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2021.07.29

犬の体臭は食事やケアで予防できる?暮らしの中でできるひと工夫

犬の体臭は食事やケアで予防できる?暮らしの中でできるひと工夫

犬と一緒に暮らしていると、ふと犬の体臭が気になる、という瞬間はないでしょうか。うちの子のニオイに慣れてしまっていて気付きにくくても、外に犬を連れだす時に「おや?」と気になったということはあると思います。
一緒に暮らしていると分かりにくいのですが、犬と暮らしていない人には犬特有のニオイは強い印象として残ってしまうことが多いです。

犬と一緒にお出かけするとき、家に知人を呼ぶ時などを考えてニオイケアは行っておきたいですね。犬の体臭を抑えたり、予防するために家族にできる対策にはどのようなものがあるのでしょうか。本日は、犬の体臭ケアの工夫についてご紹介します。

犬のニオイの種類とは?

犬のニオイの原因となるポイントを抑えることが対策の第一歩になります。

犬のニオイには、いくつかの種類があります。

【犬のニオイの種類】
・犬の皮脂臭
・犬の被毛に繁殖した雑菌臭
・外耳炎などの耳のトラブルで発生したニオイ
・おしっこ、ウンチなどの糞便臭
・口臭
・口の周りの食べ残しなどのニオイ

犬のニオイが発生しやすい場所や原因は様々ですが、きちんとそれぞれの対策をしていけばある程度ニオイを抑えることが可能です。

とくに皮膚の分泌物が多い犬種は、皮膚や被毛がニオイの原因になることが多いです。垂れ耳の犬は外耳炎や耳のトラブルが起こりやすく、耳がニオイを発生させやすい傾向にあるようです。また、ひげが長い犬は口元のひげがニオイを発生させやすくなります。
犬の特長によって犬のニオイの傾向がある程度絞り込めるケースもあるので、その部分を重点的にケアしてみてください。

犬の体臭を予防する方法

先ほどご紹介した犬の体臭の種類ごとに家庭でできる対策のアイデアをご紹介します。

■被毛や皮膚からのニオイを予防する方法

犬は人間のように体温調整のためではなく、ニオイやフェロモンでコミュニケーションを取るために分泌物を出します。犬の体に多くある毛穴にはアポクリン汗腺と呼ばれる腺があり、ここから出る汗には犬のニオイやフェロモンと同時に皮脂やタンパク質、アンモニアが多く含まれています。これらの成分が酸化したり、雑菌がこれらの成分を栄養として繁殖することで強いニオイの原因となるのです。

犬の体質によっては、皮膚の分泌物が多い犬もいますし、被毛の量が多い犬は湿気がこもり皮膚や被毛で雑菌が繁殖しやすい傾向にあります。
皮膚や被毛で雑菌が繁殖しすぎてしまうと脂漏症やかゆみなどの皮膚トラブルに繋がります。

これらの皮膚、被毛のニオイを予防するために効果的なのはシャンプーやブラッシングをこまめに行うこと。
犬用シャンプーの中には、皮脂汚れやニオイを落とすことに特化したものもあります。敏感肌の犬には食用にもなる重曹を使った重曹浴がオススメです。
皮膚や被毛を触って、ベタベタし始めた頃をひとつの目安としてシャンプーをする人が多いようです。シャンプー後は必ずドライヤーで皮膚や被毛を乾燥させることも、ニオイの予防として効果的です。足先などが濡れたままの状態になると、指間炎というトラブルにつながり、そこから強いニオイを発生させます。

■ウンチ、おしっこなどの便臭の対策

犬のニオイの原因となるものに便臭もあります。健康的な犬でもウンチやおしっこは臭うものですが、下痢をしていると長毛の犬ではお尻の付近にウンチがついてしまうことも。
お腹の調子を整えることがニオイの予防につながるケースもあります。食事の内容を見直し、水溶性・不溶性食物繊維をバランスよく含む食事を取り入れてみてはいかがでしょうか。
犬の腸内環境を健康的に維持するのに役立つサプリメントを活用するのもオススメです。

