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2019.12.16

犬の必須アミノ酸のスレオニンとリジンは食べ物の代謝に必要。

栄養素のなかには、犬たちが体内で合成することができず食べ物から摂取することが必要な「必須栄養素」と呼ばれるものがあります。その中のひとつが、肉や魚、大豆などのタンパク質を構成している犬の必須アミノ酸と呼ばれるグループ。これらのアミノ酸は、犬たち自身が体の中で合成することができないため、食べ物から必ず摂取する必要があるもののことを指します。

今回はそんな犬の必須アミノ酸の中から、犬たちのエネルギー代謝に関係するスレオニンとリジンについてご紹介します。

スレオニンってどんな食べ物に含まれるの?どんなアミノ酸?

スレオニンはトレオニンとも呼ばれるアミノ酸の一種で、必須アミノ酸のうちで一番最後に発見されたとされています。スレオニンは体内で行われる代謝の過程で重要な働きを果たしています。
スレオニンの重要な働きとしては、食事からとりこまれたタンパク質をエネルギーに変えるほか、古い細胞の代わりに新しい細胞を作る新陳代謝の促進などがあります。たとえば、消化器系の不調によって胃腸の壁が荒れてしまっているときに、新陳代謝を活発にして新しい粘膜を作るためにサプリメントで補給されることもあるようです。
不足することでタンパク質をエネルギーに変換する機能が低下し、食欲不振や貧血、パピーでは成長の停滞などがみられることがあります。

スレオニンは特に動物性タンパク質に多く含まれているアミノ酸の一つであり、植物性タンパク質を中心とした食事を摂取していると不足することがあります。もちろん、総合栄養食タイプのドッグフードを与えている限りは不足することはありません。

リジンってどんな食べ物に含まれるの?どんなアミノ酸?

リジンはリシンとも呼ばれるアミノ酸の一種で、穀類には含まれませんが、豆類や肉、魚などの食べ物には豊富に含まれています。リジンは体の細胞などのほとんどのタンパク質の構成成分となり、成長期のパピーたちや怪我や病気などの療養期には要求量が多めになるアミノ酸です。
また、リジンの働きにはホルモンや酵素などを作るための材料になったり、食べ物から摂取したブドウ糖をスムーズにエネルギーにする作用があるといわれています。ブドウ糖は脳などの大切なエネルギー源なので、リジンが不足することで集中力が切れやすくなるほか、感情が不安定になりやすくなる傾向があるようです。

基本的にこちらも総合栄養食タイプのドッグフードを与えていれば理屈では不足することはありませんが、消化には個体差が出ます。また、手作りなどトウモロコシや小麦などの穀類が多くなっている場合、不足しやすいので肉類や豆などを使って食べ物の栄養バランスを意識しましょう。

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*2 犬の必須アミノ酸 アルギニンは犬の解毒機能に重要な栄養。 アルギニン

*3 【獣医師コラム】アミノ酸スコアから考える、犬にはどんなタンパク質をあげるべき? アミノ酸スコア