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2025.07.03

犬連れで野山を疾走!NZのマウンテンバイク事情とは?~南半球のDog's letter~

犬連れで野山を疾走!NZのマウンテンバイク事情とは?~南半球のDog's letter~

世界の様々な地域に順応して暮らしている犬たち。
ところ変われば犬とのライフスタイルも変わります。日本とはちょっと違う?!共通してるかも?!と思える目新しいドッグライフ情報を、自然豊かな南半球に位置するニュージーランドからお届けします。今回は、スポーツとして認知される国民的アクティビティ「サイクリング」について、犬と一緒に走れるマウンテンバイク・トレイルをご紹介します。

DOG's TALK

この記事を書いた人:グルービー美子

この記事を書いた人:グルービー美子

ニュージーランド・オークランド在住のトラベルライター。JAL機内誌やガイドブック「地球の歩き方」などに寄稿。子供の頃から柴犬と暮らし、現在はサビ猫のお世話係。趣味はサーフィン。

サイクリングは国民的アクティビティ

アウトドア天国のニュージーランドで、国民的アクティビティのひとつといえるがサイクリング。この国の自転車はマウンテンバイクもしくはロードバイクが主流で、電動アシスト自転車も増えてきましたが、まだ移動手段というよりもスポーツという認識です。
近年は健康や環境問題の観点から全国各地にサイクルロードが整備され、マウンテンバイク専用パークも人気を博しています。その中には犬と一緒に走れるトレイルも。今回はドッグフレンドリーを謳う南島ネルソンと北島タウポのマウンテンバイク・トレイルをご紹介します。

3つの国立公園に囲まれた自然都市ネルソン

南島北部に位置するネルソンは、「サニーネルソン」という愛称を持つほど晴天率が高い都市。気候が温暖で周辺に3つの国立公園があり、野外遊びが好きな人にもってこいな町です。この町でおすすめのマウンテンバイク・トレイルは、中心部のすぐそばのコアタ・パーク。標高400mの小高い丘の上にあり、初級者向けの傾斜面からスリリングな上級者向けの急坂までコース設定が豊富。頂上からネルソンの美しい町並みが一望できることも魅力です。一部のコースを除いて犬連れOKなこともあり、週末ともなると犬と一緒に走りたいライダーが集結します。

地元のマウンテンバイク・クラブもあり、趣味を通して犬と飼い主の交流が広がります。ネルソン周辺にはほかにも多数のマウンテンバイク・トレイルが点在し、町から離れた場所へは自転車専門シャトルバス会社による送迎サービスの利用が可能。もちろん犬も乗せてもらえます。

200km以上のトレイルに犬を連れていけるタウポ

北島タウポは国内最大の湖、タウポ湖のほとりにある町。トライアスロンの世界大会が開催されるほどスポーツが盛んで、全長380km以上ものマウンテンバイク・トレイル「スーパーヴォルケニック・トレイル・ネットワーク」が広がっています。タウポは犬連れに優しい町でもあり、オフリードにできるエリアは18カ所以上、犬と一緒にサイクリングやハイキングが楽しめるトレイルは全長200km以上に及びます。犬と泊まれる宿泊施設も多く、犬連れ旅行にもぴったり。タウポは火山地帯で温泉が湧いているため、外で思い切り遊んだ後は犬も飼い主も湯船につかって体を癒せます。

1年中楽しめる犬とのサイクリング

犬と一緒に走るマウンテンバイクといえば、「バイクジョアリング」を思い浮かべる人もいるでしょう。これはヨーロッパで犬ぞりのトレーニングとしてスタートしたドッグスポーツで、リードを付けた犬に自転車を引っ張ってもらうというもの。しかし、ニュージーランドではスキージョアリングに親しむ人がいるものの、バイクジョアリングはポピュラーではありません。マウンテンバイク・トレイルでは犬は基本オフリードで、自転車に乗った飼い主の後ろをついてきます。ライダーである飼い主が猛スピードで疾走すると、犬はますます嬉しそう。疲れた様子もなく山道を生き生きと走る犬を見ると、身体能力の高さと体力に感心します。

6~8月のニュージーランドは冬ですが、雪が積もらなければサイクリングは問題なく楽しめます。1年中外で遊びたい犬と飼い主にとって、マウンテンバイクは最高なアクティビティといえるでしょう。

取材・写真強力

*1  Nelson Tasman

*2  Love Taupo、Robinson Studios