犬のトイレのニオイの対策としては、酸性のクエン酸を使った消臭スプレーなどが効果的といわれています。クエン酸はフルーツに含まれる成分で、犬が舐めてしまっても安心です。犬の体に優しいニオイの対策としてクエン酸を使った手作りスプレーを用意しておくのもいいですね。

■口臭を予防するために。


犬のニオイの原因として代表的なもののひとつが、歯周病などによって引き起こされる口臭です。
歯周病は、犬が食べた食べかすなどを栄養として口内に存在する細菌が繁殖し、毒素を作り出すことで進行していきます。
歯周病が進むと歯の周囲の組織やあごの骨などを溶かしてしまうことも。
歯周病菌が作った毒素が血管を通り、全身に回ってしまうと心臓や腎臓のトラブルにつながることもあるので、犬の健康維持のためには歯周病を予防することがとても大切なのです。

犬の歯周病・そして口臭を予防するために大切なのはやはりハミガキ。犬が食事を終えたらきちんと歯磨きを行うことを習慣づけるのが大切です。
また、既に歯石ができてしまっている犬の場合は、歯石を家庭で取り除くことは難しいので、動物病院で処置してもらう必要があります。高齢犬の場合は麻酔での処置が難しくなり、歯周病自体も顎や歯にダメージを与えることになるので、より治療が難しくなってしまいます。
口臭が気になったら、深刻な状況になる前に歯磨きを習慣化しましょう。

■外耳炎などの耳のトラブルによるニオイ

外耳炎は、耳の垂れた犬種などに多くみられます。外耳炎になった犬の耳からは、酸っぱい刺激臭をともなうことがあり、黄色い粘着性のある耳垢や、耳自体が赤くただれる場合があります。強いかゆみを伴う傾向があるので、犬も気にして耳の周囲を掻くような仕草をよく見せるようになります。

外耳炎は、マラセチアというカビや雑菌が犬の耳の中で繁殖することで起こります。マラセチアやカビは湿度が高い状況で繁殖しやすくなるので、梅雨から夏にかけて注意が必要です。

耳のニオイを予防するためには、耳の中を衛生的に維持するためにクリーナーを使用したり、見える範囲の耳の汚れを軽くこまめに拭き取ることがオススメです。耳掃除を行う際に耳に異常がないかをチェックするようにしたいですね。

■口の周りの食べ残しなどのニオイ

口の周りのヒゲが長い犬の場合は、それがニオイの原因になっているケースもあります。

犬たちは食器に鼻先や口を突っ込んで食事をするため、口元が汚れやすく、また毛に汁気のある食べかすなどが絡み付いてしまい、時間が経てば経つほどなかなか取ることが難しくなっていきます。
また、よだれが多い犬の場合も口元の毛がよだれで濡れた状態が続き、そこで雑菌が繁殖することでいやなニオイが発生することもあります。

対策としては、食後の犬たちの口元を速やかにふき取る習慣作りをする、トリミングで口周りを短くするなどがあります。
口元のしわになっている部分に毛が巻き込んでいないかも気にしたいですね。

おわりに

今回はふとした時に気になる、犬の体臭の原因をご紹介しました。
普段暮らしていると犬のニオイは慣れもあって気にならないことが多いですが、犬を連れてどこかに出かける際や誰かを家に招くときにはやはり意識したいところ。犬の体質を知ってそれぞれ対策をしていくことである程度の予防につながります。

ニオイのケアは普段から取り組んでこそです。衛生的な環境で犬を育てることは犬自身の健康にもつながりますし、シャンプーや歯磨きが犬の病気のサインに早めに気が付くきっかけになることもあります。飼い主としては、健康で衛生的に暮らせるような環境を作っていきたいですね。