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2025.05.01

日本とはどう違う?NZの犬のためのデイケアセンターをご紹介~南半球のDog's letter~

日本とはどう違う?NZの犬のためのデイケアセンターをご紹介~南半球のDog's letter~

世界の様々な地域に順応して暮らしている犬たち。
ところ変われば犬とのライフスタイルも変わります。日本とはちょっと違う?!共通してるかも?!と思える目新しいドッグライフ情報を、自然豊かな南半球に位置するニュージーランドからお届けします。
今回は、「犬のデイケアセンター」について、どのように活用されているのかを取材。犬との快適な暮らしを考えるヒントになる情報です。

DOG's TALK

この記事を書いた人:グルービー美子

この記事を書いた人:グルービー美子

ニュージーランド・オークランド在住のトラベルライター。JAL機内誌やガイドブック「地球の歩き方」などに寄稿。子供の頃から柴犬と暮らし、現在はサビ猫のお世話係。趣味はサーフィン。

NZの犬用デイケアとは?

日本でも浸透しつつある犬のデイケアサービス。老犬の介護やリハビリを目的とした施設を連想されるかもしれませんが、ニュージーランドに数多く存在するデイケアセンターはサービス内容が違います。
今回は、オークランドの犬用デイケアセンター「ペット・イン・ザ・シティ」を取材しました。

犬を日中預かる幼稚園のような存在

ペット・イン・ザ・シティは、オークランド南東部のマウント・ウェリントン地区、北海岸に位置するシルバーデール地区、ワイラウ・パーク地区の3ヵ所で展開するデイケア&ペットホテルです。
今回話を伺ったワイラウ・パーク店は中心部から車で 15分ほどの便利なロケーションにあり、デイケア、ホテル、トレーニング、グルーミングのサービスを提供しています。
リハビリや介護ケアを行う老犬向けデイケアセンターとは異なり、こちらのセンターでは仕事などで長時間家を空ける飼い主の代わりに1日犬を預かり、運動させたり社会性を身につけさせたりすることが目的。託児所や幼稚園をイメージするとわかりやすいでしょう。

ペット・イン・ザ・シティには屋内外に広い運動スペースがあり、天候に関係なく犬たちがたっぷり遊べるようデザインされています。犬のサイズや性格によって遊ぶエリアが分けられているのも特徴。ニュージーランドの犬たち、特にオークランドの犬たちはほかの犬たちと仲良くしたがる「犬好き」の傾向が見られますが、犬種や個体差もあり、一人遊びが好きな子や、静かにするのを好む子もいます。犬同士の相性もあるので、そうした違いを見極め、トラブルが起きないよう配慮しているのです。

家庭では体験できない集団生活

ペット・イン・ザ・シティの利用者(犬)は、初回に90分間のアセスメント(評価)を受ける必要があります。アセスメントは経験豊富なシニア・ケアギバーが担当し、それぞれの犬の様子を観察して性質を見極め、どのグループやプレイエリアに参加するかを判断します。
通常のデイケアサービスでは基本的に時間割が決まっており、自由遊びのほか、犬の好奇心を刺激して脳トレにも生かせるゲームも取り入れています。快適なベッドや休憩スペースもあり、遊んだあとはゆっくりお昼寝タイム。休んで疲れが取れたら基本的なコマンドのトレーニングや再び遊び時間が設けられています。
「通い始めて4年以上経ち、今では第2のホームと呼べる場所です。うちの子もいつも行くのを楽しみにしています」「デイケアに週2回通うようになり、うちの子のマナーが明らかによくなりました」など飼い主からは喜びの声が寄せられ、定期的に利用するリピーターも多いそうです。

「犬たちがいつもハッピーでいられるよう、おもちゃやパズル、屋外アドベンチャーまでさまざまなエクササイズとアクティビティを組み合わせています。ほかの犬たちを遊ぶときは常に犬たちの様子を注意深くチェックし、安全に過ごせているか確認しています。デイケアは家庭で過ごしているだけでは体験できない集団生活を通して犬に社会性を身につけさせる絶好の機会といえるでしょう」
そう話してくれたスタッフ。飼い主が気になる日中の犬たちの様子は随時同センターのSNSにアップされるので安心。デイケアに通いながらオプションでトレーニングプログラムを受けることも可能だそうです。
デイケアセンターで過ごす犬たちはみんな楽しそうな笑顔。こちらを利用することで家庭での暮らしの質もアップするように感じました。

取材・写真協力:Pet In the City

*1  https://petsinthecity.co.nz/