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2020.06.18

犬もオンライン診療が当たり前になる?動物病院の変化について[#今気になるトピックス]

現在、世界を取り巻く環境によって、犬との暮らしに関しても大きな転換点が訪れているようです。人と人の接触機会を減らす試みの一つとして注目されているのが、動物病院でのオンライン診療です。
犬との暮らしがオンライン診療でどのように変化するのか、今注目の取り組みについてご紹介します。

今、日本では動物病院に訪れることなく、オンラインのビデオ通話を活用して動物の健康に関する悩みや診察を行うサービスがスタートしています。
飼い主が予約システムを使用し、指定された時間にビデオ通話を始めることで、獣医師に相談ができるという仕組みです。ただ、オンラインでの相談では、初回から薬などを出してもらうことは難しい、というのが現状のようですが、さまざまなケースでの活用が見込まれています。

例えば、持病を持っている犬やハイシニア犬などは動物病院での待ち時間や移動のストレスを軽減できますし、加齢などで動物病院までの移動が困難な大型犬にとっても、自宅で診察ができるのはとてもありがたいですよね。また、自宅での様子を伝えることができるので、犬たちの普段の暮らしぶりが診察などのヒントになると期待されています。
ただ、同時に問題点も見えてきているようです。日本に先立って、イギリスやアメリカなどではすでにオンライン診療を行うようになっていますが、それらの国では飼い主と動物病院の間の関係性が問題になっています。やはり、オンライン診療だけでは飼い主と獣医師は十分に信頼関係を作っていくことが難しく、具体的な指示を出しても十分に伝えることが難しいことが分かってきました。

また、まだオンライン診療を行っている動物病院は少なく、担当の獣医師ではない獣医師がオンラインで相談を受けることになるので、情報の共有が上手くいかないという問題もあるようです。
便利な犬のオンライン診療は、まだまだ世界的にも始まったばかりの取り組みです。今後少しずつ改善され、制度も見直されていくことで、より便利で安心して活用できるようになっていくと思います。
より一層、オンライン診療が広がっていくことで、かかりつけの動物病院で診察を受け、その後のアフターフォローや暮らしのアドバイスをオンラインで受けるというスタイルが広がっていく、と予測されています。
オンラインとオフラインの両方を上手く活用しながら犬の健康管理に役立てていきたいですね。

DOG's TALK

動物病院でのオンライン診療はより広まっていくといわれていますが、ニオイや触れた感触などが診察のポイントになることも多いので、やはり直接動物病院に赴いて、実際に犬の様子をチェックしてもらうことは大切です。
実際に獣医師さんが犬に触れたり飼い主との関係性などを作っていく機会として、動物病院に行くことのメリットも大きいので、実際に動物病院に行く場面(初診など)とオンライン診療を活用する場面(中長期的な治療や介護など)を上手く併用して、犬の健康維持に役立てていければいいですよね。