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2020.07.16

困ったときはウェットフードを冷凍保存。メリットと使い方のススメ

困ったときはウェットフードを冷凍保存。メリットと使い方のススメ

水分を自然な形で摂取でき、嗜好性も高いことから夏の栄養管理に役立つウェットフード。食欲が落ちてしまった犬や体力の低下が気になるシニア犬の栄養補給として活用したい、と思う方も多いのではないでしょうか。
でも、「うちは小型犬で食も細いし、いつも使い切れない…」という方や「少しずつ使うと傷みが気になる」というお声もあります。
そこで、本日は夏の犬の健康管理にウェットフードを活用する際の「保存法」や使い方についてご紹介します。

犬にウェットフードを与えるメリット

ウェットフードはドッグフードの中でも特に水分量が多いものを指します。ドライフードの水分量がおおむね10~15%前後なのに対して、ウェットフードでは80~90%が水分ということも少なくありません。

ウェットフードはその豊富な水分量から、食事を通して水分補給ができるということが最大のメリット。犬の健康維持のために飲水量を意識したい時には食事で水分補給ができるウェットフードを活用することは非常に効果的と言えます。
ストルバイト結石や膀胱炎などのおしっこトラブルに悩む犬の食事の選択肢としてオススメですよ。
また、ウェットフードは嗜好性が高いということもポイントのひとつです。ドッグフードの中でも香りが強く、犬の興味をひきやすいという特長を持っています。そのため、食事にこだわりが強く、好き嫌いが多い犬に与えることもあります。

また、全体に対して水分量が多いウェットフードは、体重管理が必要な犬にもオススメです。水分が多い分、かさが多くなりますが、実質的なカロリーが低くなることが多いためです。

このように様々な目的で使用されることがあるウェットフードですが、多くの方がその保存方法で悩んでいるようです。

ウェットフードはすぐに使い切らなくてはいけないの?


今では犬用ウェットフードも小さめのサイズや使い切りサイズのパウチを見かけることも多くなりましたが、お買い得感で言えば400gほどのサイズ。
小型犬が主食のサポートとして利用するには、なかなかの量で使い切ることが厳しいですよね。

本来、ウェットフードはドライフードと比較して開封後の保存可能な期間は短く設定されています。それは水分量が多いので、雑菌などが繁殖しやすいためです。また、酸化や乾燥などによって風味か落ちてしまうため、冷蔵庫で保存するとしても3日以内に使い切るような目安のものが多いです。

では、この保存可能な期間内に使い切れない場合にはどんな工夫ができるのでしょうか?
その中の方法の一つが「ウェットフードの冷凍保存」です。

ウェットフードを冷凍保存する方法とコツ

ウェットフードを3日以内に使い切れなさそうな時にできる工夫として、冷凍保存がありますがその際のポイントがいくつかあります。


・ウェットフードは一食分ごとに小分けして冷凍する

ウェットフードを冷凍する際には缶から出し、犬の食べる量に合わせて一食分ずつ小分けしてラップに包み冷凍する方法がオススメです。
また、水分量が多くて、ラップで包みにくいときは、冷凍庫で氷を作る際に使用する製氷皿を活用し上からラップをします。
製氷皿の1個当たりのグラム数をあらかじめ計っておけば、その後は計量する手間が省けます。製氷皿はシリコン製のものが取り出しやすいですく便利です。

これにより、一食分ずつ解凍して与えられるだけではなく、目分量で一度に与える量が増えたり減ったりすることがなくなるので、体重管理が必要な犬にもオススメの方法です。

・冷凍しても風味を維持できるのは2~3週間

冷凍すればいつまでも保存できるようになるのか、というとそうではありません。冷凍保存することによって、ウェットフードは2~3週間ほどまで保存期間を延ばすことはできるようになりますが、それ以降は風味が落ち、嗜好性も落ちる可能性が高くなります。
長期間冷凍しすぎてしまうと、冷凍焼けといわれる状態になり、色味やニオイが変質してしまいます。


・解凍の際には電子レンジではなく、冷蔵庫or自然解凍がオススメ

冷凍保存したウェットフードを使用する際には解凍が必要になりますが、その際に電子レンジを使用してしまうと加熱の具合にむらができたり、加熱しすぎてしまいにおいが変わり、犬が食べなくなってしまうこともあります。
冷凍庫から冷蔵庫の中へと使用する分だけを移動させて、解凍する方法がオススメです。
前日の夜のうちに一日の使用する予定の量を冷凍庫から冷蔵室に移動させておくことで、翌日の忙しい朝から使用する量を与えることができるようになります。

おわりに

本日は、夏の犬の健康維持に役立つウェットフードの保存方法についてご紹介しました。高温になる夏の間は、犬の体調に合わせてウェットフードの冷凍も取り入れつつ、おいしく栄養豊富な食事でサポートしていきましょう。
とくに食が細い傾向がある犬の場合、暑さのためにぐっと食欲が落ち込んでしまうこともあり、心配される方も多いようです。そんな時も、少しずつ使いたい量だけを小分けにして保存することで手作り食風ごはんやトッピングといった、ちょっとした工夫を取り入れることで犬の食欲や活力が戻る可能性もあります。
なかなか使い切ることができない…と悩んでいた方はチャレンジしてみてください。

DOG's TALK

スタッフの中にはウェットフードを2種類凍らせて小分けにして保存し、1キューブずつ違う種類のウェットフードを組み合わせて与えたり、凍ったままおやつ代わりに与えるなどの使い方をしている飼い主もいます。
凍らせることで、ウェットフードはさらに活用法が広がります。それぞれの家庭に合わせて、試してみくださいね。