広いドッグランで遊んでストレスフリー！NZのペットホテル事情とは～南半球のDog's letter～

*1 　日本とはどう違う？NZの犬のためのデイケアセンターをご紹介～南半球のDog's letter～

*2 　シニア犬に特化した預かりサービス「パウサム・ドッグケア」を取材～南半球のDog's letter～

世界の様々な地域に順応して暮らしている犬たち。
ところ変われば犬とのライフスタイルも変わります。日本とはちょっと違う?!共通してるかも?!と思える目新しいドッグライフ情報。今回はNZのペットホテル事情をご紹介します。

DOG's TALK

この記事を書いた人：グルービー美子

ニュージーランド・オークランド在住のトラベルライター。JAL機内誌やガイドこの記事を書いた人：グルービー美子ブック「地球の歩き方」などに寄稿。子供の頃から柴犬と暮らし、現在はサビ猫のお世話係。趣味はサーフィン。

ニュージーランドは長期休暇が取りやすい

犬を飼っていると家を空けにくいといわれますが、ニュージーランドの人々は犬の飼い主であっても意外と長期旅行に出かける傾向があります。ほとんどの会社員が1年間で4週間（20日）の有給休暇が義務付けられているうえ、クリスマスから年末年始にかけては会社そのものが2週間程度クローズするなど、比較的長い休みがとりやすいことがひとつの理由でしょう。

そんな旅行の際、犬の世話はどうしているのでしょうか？　国内旅行であれば連れて行けますが、海外となると①親戚や友人に預ける、②ペット（ハウス）シッターを依頼する、③ペットホテルを利用するといった選択肢があります。今回はその中で最も利用率の高いニュージーランドのペットホテルを取材しました。

広い運動スペースのあるペットホテルが主流

ニュージーランドのペットホテルは日本同様、ほとんどが日中の預かりサービス（デイケア）を行っています。そのため、初めてペットホテルに預ける場合は、こうしたデイケアや1泊程度の短期ステイで犬の様子を見て、慣らすことが推奨されています。ワクチン接種証明書の提示や、首輪、リードの持参、必要であれば普段のごはんも用意するなど、基本的な準備は日本と変わりません。

ニュージーランドならではと思える点は、広大な屋外ドッグランを備えたペットホテルが多いこと。オークランドにも中心部から車で30～40分圏内にこうしたペットホテルが点在しており、中にはファームの一角に作られたところも存在します。

Brookby Lodgeのエントランス。柵にデイケア滞在中の犬のリードがかかっています

今回訪れたブルックバイ・ロッジはオークランド市街の南東、クレベドン地区にあるデイケア＆ペットホテル。オークランドのオフィス街ブリトマート地区から約40kmで、周辺にはファームが広がる農業地帯です。

ブルックベイ・ロッジには面積10エーカーに及ぶ広い屋外スペースがあり、犬のサイズ別にエリアが分かれているので安全に遊べます。エアコン完備の室内スペースも用意されていますが、濡れるのを気にしない犬たちは雨の日でも外で駆け回るのを好むのだとか。

Brookby Lodgeのホテルエリア。夜はそれぞれケージに入って休みます。クリスマスが近づいてきたので、右手に犬のクリスマス写真を撮るスペースもあります。

この施設ではグルーミングサービスは行っていませんが、汚れた場合はシャンプーをしてもらえるそうです。「サイズのほか、犬の気質によっても遊ぶエリアを分けます。同じ犬種でも元気で常に走り回りたい若い犬もいれば、静かにしているのを好む性格の子もいるので」

そう話してくれたスタッフさん。ペットホテルの中には夜間は監視カメラのみで無人となるところもありますが、ここは24時間体制でスタッフが常勤しているのも安心。犬の様子は毎日SNSにアップされるため、飼い主は外出先からでもチェック可能です。

写真左：Brookby Lodgeの外観。ファーム地帯にあり、広々とした緑地で犬たちが遊べます。

ハウスシッターという方法も

ニュージーランドでも都市部では集合住宅が主流になりつつありますが、まだまだ一軒家が多いため、旅行中はペットの世話もしてくれるハウスシッターを利用する飼い主さんもいます。治安がいいといわれているニュージーランドですが、空き巣などの軽犯罪は日本より多発していることもあり、留守宅の管理は頭の痛い問題なのです。

日本ではなじみのないハウスシッターとは、住み込みで留守宅の管理をする人のこと。ニュージーランドではこちらも一般的で、たいがいは信用できる友人にお願いします。ただし、都合がつかない場合は「ハウスシッターを探している人」と「ハウスシッターをしたい人」のマッチングを行う有料の会員制サイトなどで見つけることもあるようです。