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2020.08.27

心臓病の犬の食事、家での過ごし方のポイント ~ペット栄養管理士のアドバイス #29~

心臓病の犬の食事、家での過ごし方のポイント ~ペット栄養管理士のアドバイス #29~


犬たちの毎日の暮らしを少しベターにするTipsを、POCHIのコンサル担当のスタッフたちがお届けします。

*1 ご相談内容は一例であり、犬たちの生活習慣や体格、体質などによって差があります。

~心臓が悪い犬との夏の過ごし方のポイント~

<とあるご相談内容>
犬の心臓に持病があることが分かり、初めての夏を迎えます。
普段の食事や生活などでは、どんなことに気を付けて過ごしたらいいでしょうか?

DOG's TALK

POCHI スタッフ OKAPY

犬ぞりやフリスビーなど、犬とできるアクティビティが好き。大型犬を見るとテンションが上がります。

心臓は一日中休むことなく全身に血液を送り続けています。


  • ■心臓病の犬の家での過ごし方について

心臓病の犬との過ごし方のポイントは、心臓を頑張らせすぎないことが一般的。
夏という季節を考えると、心臓への負担で気を付けたいのは気温・湿度です。冬と比べると暑い夏の期間は、血管が急激に収縮したりすることはあまりなく、心臓の負担になりにくいと考えられます。でも、高温多湿の環境は強いストレスとなり、冬とは異なった負担につながることがあります。
ゆっくりと落ち着いて過ごすことが出来る時間が長くなるよう、室内の温度と湿度に気を使って快適環境づくりを行っていきましょう。
安静にしていても呼吸が激しかったり、舌が出ているようであれば暑さのストレスを感じている可能性があります。犬の適温については以前の記事でもご紹介していますので、そちらもご参照ください。

→(犬たちにとっての適温って?室温、湿度を管理して快適な暮らしを。)

また、室内と外気の温度差にも注意したいところです。外に出ることもあるので室内を冷やしすぎないような温度設定がいいと思います。
夏は台風や雷などもやってきます。こういったものに興奮したり、過剰に怯えてしまう犬であれば、心を整えるハーブなどを取り入れてみるのもいいかもしれません。

  • ■心臓病の犬の家庭での食事について


獣医さんからも指導があったと思いますが、心臓病の持病がある犬の食事の注意点としては、肥満は心臓に負担をかけるので、季節を通して低カロリーで、塩分が低いものがおすすめです。

心臓をサポートするサプリメントを取り入れてみるのも選択肢のひとつです。
心臓の活動に必要なエネルギー・ATPを作るコエンザイムQ10抗酸化作用を期待するもの、L-カルニチンタウリンなどを含むもの、血液の流れをスムーズにするルンブルクス(ミミズ乾燥粉末)などを活用したものなどがあります。既に薬を服用しているなど、サプリメントを使用するかどうか迷ったときには動物病院で相談してみてください。



  • ■その他の心臓病の犬の過ごし方の注意点

簡単なポイントをご紹介しましたが、動物病院からお薬が出ているようであれば指示に従ってきちんと与えること、そして場合によりますが、全く運動させないのではなく、筋肉を維持するための運動として、またストレス発散にもなる軽い散歩といった基本的なこともとても大切です。

夏の散歩は無理のない範囲で、犬が疲れすぎないように気を付けつつ、楽しく続けられるように気温や時間帯をチェックして行ってください。とくに夏は日差しが強い午前中は短く、日が落ちたあとの夜の散歩をゆっくり楽しむ、などの配分がいいかもしれませんね。
心臓以外に気になるトラブルが出ていないようであれば、繰り返しになりますが体重増加を避け、適切な体重を維持しましょう。

心臓病だからといって特別な何かを始めたりすることは時に必要かもしれませんが、犬が快適に過ごせる暮らしのルーティンを整えるということを意識してみてください。