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2026.06.01

疲れやすさや痛みの連鎖...ゆがみが及ぼす影響《RETRIEVER + POCHI archive062》

疲れやすさや痛みの連鎖...ゆがみが及ぼす影響《RETRIEVER + POCHI archive062》

写真=岡崎健志
構成・文=RETRIEVER編集部

「RETRIEVER」は、ゴールデン、ラブラドール、フラットコーテッドを中心とした、レトリーバー種の専門誌。
陽気で明るい性格は家族に笑いをもたらし、豊かな表情は言葉が通じなくてもコミュニケーションを可能にしています。
何と言っても、人間に対する愛情がとても深い。そんな犬種との暮らしを紹介する「RETRIEVER」さんの素敵な記事をピックアップしてPOCHIバージョンでご紹介。
犬種が違っても読めばきっと皆さんのドッグライフがより充実したものになるはずです。(POCHI編集チーム)

■ 原因を正しく理解し、それに合ったケアを行うことが重要

カラダのゆがみは、病気やケガによるものと、姿勢のクセや生活習慣によるものがあります。原因を正しく理解し、それに合ったケアを行うことが予防には重要であり、ゆがみは放置すれば悪影響しかもたらしません。一方で初期のゆがみは外から気づきにくく、犬は不調を言葉で伝えられません。だからこそ飼い主が知識を持ち、日ごろから犬のようすをよく観察し、若いうちからケアを続けることが大切です。

初期のゆがみサイン1疲れやすくなる

カラダがゆがむと筋肉が張り、血管が収縮して血流が悪くなります。血行不良はコリや冷えを招き、老廃物もたまりやすくなります。さらに筋肉バランスが崩れることで全身運動がスムーズにできず、動くたびに余計な負担がかかります。その結果、犬は疲れやすくなり、特にシニア犬では運動への意欲低下にもつながってしまいます。

初期のゆがみサイン2痛みが連鎖していく

例えば人の場合、左足を骨折して松葉杖を使うと、重心が右足に偏り、バランスが崩れた状態で体を使うことになります。その結果、負担のかかる右足や腕に痛みが出るなど、不調が連鎖することがあります。これは犬も同様で、ゆがみによって偏ったカラダの使い方が続くと、特定の部位に負担がかかり痛みが生じます。さらにそれをかばうことで別の部位にも負担がかかり、不調が広がる悪循環につながります。

初期のゆがみサイン3ケガをしやすくなる

犬が若く、ゆがみも日常的な小さなものであれば、すぐにケガにつながるとは限りません。しかし、ジャンプや急な駆け出しなど瞬発的に負荷がかかる動きでは、ゆがみによる偏ったカラダの使い方により、特定の部位へ負担が集中することがあります。その結果、バランスの取れた状態に比べて関節やじん帯への負担が増し、ケガをしやすくなる可能性があります。

初期のゆがみサイン4内臓の不調

カラダの左右どちらかに傾いたり、猫背のように背中が丸まった姿勢が続くと、内臓が圧迫され、不快感につながることがあります。また人では、体のゆがみがホルモンバランスや自律神経の乱れを引き起こし、イライラや不安、抑うつといった精神的な不調につながる場合もあるとされています。犬では明確に確認することは難しいものの、ゆがみがメンタル面に影響している可能性も考えられます。

初期のゆがみサイン5老化を早める

若いころは多少ゆがみがあっても生活に大きな影響が出ないことが多いですが、その影響は高齢になるほど現れやすくなります。カラダがゆがむと一部に負担がかかりやすくなり、特に前足への荷重が大きい犬では、その偏りがさらに強まります。その結果、後ろ足の衰えが進みやすくなり、歩けなくなる時期が早まる可能性があります。ひいては体力や筋力の低下を招き、老化を加速させてしまうことにもつながります。

ポイント:大切なのは、ゆがみが小さなうちに矯正していくこと

実際、まったくゆがみのない犬はほとんどいません。日常のクセによる小さなゆがみであれば過度に心配する必要はありませんが、偏った姿勢が習慣化すると、加齢とともに影響が大きくなります。一度ゆがむと元に戻すのは難しいため、若いうちからケアを心がけることが大切です。

出典:『RETRIEVER』 vol.121/「疲れやすさや痛みの連鎖…ゆがみが及ぼす影響」

*1 監修=岸陽子(きしようこ)。獣医師、『ONE自由が丘どうぶつ整形外科・リハビリセンター』センター長。日本大学生物資源科学部獣医学科卒。テネシー大学公認CCRP(リハビリテーション認定資格)取得。『日本動物リハビリテーション学会』理事。