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2023.07.24

犬と楽しむ夏の味覚"スイカ"。注意したいポイントと食べさせ方

犬と楽しむ夏の味覚

夏に美味しい食材の代表といえば、やっぱりスイカ。
みずみずしくて自然な甘さがスイカの魅力ですが、実は漢方や薬膳の世界では夏の健康維持に役立つ食材としても人気です。

美味しいスイカを犬に食べさせるときのポイントをまとめてご紹介します。

DOG's TALK

POCHIのペット栄養管理士 岡安

POCHIのペット栄養管理士 岡安

ペット栄養管理士です。犬ぞりやフリスビーなど、犬とできるアクティビティが好き。大型犬を見るとテンションが上がります。

スイカを犬に食べさせても大丈夫。

自然由来の甘さが魅力的なスイカは、ほとんど水分というイメージが強いと思いますが、念のため成分を詳しくチェックしていっても犬の体調に影響するようなものは含まれていないため、犬に与えることができます。
スイカの食べることができる部分のほとんどは水分です。
甘さは自然界に存在するブドウ糖、果糖、ショ糖が由来になっていて、これらの糖類は速やかに体内でエネルギーに代わる成分です。

■スイカ(100g中)に含まれる成分


エネルギー:41kcal/100g

水分:89.6g
タンパク質:0.6g
脂質:0.1g
炭水化物:9.5g(食物繊維:0.3g)

記載されていない成分でも、ビタミンA(カロテン)やB1、B2、Cの他、鉄、カリウムなどのミネラル類、グルタミン酸やアルギニンな ども含んでいます。
赤いスイカの中には、抗酸化成分であるリコピンの含有量が夏野菜の代表と言えるトマトよりも多いものがあるのだそうです。


約90%が水分で構成されていますので、水分補給にぴったり。
スイカは特有の良い香りがしますし、甘さも十分感じられますので、犬も興味を持って食べてくれる子が多いようです。

■ スイカの食べる部分の色の違いについて

スイカには身の部分の色が赤いものと黄色いものの2種類がありますが、実は含まれる成分の量などに違いがあります。
赤い実と黄色い実の違いは『カロテノイド』という色素のバランスが深く関係しています。赤いスイカはリコピンが多め、黄色いスイカはベータカロテンが多めといったように、カロテノイドの種類によって実の色の違いが出ます。

また、味わいも赤いものと黄色いものでは若干赤いもののほうが甘さを強く感じ、黄色はさっぱりとした爽やかな味わいが特長とされています。

犬に適量以上のスイカを食べさせると下痢になるリスクも。

ネット上には、犬にスイカを食べさせたら下痢をした、という意見も散見されました。
やはり水分量が非常に多い食材であるため、一度に大量に食べることで下痢気味になってしまうことはあると思います。
また、種は生の状態のままでは消化に悪く、スイカを大量に食べてしまったことで、生の種もたくさん食べてしまい下痢や軟便につながることもあります。

犬にスイカを食べさせるときのポイント

■適量を食べさせる

スイカを犬に食べさせるときの量の目安を計算してみました。
一般に、1日のエネルギーのうち、オヤツはその1割くらい、トッピングは2割くらいまでといわれていますので、1日の必須カロリーの1割で計算してみました。


小型犬(5kg) 80gまで
中型犬(15kg) 150~180g
大型犬(30kg) 150~250g

今回の数字はカロリーをベースにして算出した目安量です。ウンチの状態を見ながら、量を調節して与えてください。

■スイカの種は取り除く

スイカの種は、犬が消化できないので、食べさせる前にできる限り取り除いてから与えてください。
種を食べてしまったからと言って、ただちに犬の体調に悪い影響をもたらすような成分が含まれているわけではありませんので、ウンチから出てくるのを待ちましょう。

■利尿作用があるカリウムが含まれている

スイカにはカリウムが含まれています。
カリウムには利尿作用があり、適量を摂取することで尿の排出を助けてくれます。だから、膀胱内に尿が長時間とどまることで起こりやすいオシッコトラブル体質な犬たちにとっては、嬉しい食材になってくれます。

注意したいこととしては、カリウムは慢性腎臓病や僧帽弁閉鎖不全症などの心臓病の持病を持っている犬にとっては、制限が必要になる成分でもありますので、これらの持病を持っている子にスイカを与えるのは避けた方が無難です。

犬はスイカにアレルギー反応を示すことはあるの?


実際のところ、犬がスイカにアレルギー反応を示す可能性が高いということはありません。可能性としては、ほかの食材であっても同じです。
ただ、犬の体質によっては少ない量でもアレルギー反応を示してしまうこともありますので、特に敏感な犬の場合は食後の体調を注意深く観察してください。

ただ、交差反応といってよく似たタンパク質を持っている食品同士では、同じようにアレルギー反応が出ることがあります。スイカに関係するところでは、ブタクサにアレルギーがある時、スイカ以外にもメロンやズッキーニ、キュウリなどの食物でアレルギー反応が見られることもあるようなので、注意が必要です。

おわりに

今回は夏においしいスイカについてご紹介いたしました。スイカは犬に食べさせることができる食材ではありますが、やはり適量を食べさせることが大切。気に入って一度にたくさん食べたがっても、セーブしましょう。せっかく旬の美味しい食材なので、適量で楽しい夏の思い出にしたいですね。