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2020.04.15

「安心」がポイント!子犬&成犬のハウストレーニングのコツ

「安心」がポイント!子犬&成犬のハウストレーニングのコツ

あなたの犬は、ケージやクレートなどの「ハウス」に慣れていますか。もし犬がハウスに入らない、入ってもすぐに逃げてしまう、入ると吠えるといった状態なら、パピーの内からハウストレーニングを実践してみましょう。もちろん、子犬だけではなく成犬でもトレーニングは可能なので、家にいる時間をうまく活用して、ハウスに慣れるまでじっくりと続けてみませんか?
今回は犬と一緒にお出かけをするのであれば、トイレトレーニング同様にきちんと身に付けておきたい、ハウストレーニングを行う際のちょっとしたポイントをご紹介します。

犬のハウストレーニングとは?

ケージやクレートに入り、リラックスしておとなしく過ごせるようにトレーニングすることを、ハウストレーニングといいます。これをマスターしていると、動物病院や旅行といった犬との外出がラクになりますし、日頃のお留守番にも役立ちます。また持ち運びできるクレートは、災害時、同行避難する際の必須アイテム。慣れない場所で過ごすことになったときのためにも、ハウストレーニングは非常に重要です。クレートの種類も丈夫なモノから、持ち運びに便利なソフトクレートまでさまざま。どんなクレートでも犬が「自分の場所だ」と認識できるようになると、よりいいですね。

ハウストレーニングにおいてポイントとなるのは、ハウスが「安心できる自分の居場所」だと理解してもらうことです。そのため嫌がる犬を無理やり閉じ込めるようなやり方は逆効果。日頃からいつでも出入り自由の、リラックスできる場所にしておき、よい印象を持ってもらえるようにしましょう。

犬のクレートは「大は小を兼ねない」


人の立場で考えると、「狭い場所に閉じ込めるのはかわいそう」と感じてしまいますが、そもそも犬は狭い場所を好む動物です。犬の祖先であるオオカミは、敵から身を隠すために、狭い穴の中で群れて眠っていたそうです。犬が狭い場所の方が安心するのは、オオカミだった頃の名残でリラックスできる自分の居場所だと認識しているからです。

こうした習性を踏まえると、ハウスにするクレートもきちんとサイズを考えて選だほうがいいです。
基本は、犬の鼻先からお尻までの体長を計り、ほぼ同じサイズのクレートを選ぶこと。このとき、立った犬の頭が当たらないかどうかもチェックしてください。オスワリしても頭が天井につかず、寝そべっても足がつかえないサイズがベストです。大きすぎるクレートは犬がかえって落ち着けなくなるのでご注意を。犬が成長し、大きくなったらその都度、クレートは買い替える方が犬にとっては快適です。中にタオルなどを入れると、より安心して過ごせるようになりますよ。

犬がハウスに慣れるまでの4ステップ


ハウストレーニングに焦りは禁物。慣れるまでは1日1回、1時間くらいを目安に、少しずつ時間を延ばしていきましょう。目標は、犬が自ら進んでハウスに入り、リラックスして過ごせることです。

STEP 1:おもちゃで興味をひく
犬におやつを見せながら、「ハウス」と号令をかけて、おもちゃをハウスに投げ入れて興味をひく。

STEP 2:ごほうびを与える
犬がハウスの中に入ったら、中にいる間に、おやつなどのごほうびを与えて、「イイコ」「グッド」などと褒める。

STEP 3:扉を閉める
犬が中で遊んでいるうちに、そっと扉を閉める。閉めている間はそばにいて、しばらくしたら扉を開ける。これを何度か繰り返し、ハウスの中に入れられても、やがて飼い主が迎えに来てくれると分かれば、犬も安心して慣れていきます。

STEP 4:扉を閉める時間を延ばす
慣れてきたら扉を閉めている時間を少しずつ延ばすと同時に、少し離れてみる。飼い主が近くにいなくても、徐々に平気に。

もし犬が出たがるようなサイン(吠えるなど)が見られた場合は、すぐにハウスから出してしまうと「吠えれば出してもらえる」と間違った認識を植え付けてしまうことになりかねません。少しずつ犬も慣れていくので、犬が落ち着いているタイミングで、何度もSTEP.1からやり直してください。最初からできる犬はいませんから諦めず、根気よく続けることが大切です。

■ (ポチスタッフより)

昔のクレートトレーニングでは、「犬があきらめるまで放っておく」というやり方のほうが多かったように思います。
犬のしつけのトレーニングも人の子供と同じように新しいやり方がどんどん取り入れられていますので、犬の性格に合う、合わないを見ながらチャレンジしてみてください。

おわりに

ハウストレーニングをマスターすると、クレートに入れた状態で、大きさにもよりますが電車などの公共交通機関を利用できるようになります。犬と一緒に宿泊できるホテルを利用したり、お友達の家に遊びに行った時にも、犬は自分の安心できるスペースがあることで落ち着いて過ごせたり、動揺しても冷静になることができるようになります。また、安心できるスペースがあることでトイレの失敗が減る可能性もあります。お出かけやお泊り、車の乗せ方など、練習が必要なのは前提として、徐々に犬と出かけられる場所が、広がっていくはずですよ。「ハウスに慣れたら、一緒にどこへいこう」と考えながら、楽しい気持ちでトレーニングに取り組みたいですね。