしれませんが、そこは人間が少し手伝いつつ、犬たちの楽しみを引き出してみてください。
慣れてきたら、トリーツが入ったオモチャを家具の隙間などに隠してみるのも良いと思います。いくつか隠し場所を用意しておいて、犬たちが探す楽しみを増やすのも刺激になるはずです。

知育玩具などをすぐに用意できないときには、キャップやリングを外した小さめのペットボトルにドライフードやトリーツを入れるだけでもOK。コロコロ転がしている内に、ご褒美が出てくるという仕組みです。集中力が続かないタイプの犬にもオススメですよ。もちろん、使用する前には中をきれいに洗って、乾かしてからにしてください。また、遊んでいる時間は(子犬のころのように)飼い主が見守ってくださいね。

おわりに

犬たちはいくつになっても「すごいね」「良くできたね」とほめてほしいもの。シニアになってもそれは変わりません。でも、年齢を重ねたシニア犬たちは、それまではできていたことでも、失敗してしまうことが増えて、自信を無くして、やらなくなってしまうこともあります。
体内時計を整えたり、認知症予防として刺激を与えるほかにも、犬たち自身が「楽しかったな」と感じることで気持ちが満たされる効果が期待できます。室内でできることは、確かに外と比べると多くはないかもしれませんが、それでも犬たちと楽しい暮らしをしていくためにも、犬との室内遊びを取り入れてみてはいかがでしょうか。
ポチスタッフのひとりは、一緒に暮らしている犬がハイシニアの年齢になった時、わざとよその家の犬をたくさん撫でて、家に帰っていたそうです。家の中に、いつもと違う"におい"を持ち込むと「おや?」と興味を示してくれたそうです。