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2020.03.05

強制給餌中の犬の食欲を刺激するには? ~ペット栄養管理士のアドバイス #22~

強制給餌中の犬の食欲を刺激するには? ~ペット栄養管理士のアドバイス  #22~

犬たちの毎日の暮らしを少しベターにするTipsを、POCHIのコンサル担当のスタッフたちがお届けします。

*1 ご相談内容は一例であり、犬たちの生活習慣や体格、体質などによって差があります。

~食が細いハイシニア犬を元気付けたい~

<とあるご相談内容>

持病があるハイシニア犬が、最近ほとんど食べなくなり、シリンジで給餌している状況です。
やはり強制的に食べさせるより、おいしく食べてもらいたいので、オススメのアイテムがあれば教えていただけませんか?

DOG's TALK

ペット栄養管理士 N

ペット栄養管理士。趣味は多肉植物。散策が大好きで決まった散歩コースを持たない。

ハイシニア犬になると、それまで以上に寝ている時間が長くなったり、横になっていることが多く、立って歩くなどの動作がきつく感じるようになると、動き回らなくなるので食欲が低下しやすいといわれています。ハイシニアになった犬たちが、今までよりも食が細くなってしまうことは、ある意味では自然なことなのかもしれません。
食べないと、当然どんどん痩せていってしまいます。ハイシニア期の犬たちの場合は、食べないことで体重とともに体力も低下しやすく、病気などに抵抗するための体力を温存していくためにも、なるべく体重を減らさないように、と獣医師さんからも指導されます。
とはいえ、シリンジによる給餌より、やはり自分から食べるような、おいしいものを食べさせてあげたいという気持ちになるのは飼い主心というものですよね。

健康に良い/悪いは関係なく、飼い主さんだけがご存じの、犬の大好物を食べさせることが食欲を刺激することもあります。ハイシニアになった犬たちには、思いっきり大好きなものを食べてもらうのもいいと思いますよ。やはりおいしいものは犬たちを元気にしてくれます。

ポチの取り扱いアイテムの中では、ハイシニア犬たちが食欲不振になった時に嗜好性が高いといわれている「トライプ」を試される方が多いです。(詳しくはコチラ『犬のごちそう?トライプをオススメしたい理由。』)

トライプは、反芻、草食動物の胃のことで、犬にとって最も嗜好性の高い食材の一つともいわれます。栄養素も豊富で、草食動物の胃には微生物や微生物の代謝物である消化酵素なども含まれます。注意点としては、嗜好性は高いですが、人間にとってはキツイ匂いがあります。とはいえ、そのニオイが犬たちにとっては美味しそうに感じるのかもしれません。シリンジが必要になるような、噛む力が衰えた犬たちの場合は、パテ状のウェットフードの中から選ぶのが良いかもしれませんね。

今までにお寄せいただいたお声の中で、比較的シニア犬がよく食べたというものでは、おかずレトルトとして紹介しているアイテムの中のPOCHI 馬肉ミンチ」という商品があります。
病気で食欲が低下した犬が、催促するほど食べたといった方もいらっしゃるくらい、嗜好性が高いレトルトです。馬肉は高タンパクで低カロリーの食材ですが、実はシニア期の犬たちのほうが、青年期の犬たちよりもタンパク質の要求量が高くなるので、馬肉はシニア犬にぴったりの栄養バランスの食材です。おいしいものを食べて、しっかりと栄養をつけさせたい時にはオススメですよ。また、馬肉に含まれるグリコーゲンは動物性のデンプン、なんて呼ばれるほどエネルギーに素早く変わる性質を持っているので、元気がない犬たちの体力を回復するためにもぜひお試しいただきたいアイテムです。

食べなくなってしまったハイシニア犬の栄養補給になるサプリメント(アミノコンプレックス パウダーフード パピー)もオススメです。

すすんで食べてくれるものが見つかることを私たちも願っています。