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2021.06.16

【獣医師監修】栄養?原材料?どこをチェックするべき?ドッグフードの選び方

【獣医師監修】栄養?原材料?どこをチェックするべき?ドッグフードの選び方

犬たちの毎日の暮らしを少しベターにするTipsを、POCHIのコンサル担当のスタッフたちがお届けします。

*1 ご相談内容は一例であり、犬たちの生活習慣や体格、体質などによって差があります。

~ドッグフードを選ぶときにどんなことを基準に選んだら良いのか分かりません~

<とあるご相談内容>
うちの子に合ったドッグフードを探しているのですが、種類が多すぎてどこを見たら良いのか分かりません。どんな基準で選ぶべきか教えてほしいです。

DOG's TALK

コンサル担当 H

獣医師。犬の健康に関する専門知識を持つコンサル担当スタッフとして、獣医学の視点でさまざまな飼い主のお悩みを聞いている。

ドッグフード選びに悩んでいるという方は本当に多いと感じています。中でも多いのは、「種類が多すぎてどれも良さそうに見えて選べない」「うちの子に合うドッグフードを教えてほしい」というドッグフードの選び方が分からない、というお悩みを持っている方。
犬の毎日の食事であるドッグフードですが、選ぶときの基準については、まだまだ知られていないのかもしれません。

今回は、どのようにしてドッグフードを選んでいくのか大まかにご紹介しますので、フード選びができずに悩んでいる方は参考にしてみてくださいね。

■ドッグフードを変える目的は?:犬の悩みを整理しよう

まずは、ドッグフードを切り替える目的を整理しましょう。目的を整理すると、どのような点を重視してドッグフードを選ぶべきかが分かりやすくなります。
大まかにドッグフードを変えようと思った理由を書き出してみてください。以下に代表的なドッグフード切り替えを検討するときの理由を挙げてみました。


・犬の食いつきが悪くなった 
・下痢・便秘などお腹の調子が安定しない 
・皮膚のかゆみや赤み、脱毛が気になる 
・ダイエット、体重管理が必要 
・膀胱炎、ストルバイト結晶などのおしっこトラブルの再発予防をしたい 
・肝臓などの数値が悪くなってきた 
・食物アレルギーが気になる 
・新しいドッグフードを試したい 


それぞれの悩みごとに重視したいドッグフードのポイントは異なります。
たとえば、食いつきが悪くなったことが気になったのであれば、嗜好性が高い原材料を使用していることを重視してみてはいかがでしょうか。
下痢や軟便、便秘がちなら腸内環境を整えるプロバイオティクスやプレバイオティクス、水溶性・不溶性食物繊維を含むものがオススメです。

具体的なお悩みがなく、新しいドッグフードを探したいという方もいるかもしれません。その場合には、犬が気に入ってくれるかどうかをチェックするために小さめサイズのフードがあるかどうかをチェックすると良いかもしれませんね。

動物病院などで療法食を処方されているのであれば、まずは療法食を与えることをオススメします。

■原材料:犬の好きな食べ物、苦手な食べ物は?

ある程度お悩みが整理できたら、次に注目したいのは原材料です。ドッグフードに使用されている原材料のなかでも、とくに肉や魚などのタンパク源に注目する人が多いようです。プレミアムドッグフードに最も多く使用されるのが肉や魚といったタンパク源なので、犬の嗜好性にも影響しますし、食物アレルギーの原因となるのはタンパク質だからです。

ドッグフードに使用される主なタンパク源には以下のものがあります。

・チキン、ターキー(七面鳥)、ダックなどの鳥系
・ビーフ、ラムなどの赤身肉系
・鹿肉といった高タンパクで低脂肪の肉
・ポークなどの豚系
・サーモンやタラといった魚系

普段食べているオヤツやドッグフードなどから、犬の好みが分かっているのであればこれらのタンパク源を重視して選んでみるのもいいですね。

■原材料:成分の働きに注目してみよう

ドッグフードに使用される原材料には、犬の健康維持に役立つ成分を含むものがあります。
犬の健康に関するお悩みがあるのであれば、食材に含まれる成分に注目して選んでみるのもオススメです。ドッグフードに使用される食材に含まれる成分の中でも人気の高いものには以下のものがあります。


・不飽和脂肪酸(オメガ3脂肪酸):関節や皮膚の健康維持
・L-カルニチン:体重管理
・プロバイオティクス、プレバイオティクス、乳酸菌:腸内環境
・ポリフェノール、カロテノイド:瞳や皮膚の健康維持、抗酸化
・βグルカン:免疫系
・ルテイン、キチン、キトサン:瞳の健康維持
・緑イ貝、グルコサミン、コンドロイチン:関節の健康維持


お悩みがある程度わかっているのであれば、これらの成分を含んでいるドッグフードを選んでみてはいかがでしょうか。
プレミアムドッグフードでは、さまざまな役立つ成分を含んでいるハーブを組み合わせたハーブミックスなどもよく使われています。
ポチではドッグフードでよく使われるハーブの働きやオススメの使い方についてご紹介している「巡る季節のハーブ便り」というシリーズもご紹介していますので、参考にしてみてくださいね。

■フードのタイプ、粒の大きさ:お悩みに合わせて食事スタイルをチェックしよう

ドッグフード選びの際に、もうひとつ注目したいのはドッグフードの形状です。犬の必須栄養素を網羅している総合栄養食のドッグフードにはおおまかにドライフードとウェットフードがあります。
水分量が少なく保存に便利なドライフードと、水分量が多く嗜好性が高いウェットフードそれぞれに特長があります。


・ドライフードのメリット
保存が容易(常温保存できる)、価格が比較的手軽、給与量が分かりやすい、食事から水分を摂取するのが難しい

・ウェットフードのメリット
食事から水分量を摂取できる、嗜好性が高く犬の食欲を刺激する、開封後の保存は冷蔵庫もしくは冷凍庫

ドッグフード選びの際にお悩みとして膀胱炎やストルバイト結晶などのおしっこトラブルがある場合は、水分量がより多いウェットフードの方が無理なく水分摂取量を増やすことができるのでよりオススメです。
また、食いつきが悪くなり、犬の食事量が減ったことが気になるようであれば嗜好性の高いウェットフードが食欲を刺激するきっかけになる場合もあります。

おわりに

ドッグフード選びの際に注目したいポイントを大まかにご紹介しました。
まずは、ドッグフードを探す「きっかけ」を整理してどのようなものを探しているのかを明らかにしましょう。そのうえで原材料や気になる成分、ドッグフードのタイプと照らし合わせながらドッグフードを選んでみてください。具体的な悩みがはっきりすれば、ドッグフードの見るべきところも変わってきますので、ぜひドッグフード選びのまえに整理してみてくださいね。
そのうえでフードを探すことができない、という場合にはポチのコンサルティングサービスなどで相談してみてください。フード選びで重視していることを伝えていただくと、ご提案もスムーズに進みます。