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2020.06.08

紫外線による犬の皮膚への影響は?栄養面でのサポートについて~ペット栄養管理士のアドバイス #26~

紫外線による犬の皮膚への影響は?栄養面でのサポートについて~ペット栄養管理士のアドバイス #26~

犬たちの毎日の暮らしを少しベターにするTipsを、POCHIのコンサル担当のスタッフたちがお届けします。

*1 ご相談内容は一例であり、犬たちの生活習慣や体格、体質などによって差があります。

~皮膚が弱い犬の紫外線対策。気を付けたいポイントは?~

<とあるご相談内容>

我が家の犬は皮膚が弱く、すぐにかゆみが出たり皮膚が赤くなってしまいます。これから紫外線が強くなる季節、どんな対策をするべきか悩んでいます。

DOG's TALK

POCHI スタッフ OKAPY

犬ぞりやフリスビーなど、犬とできるアクティビティが好き。大型犬を見るとテンションが上がります。

すぐできる対策としては、紫外線が強い時間帯を避けて散歩をすることや紫外線をカットする繊維を使った服を着せるなどがあります。ただ、服を着せるときには体質的に化学繊維などでかゆみが出やすい犬もいるようですので、その場合は紫外線カットの効果がなくても、皮膚にやさしいナチュラルな繊維で白っぽい色を選ぶようにしてみてください。
夏の暑さ対策として、サマーカットをする犬もいますが、皮膚が弱い犬にとってサマーカットは要注意。毛皮をまとった犬は暑い夏が苦手でなので、サマーカットで涼しくしてあげることは熱中症対策として有効ですが、短くカットしすぎると紫外線がダイレクトに皮膚まで届いてしまうので、ある程度の長さを残すようにしましょう。


◆かゆみが出てしまったら?
かゆみが出てしまったら、紫外線を受けてかゆがっている場所を冷やすと落ち着く場合があります。
保冷材などを直接あてるのではなく、冷やしたタオルを当ててみてください。かゆみが出ている個所は毛細血管が広がっている状態なので、その毛細血管をきゅっと縮めることでかゆみを抑えることができるかもしれません。もちろん、長時間あててしまうのもよくありませんので、まずは様子を見る程度の5分ほどを目安に行ってみてくださいね。

炎症のようになってしまっている場合やかゆみがひどい場合などは、犬に相当我慢をさせることになり強いストレスとなります。獣医師さんに相談して薬に頼ってもいいと思います。

食事の面では、皮膚の再生能力をサポートするビタミンB2や亜鉛、良質なタンパク質と合わせて紫外線による細胞の酸化ストレスをケアする「抗酸化」に注目して役立つ栄養素を取り入れてみるのをおすすめします。


例えば、トマトのリコピンやスイカのβカロテンなど、夏になるとおいしくなる食材にも抗酸化成分を持っているものがあります。これらの食材をオヤツにしたり、ふだんの食事にトッピングしたり、抗酸化ビタミンと呼ばれるビタミンC、ビタミンEのほか、アントシアニンなどの栄養を凝縮したサプリメントなどを使ってサポートしてみてはいかがでしょうか。
紫外線によってダメージを受けた細胞の再合成を促してくれます。

■ 紫外線以外に、犬と一緒に夏を乗り切るために気を付けたいこと

基本的に、犬は全身を被毛に覆われていますから、強い紫外線に当たったとしても人間のようにやけどに似た状態になることはあまりありません。しかし、強い日差しに長時間当たると被毛の断熱効果で内側に熱がこもってしまい、熱中症を引き起こすことがあるので注意したいですね。散歩時の工夫として半分凍った水に水道水を入れて、タオルと一緒に持ち歩けば、応急的に犬の体を冷やすことができます。