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2018.01.31

良質なフードの基準とは?ドッグフード選びで注目すべきAAFCOについて

良質なフードの基準とは?ドッグフード選びで注目すべきAAFCOについて

犬と家族同様に暮らしている人の中には、つい人間と同じように考え「いつも同じドッグフードではかわいそう」、「缶詰やドライフードよりも、手作りの方が良い」と思う瞬間がでてくるかもしれません。 でも、人間と犬の体の作りが異なるように、必要栄養素や味覚も異なります。とくに、リンとカルシウムのバランスは大切です。 総合栄養食のドッグフードには犬にとっての必要栄養素がバランス良く含まれているため、実は手作り食よりも栄養バランス面では安心して与えることができるというメリットがあります。 どのような基準で良質なドッグフードを選べば良いのか、ここではドッグフードを選ぶときの1つの基準となる「AAFCO」についてご紹介します。

AAFCO(アーフコ、アフコ)とは?

ドッグフードのパッケージには「AAFCOの基準をクリアしています」とか「AAFCO基準に適合」などと記載されていることがあります。 AAFCOとは、「Association of American Feed Control Officials(全米飼料検査官協会)」の略称で、アメリカの各州と連邦政府の代表からなる組織です。 AAFCOではペットフードに含まれる栄養素の基準を定めており、ドッグフードであれば、成長期(幼犬期)・妊娠出産期・成犬期で異なる基準を設けています。 ただし、シニア期はとくに定めてありません。 AAFCOの定める栄養基準値(DMB)は世界中で採用されているスタンダードなもので、日本の「ペットフード公正取引協会」もこの基準に従っています。

ドッグフードの選び方

ドッグフードには、食事の目的別にいくつかの種類があります。購入の際には、パッケージに記載された以下の目的種類名をご確認ください。

総合栄養食

犬にとって必要なすべての栄養素を含んだフードです。AAFCOの基準を満たし、ペットフード公正取引協会に分析試験などの内容を報告しているドッグフードだけが、「総合栄養食」と表示できます。この総合栄養食のペットフードと新鮮な水があれば健康を維持できるという、栄養バランスがとれたフードです。 犬の健康のために、主食として与えるドッグフードは、必ず「総合栄養食」の表示のあるものを選べば、栄養バランス面では間違いありません。

間食

ビーフジャーキーやチーズ、乾燥ささみなどの、いわゆる「おやつ」です。原則として1日当たりの総カロリーの10%程度に抑えるよう、与え過ぎには注意しましょう。

そのほかの目的食

食欲増進や栄養強化のために与える「一般食(副食)」や、医師の指導下で与える「療法食」などがあります。一般食(副食)は、栄養バランスが崩れないように総合栄養食と組み合わせて与えるのが一般的です。
ちなみに、「一般食(副食)」を犬の個性にあわせて選びやすいようにつくった総合栄養食が、『POCHIザ・ドッグフード(3種のポルトリー)』です。 あらかじめトッピングすることも前提に設計されたバランスのドライフードなので、カロリーなどの数字をあまり気にすることなく副食が利用できます。

良質なドッグフードとは?

AAFCOに準拠したドッグフードは、今や「良質」というよりは「必要最低限の栄養素を満たしている」ドッグフードになります。というのも、AAFCOでは栄養素の成分を定めていますが、その品質までは定めていないからです。 例えば、タンパク質の原材料が肉なのか穀物(トウモロコシなど)なのかは問われません。また、保存料や着色料の有無も、AAFCOの栄養基準値ではチェックすることができません。 良質なドッグフードを選ぶなら、以下の要素に注目しましょう。

安価な穀物を大量に使用していないもの

犬は雑食性といわれていますが、犬にとって大切な栄養素であるタンパク質は、植物性のものより動物性のほうが消化吸収に、アミノ酸バランスも優れています。 また、人間比べて比較的、消化器官が穀類の消化に適していないという研究者の声を多く見かけます。 犬にとって、穀物には「肥満になりやすい」「アレルギーのリスクが高まる」などのデメリットがあります。

良質な肉がたくさん入っているもの

人でも犬でも、おいしさという点では新鮮生肉にかなうものはないと思いますが、栄養バランス面から捉えると 水分が多く脂質もマチマチな生肉(魚)を使うと、栄養バランスの安定性が難しくなります。 だから、「チキンミール」という乾燥させ加工した肉の粉末を使うことが多くなります。ただ、 『誰も語らなかったドライフードの肉の種類と価格の目安について』でも、書いているのですが、 一般的なチキンミールは、ト畜の際に出る脂身、クズ肉、皮、筋、腺など(AAFCO基準では骨は入っても許されており、羽、頭(head:鶏頭)、足(feet:もみじ)、内臓は入れてはならないことになっている)を集め、加熱して脂肪分(鶏脂肪)を取る工程(レンダリング)をした残渣(ざんさ)を乾燥させて粉状にしたものです。 生肉を取った残渣からレンダリングで得られる動物性脂肪は人間の食材として販売できるため、さらなるその残渣は非常に安く入手可能です。

メリットとしては、脂肪分を取っていますから、タンパク質含有比率が高く、ドッグフードでは脂質分を上げずにタンパク質含有量だけをあげたい場合に適しています。 他のタンパク質源に頼らず、高タンパク低脂質フードを作ることが可能です。 乾燥肉粉ですから、ドライフードの原材料としては扱いやすく、栄養成分値も一定に保つための調整が可能です。
デメリットは、もともと動物性脂肪の抽出を目的に工程が進むため、残渣の品質にはあまりこだわられない。 高温の熱が使われ、さらに乾燥工程も加わり、生肉に比べタンパク質変性はかなり進んでいると思われます。
いずれにせよ、生肉は、材料そのものの価格が、質のよいチキンミールには、ジャーキーのような製法で乾燥させたりする手間などに対する費用が価格にかかってきますので、 安価すぎるドッグフードには気をつけた方がよいと言えます。

使用添加物が安全性の高いもの

パッケージに書かれている添加物にも注目しましょう。保存可能なドッグフードは、無添加ではないにしても、せめて人間の食品にも許可されている添加物を使用しているものが望ましいでしょう。

DOG's TALK

ポチのペット栄養管理士からひと言

ポチのペット栄養管理士からひと言

総合栄養食ドッグフードは、犬にとって必要な栄養素を全て含むものではありますが、あくまで加工食品ですので、犬の食事のベースとして捕らえるとよいと思います。 家族の一員として育てているのなら、トッピング(副食タイプのレトルトや缶詰など)などで工夫をして、犬も飼い主もおいしい顔になる、楽しめる食事を心がけたいですね。
ちなみに、AAFCO以外に欧州ペットフード工業会連合(FEDIAF)が推奨する栄養基準もあります。

おわりに

日本では2009年から、「愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律」(ペットフード安全法)が施行されました。これは、アメリカで有害物質メラミンを含むフードによって多数の犬猫が命を落としてしまった事件をきっかけに発足したもので、添加物を含むすべての原材料の表示を義務化したものです。 現代のドッグフードの品質は、AAFCO準拠の栄養素をベースとして、ヒューマングレード(人間の食材レベルの安全性)が求められるまでになっています。今後も、より高い安全性や品質を求めて厳しい基準が生まれてくることが予想されます。